「だからあなたはそのまま・・・私の好きな『人を疑うことを知らない純粋無垢なのび太』でいてください。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「私も信じます。何度裏切られても、人を信じることをやめないあなたを!」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「あれ〜っ?のび太さんたちどこに行ったのかしら?」
そう言いながら周りをキョロキョロする少女。すると
「どうかしました?」
突然後ろから声をかけられ、振り向く。
「あ、あなたは!!!」
そこには見知ったメガネを掛けた女性が立っていた。
【近くの公園】
「・・・・・・・・・・・。」
(・・・・相変わらずキレイな人。のび太さんはこんな美人と毎日寝起きしてんのよね。家にいる時の二人ってどんな感じなのかしら・・・・)
そう思いながらシェーレをさりげなくガン見する静香。それを知ってか知らずか、シェーレの口が開いた。
「いつものび太と仲良くしてくれてありがとうございます。静香みたいな子が側にいてくれてると安心します。」
「そんな・・・・私は別に・・・・」
「二人はいつからのつき合いなんですか?」
「えーと・・・・幼稚園の時からです。」
「長いんですね〜。」
それから二人の会話はどんどん進んでいく。
「のび太って昔はどんな子だったんですか?」
「そうですね・・・・・・。」
何故か目的を忘れてシェーレとの会話に花を咲かせるOX高校の女子学生。
「でもアカメたちがいるから大変でしょ〜〜?」
「そうなんですよー!いつもいいところで邪魔して、本当にめいわ・・・・・あっ?」
その反応にシェーレは苦笑いする。
「やっぱり?」
「いえ、今のは言葉のアヤ・・・・じゃなくて・・・・・その・。」
墓穴を掘ってしまったのか、静香の顔がますます赤くなる。
「みんなずーと前からのび太の事が好きだったんですよ・・・・。だから離れ離れになった時、何度も諦めようと思いました。もう彼には大切な誰かが出来てるかもしれない。もう私たちの入るスキなんてないのかもしれない。でももしまた再会した時まだ彼の隣が空いていたら。その時は・・・勇気をだしてみようかなって・・・・」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・それで静香はのび太の事が好きなんですか?」
「・・・・・・そっ・・・!!そそそそんな事ないですよ・・・・のび太さんとはただの幼馴染で・・・・・・・」
するとシェーレはニコリと笑う。
「・・・・・私は好きですよ。ずっとずっと前から一人の異性として。」
「えっ!?」
「彼は純粋で、単純で、意気地なしで、怖がりで、泣き虫です。ですがそれは同時に彼の良いところでもあり、私たちが好きになった理由でもあるんです。」
「・・・・・・・・・・。」
その言葉に静香は唖然とする。
「それでは、私はこれで。今日はあなたと話せてよかったです。」
「え・・・・・・あの・・・・・」
「お姉さん負けませんから。」
それだけ言うと、シェーレはその場を立ち去る。
「・・・・・・・・・・・・・。」
あっけに取られて、動けなかった。見てるこっちがドキドキしてしまうような純粋で真っ直ぐな気持ち。
のび太の結婚相手は?
-
アカメ
-
クロメ
-
チェルシー
-
シェーレ
-
レオーネ