【数分後】
「まさかスネ夫たちとはぐれちゃうなんて。」
そう言いながらアカメの後ろをソワソワしながら歩くジャイアン。するとジャイアンはあることに気づく。
(これってチャンスじゃないか!?)
ジャイアンは緊張している体に鞭を打って、口を開いた。
「//// あ・・・・あの・・・アカメちゃん・・・・////////」
「!?」
バッ
アカメはジャイアンの口を塞ぐとそのままロッカーの中に身を隠す。すると廊下をテロリストたちが通り過ぎる。
「・・・・・・・・・・・・。」
ロッカーの中から外の様子を伺うアカメ。
「//////・・・・・・・・・・。//////」
二人の体が密着するたびに女の子独特の柔らかな香りが漂ってくる。密着しているおかげで、彼女の重みも体温も柔らかさも全てが手に取るようにわかる。それゆえに思わず後ろから強く抱きしめたい衝動にかられる。ジャイアンは必死で煩悩と戦っていた。そしてしばらくすると
ガタン
アカメはロッカーを開き、外に出る。
「・・・・・・・・・・・・。」
その後ろからジャイアンが息を切らしながら出てくる。
「//////ハア・・・・・ハア・・・・・・。//////」
天国にいった気分を味わったジャイアンはそのまま地面に膝をつく。そんな彼にアカメは心配そうに近寄る。
「どうした?顔が赤いぞ。」
「//// まぁね・・・それは・・・・・ハア・・・ハア・・・ホラ・・・・。当然だよ。/////」
「???」
「//// 好きな人と一緒にいるからというか・・・はは。//////」
「・・・・・・・・。」
「////お、驚いたでしょ?俺はアカメちゃんのことが好きなんだ。/////」
「・・・・・・・・・・・・。」
アカメは心の中で顔を顰める。まさか知っていたとは言えない。
「・・・・・そこまで言ってもらえて嬉しいが・・・確認だがクロメではなく私が好き・・・なんだよな?」
「ああ。俺はアカメちゃんが一番好きだ!」
そう言いながら笑顔で胸を張るジャイアン。
「そ、そうか・・・・・・・」
その反対にアカメは困った顔をする。
「そっ、それであのその・・・・アカメちゃんは俺のことはやっぱり・・・その・・・」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「と、友だち・・・みたいな感じかな?男には・・・見れないかな?」
「すまない。その通りだ。」
「!!」
キッパリしかも即答するアカメ。
「私には好きな人がいるんだ。」
「・・・・・・・・・・。」
その言葉にジャイアンは拳を強く握りしめる。すると彼はポケットから何かを取り出す。
「アカメちゃん、これあげる。」
「???」
彼が取り出したのはドラえもんから借りた製氷皿を模した道具。しばらくポケットに入れていたせいか氷はすぐに解け始め
〜♪
同時にどこからともなく甘酸っぱい空気が流れ
「ぼくは武。好き、好き、愛してる!とっても愛してる〜!!」
と音声メッセージが流れる。それを聞いたアカメは呆然とし、固まる。
「・・・・・・・・・。」
ニヤリ
その様子にジャイアンは笑みを浮かべ
(やった!!)
ガッツポーズをする。
【同時刻】
アカメたちとはぐれてしまったクロメとスネ夫は
ぽりぽり
かりかり
お菓子を食べながらテーブルに座るクロメ。そしてその様子を横からガン見するスネ夫。
(改めてみると本当に可愛いな〜。まつ毛も長いし、髪も整ってる、瞳の色も綺麗。そして何よりあのジャイアンより強いし、かっこいい。チェルシーちゃんとはまた違うタイプだな〜。)
スネ夫は先ほどのクロメの戦いを思い出し
(ハア〜っ。)
うっとりする。
(これがあののび太のお嫁さんなんて信じられないよ!)
「!?」
スネ夫の視線に気づいたクロメは
「このお菓子はあげない!」
お菓子の袋を抱きしめる。
「・・・・・・・・・・。」
「なに?」
「そんなにお菓子が好きなら。僕が毎日食べさせてあげるよ。」
「スネ夫には無理だよ。」
素っ気なくスネ夫の誘惑を即答するクロメ。
「でも僕の家にはお菓子よりお『余計なお世話』うっ・・・・」
そう言いながら再びお菓子を食べ始めるクロメ。
「もう少し栄養のある物を『そしたらスネ夫みたいなマザコンになっちゃう。』なっ!?」
取り次ぐ暇もなく再び引き剥がされてしまう。
(そうだ、あれを試してみよう!)
するとスネ夫はポケットから何かを取り出し、
プシュ
「!?」
それを大量にクロメに吹きかける。それはドラえもんから借りたガス状の秘密道具。
「やったーーーーーーっ!!!」
するとクロメは呆然とし、固まる。
「・・・・・・・・・。」
ニヤリ
その様子にスネ夫は笑みを浮かべ
(成功だ!!)
ガッツポーズをする。
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ