ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第五章:恋を斬る

「・・・・・あの」

 

おずおずと女の子に声をかける。

 

「え?あ、あの・・・・」

 

女の子は驚いたようにこっちを見る。

 

「もしかして、何か御用ですか?」

 

「いえ、その別に何でもありません。」

 

「けど、さっきからずっと俺らを見てただろ。」

 

ジャイアンの発言に彼女は

 

「きっ、気づいていらしたのですか!?」

 

顔を真っ赤にする。

 

「すみません、すみません。何でもありませんので、失礼致します。」

 

それだけ言って、彼女は走り去ってしまった。

 

「あの反応・・・・まさか・・・・いや、断言するにはまだ早いか。」

 

「・・・・?何が?」

 

「どうしたの?」

 

ジャイアンの言葉に首を傾げるのび太とスネ夫。

 

「わかんねぇか?」

 

「『???』」

 

「ふっ、お子様だな、お前ら。」

 

そう言いながらジャイアンは鼻で笑う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして放課後。

 

「おい、のび太。」

 

「ジャイアン、どうしたの?」

 

「一緒に何か食いに行こうぜ。」

 

「えっ・・・・う〜ん。・・・・」

 

考え込むのび太にジャイアンたちは

 

「お前、約束でもあるのか?」

 

「あるのか?」

 

そう言いながらニヤニヤした顔を向けてくる。

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

約束はない。何故ならアカメたちには今日も一人で帰れと言われた。

 

「特にないけど・・・・・・意外と寂しがり屋なんだね。」

 

「バーカ。お前が一人で帰るのが寂しいだろうと思って、声をかけただけだ。」

 

「感謝しろよな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると校門前で

 

「ーんっ?」

 

「あっ!?」

 

「アンタは・・・・・」

 

今朝の女の子とバッタリ会ってしまう。

 

「//////////// !!!!!! ///////////////」

 

彼女はまたしても真っ赤になり、そのまま走り去ってしまった。

 

「おい・・・・・・・今の子、見たか?」

 

「今朝の人だよね?」

 

「俺様が気付くと逃げていったな。」

 

「顔怖いもんね。」

 

「頭も悪いし。」

 

のび太とスネ夫の発言にジャイアンはため息を付く。

 

「お前ら、何を見てたんだ?あの顔は恐怖で強張ってたわけじゃないだろ。アレは・・・・」

 

「『あれは?』」

 

「照れだな。」

 

「照れ?」

 

「言われてみれば、確かに顔が赤かった気がする。」

 

「ヤバいな、可能性が高まってきた。」

 

「何の?」

 

「お前らは本当にお子ちゃまだな。ここまでいえば、普通は気付くだろう。」

 

「『???』」

 

「ほら、とりあえず、店に行くぞ。あっちで全部説明してやるよ。」

 

ジャイアンの言葉に首を傾げるのび太とスネ夫。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてカフェのオープンテラス席。

 

「アレはズバリ恋だ!!!」

 

「『恋?』」

 

「そう、恋だ!アレは恋する乙女の反応で間違いない。しかも、恋した相手はーーーーーーーー俺様!!」

 

そう言いながらドヤ顔するジャイアン。

 

「まいったな。俺にはアカメちゃんって人がいるのに・・・モテる男は辛い。」

 

ジャイアンの発言にのび太とスネ夫は必死に笑を堪える。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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