ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第七章:いざという時を斬る

「あの・・・・・・・」

 

空き地の土管の上で昼寝をしていたジャイアンに例の少女がおずおずと話しかけてきた。

 

「私、松浦梨華と言います。どうかこれを・・・・・・・・・・・」

 

そう言いながら少女は顔を真っ赤にしながら、オズオズと手紙を差し出す。

 

「//////・・・・・・・・・。/////」

 

ジャイアンも顔を真っ赤にしながらそれを受け取る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「探したぜ!!」

 

「???」

 

振り向くとそこには

 

「この間は世話になったな!」

 

「お前たちは・・・・・・」

 

この間の不良グループが増援をつれてやってきた。明らかに戦力はあちら側の方が上。勝ち目がない。だがジャイアンは自信満々の顔をして少女の前に立つ。

 

「ふん!」

 

そして土管の中に隠してあった刀をとり出す。

 

「いくぜ!」

 

そう言いながら鞘から刀を引き抜き、構える。だが

 

「うっ!」

 

突然ジャイアンの体に異変が起こる。

 

(体が重い・・・・・とても苦しい・・・・・・・気持ち悪い。目が霞んできた。)

 

良く見ると刀が光っている。だがただ輝いているわけではない。何か禍々しい力が刀を覆っている。そしてその力がジャイアンの命、生命力を吸い取っているのだ。

 

ガクッ

 

ジャイアンはそのままうつ伏せに倒れこむ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃっ!?いや、離してください!!!」

 

「へっへっへ。」

 

「彼女、可愛いね。少しくらい俺たちと遊ぼうぜ!」

 

男たちに取り押さえられ、悲鳴をあげる梨華。

 

「やめろ!!」

 

ガス

 

フラフラの状態で立ち上がったジャイアンは不良の顔面に一撃を当てる。

 

「てめーっ!!!やりやがったな!!」

 

ガス

 

「ぐわっ!!」

 

すぐさま反撃を受ける。

 

「やっちまえ!!!!!」

 

ガス

 

ベス

 

ダス

 

うずくまったジャイアンを不良たちは蹴り始める。だが一方的に殴られるジャイアンではない。

 

「このーっ!」

 

ジャイアンは勢い良く立ち上がり、反撃し始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっと、そこまでだ。」

 

すると不良の一人がナイフを梨華の顔に近づける。

 

「これからお前が避けたり、反撃したりしたら、この女の顔に傷がつくぜ!」

 

「なっ!?」

 

その言葉にジャイアンは同様する。

 

「ゲームだよ、ゲーム!お前が何発耐えられっかのゲーム!」

 

「もし気絶したら、ゲームオーバーでレイプだぜ!ひぇっひぇっひぇっ。」

 

そう言うと不良は笑いながら梨華の顔を舐め始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして場所は変わり、人気のない工場。

 

「さあ、何発耐えられるかな?」

 

そう言いながら不良たちは笑みを浮かべ、指を鳴らす。

 

「一発で気絶させてやるぜ・・・・・ほら、よっ!!」

 

ゲスッ

 

「ぐぁっ!」

 

キツイ一撃がジャイアンの鳩尾にヒットする。

 

「武さんっ!!!」

 

ジャイアンは何とか踏ん張った。

 

「大丈夫、心配しないで梨華ちゃん!おいあんた!約束は守れよ!?」

 

「あ?」

 

「俺が避けたり、反撃したり・・・・・気絶もしなければ、梨華ちゃんには手を出さない。そういうルールだろ?」

 

「・・・・・・・・・はっ!おもしれぇっ!!いい男だな、お前!!いいぜ、約束してやる!おまえたちも聞いたな!?」

 

「おお、聞いた聞いた。」

 

「どうせすぐに気絶すんだから関係ねぇだろうがっ!!」

 

「早くしろよ!俺、めっちゃ溜まってんだよー!」

 

せっかちな仲間を尻目に不良は

 

「さあ、いくぜ!!!」

 

再びジャイアンを殴り始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数分後。

 

「やめてっ!!もうやめてよぉっ!!武さんが死んじゃうっ!!」

 

ボロボロになったジャイアン。体中アザや傷だらけである。

 

「私のことは好きにしていいからっ、だから彼には、もうなにもしないでよぉっ!」

 

そんな彼女の叫びに不良は

 

「だとさ。どうする?」

 

ジャイアンの方を向く。だが当の本人は

 

「まだだ、まだ終わってない!」

 

しぶとく立ち上がる。

 

「なんでよ!なんで、私なんかのためにそこまでするのよ!もうやめてよ・・・・・私はどうなったっていいから!!」

 

泣き叫ぶ梨華にジャイアンはお決まりのあのセリフを吐く。

 

「当たり前だろう!だって・・・・お前のモノは俺のモノ!俺のモノは俺のモノだ!」

 

「なっ・・・・・・なによそれ!意味わかんない!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「止めだ、止め!!」

 

このままではラチがあかない。そう思った不良はジャイアンから奪った村雨を取り出す。それを見た梨華は

 

「なっ・・・・なによそれ!?卑怯よ!!」

 

焦り出す。

 

「あ?武器を使わないなんてルールは言ってないよなぁ?」

 

「そんな・・・・武さん!もうー」

 

その言葉に梨華の顔色が真っ青になる。

 

「ひぇっひぇっひぇっ・・・・・・どおおりゃっ!!」

 

不良は刀をジャイアン目掛けて振り落とす。

 

「やめてーーーーーーーーーっ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると何かが村雨を受け止めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんじゃあ、選手交代。」

 

目を開けるとそこには見知った顔が立っていた。

 

「だ、だ、誰だ、お前!?」

 

突然目の前に見知らぬ青年が現れた事で不良たちは混乱する。

 

「のび太、お前・・・・・・」

 

「人の物を取り上げるからこうなるんだよ?」

 

のび太は鋭い目でジャイアンを睨む。

 

「うっ・・・・・・・・」

 

のび太の言葉にジャイアンは言葉を失う。

 

「でも流石ジャイアン、いざという時は頼りになるね。」

 

ジャイアンの格好良さに今度は笑みを浮かべるのび太。

 

 

 

 

 

 

「何だ、あいつ?」

 

「おい、あの白髮・・・・・・・」

 

「あいつまさか、噂の・・・・・」

 

不良たちが突然焦り出す。

 

「さてとそれじゃあ、始めるか。」

 

そう言うとのび太は不良たちに向き直る。この後、どうなったのか言うまでもない。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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