ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第二章:求愛を斬る

「静香ちゃん!ちょっと!」

 

「・・・・・・!」

 

「あれ、逃げた!?なんで?」

 

駆け足で消えていった静香を追い掛けようと、のび太も足を速めた。

 

「静香ちゃん〜!ちょっと待って〜!!」

 

「・・・・・・!」

 

のび太の呼びかけに答えず、静香は彼の視界から消えてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして次の日。

 

「どうして逃げるんだ?」

 

昨日と同じように静香を追いかけまくるのび太。昨日は結局まともに話す事が出来なかった。

 

「どうかしたんですか?」

 

振り向くとそこには

 

「あっ、シェーレ。うん、ちょっと色々あってね・・・・・・」

 

「静香への求愛ですか?」

 

昨日の出来事をチェルシーたちから聞いたシェーレ。

 

「なっ!?」

 

「噂になってますよ。」

 

どうやら手紙を片手に静香を追いかけ回したせいで、いらん噂が立ってしまったようだ。

 

「違う!あれはそんなもんじゃない!」

 

「そうなんですか?」

 

「うん。実は・・・・・・・・」

 

のび太は本当の事をシェーレに話す。彼女は驚きながらも、何故か納得した表情をする。

 

「なるほど・・・・・・そういうことでしたか。優しいんですね、のび太って。」

 

「それにはまず静香ちゃんを探さないと・・・・・・・」

 

「静香なら家庭科室にいますよ。」

 

「家庭科室?うん、ありがとう。すぐ行ってみるよ!」

 

「頑張ってください!」

 

のび太は急いで家庭科室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数分後、家庭科室では

 

「はぁ・・・・・・相手の子の事を思うと、彼女でもない私が彼と二人きりになんてなれないし・・・・」

 

静香は椅子に座りぶつぶつ呟いている。

 

ガラララ

 

「静香ちゃんっ!!」

 

「!?」

 

突然名前を呼ばれ、静香は驚く。

 

「あ・・・・あ・・・・あ・・・」

 

そして速攻で消えてしまった。

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

のび太はそのまま後を追いかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待ってーーーーーーーよ!!」

 

「もう、しつこいわよ!!!」

 

「話を聞いてよ!!!!!」

 

「聞かない!聞かない!聞かないったら、聞かないっ!!!」

 

(それにしても静香ちゃんって何て早いんだ!逃げ足だけならクロメ以上かもしれない。)

 

どんな人間にも取り柄があるものだ。そんな言葉がのび太の頭に浮かび上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日。

 

(さてどうしたものか・・・・・・・・)

 

「おい、のび太。また例の女子が呼んでるぞ。」

 

「???」

 

机で考え事をしていたのび太に来客の知らせがあった。教室の扉の方を見ると、顔を赤くさせた般若のような形相の少女がこちらを睨み付けている。

 

「・・・・・・なにあれ?」

 

「・・・・・・お前、なにかしたのか?」

 

ジャイアンとスネ夫はのび太に視線を向ける。

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

おそらく手紙の件で怒っているのだろう。そう推理したのび太は席を立った。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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