ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

168 / 257
第四章:手紙を斬る

(まいったな・・・・・・・)

 

「ちょっとのび太さん!」

 

「???」

 

泣きじゃくる女の子に困り果てていたのび太の前に、救世主『源静香』が現れた。

 

「あ、静香ちゃん!助かったよ、コレを・・・・・」

 

そう言うと、のび太はボロボロになったラブレターを取り出す。

 

「・・・・・・・のび太さん、それはちゃんと読んだの?」

 

「読んでないけど・・・・・・」

 

その言葉に静香はため息をつく。

 

「まだ読んですらいないのね・・・・」

 

多少中身は気になったが、預かったラブレターを勝手に見るなんて、そこまでのび太は落ちぶれちゃいない。ラブレターを即静香に差し出す。

 

「・・・・・・・なによ、私に読めと言いたいわけ?」

 

「うん。(そうしないと、収拾がつかないからね。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・バカッッ!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『!?』」

 

静香の大きな声が廊下に響き渡る。泣いていた少女も一瞬で泣き止んだ。

 

「私はね、あなたに頼られるのは嫌いじゃないの。むしろ、姉弟のいない私にとっては、まるで弟ができたようで、甘えられることに心地よさみたいなものも感じたわ。けれどね、こういったことは、まず自分自身でしっかり決めなさいと言ったでしょ!」

 

「???」

 

静香の言っていることがいまいち理解出来ないのび太。

 

「この子がその小さな手紙を一つ書くときにどれだけ悩んだが、手紙を渡すまでにどれだけ不安だったか・・・・・・・・・・あなたはそれを考えてみたの!?」

 

(考えていない。むしろ、渡す役を任命された僕が、どうやって逃げる静香ちゃんに渡そうかと悩んでいた。)

 

「最終的に断るのは仕方ないと思うわ。でもね、せめてその手紙をあなたが読んであげなさいよ。」

 

(僕が読んでいいの?)

 

「そして、誠意を持ってしっかりと返事をしなさいよ・・・・・」

 

(誰に何を?)

 

「こんな可愛い子に告白されて、自分一人で満足に返事もできないなんて・・・・・あなたそれでも男なのっっ!!!!!!!!??????」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「???」

 

「・・・・はい?」

 

静香は厳しい顔でのび太を威圧する。そんな彼女にのび太はおずおずと話しかける。

 

「あの・・・・・静香ちゃん・・・・・」

 

「あなたはまだ私を頼ろうとするの!?私の意見を仰がないと告白の返事するできないの!?」

 

おっかない顔でのび太を睨みつける。

 

「そうじゃなくて、この手紙って静香ちゃん宛のものなんだけど・・・・・」

 

「!?・・・・・・どういうこと?」

 

静香の表情が固まる。

 

「この子ーー手紙を書いた人、静香ちゃんに手紙を渡したくて僕に預けた人。僕ーーこの子から手紙を預かった人、静香ちゃんに手紙を渡したい人。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。