「さてと、帰るか!!」
のび太たちはタイムベルトを腰に付ける。事件の真相はこうだ。家に忍び込んだ怪しい三人組は他ならぬのび太たち。つまりのび太が誘拐されたというのは玉子の早とちりによるもので誘拐犯など最初から存在しなかったのである。
「はあ〜っ。」
人騒がせな自分の母親にため息をつくのび太。
「お姉ちゃん、帰るの?」
のび太(子供)は不安そうにシェーレを見つめる。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「またあえるかな?」
するとシェーレはしゃがみ、のび太(子供)と目線を合わせる。
「もしこの先、あなたが泣かずに転んでも一人で起きられる強い子になったら、きっとまた会えますよ。」
「ほんと!?」
「はい。」
「おねえちゃん。ぼく、つよくなる。ころんでもころんでもひとりでおっきする・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
その言葉が相当嬉しかったのか、シェーレはのび太(子供)の頭を優しく撫で始める。するとのび太(子供)はもじもじと照れた様子で彼女と向き合う。
「だから・・・・・・・だから・・・・こんどあったら・・・」
視線を逸らしつつも、チラチラとこちらの様子を窺うその仕草は、明らかに何かを言いたげな様子だった。その様子にシェーレだけでなく、レオーネたちも???を浮かべる。やがて腹を決めたのか、のび太(子供)は勇気を振り絞って口を開いた。
「こんどあったら、ぼくとけっこんしてください!!」
「『ぶっ!?』』
突然の告白にのび太とレオーネは固まる。すると二人はある事に気づく。それは今のシェーレの特徴である。
・髪が長くて
・背が高くて
・眼鏡をかけている女性
玉子から聞き出した情報にぴったりと当てはまる。つまりシェーレが・・・・・・彼女こそがのび太の初恋の相手。
「はい、喜んで。」
シェーレは優しい笑みを浮かべ、のび太(子供)のプロポーズに応対する。
「/// ほっ、ほんと!?////」
「その代わり、私を守れるぐらい強くなってくださいね。」
「///// うん、わかった。おねえちゃんはぼくがまもる。//////」
大喜びするのび太(子供)。
「約束ですよ!」
「うん!」
「『ゆびきりげんまん 嘘ついたら はりせんぼん飲ます♪』」
そう言いながら二人は指切りをする。
「またね!!」
「さようなら、おねえちゃん!!」
のび太(子供)は手を振りながら両親たちがいる家へと帰って行った。シェーレは名残惜しげに視線を戻す。さて、やることは一つだ。まずは、傍で固まっている二人を解凍することから始めなくては。
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ