ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

188 / 257
最終章:これからもを斬る

「『「のび太(さん)、これはどういうこと(だ)!!!」』」

 

ジャイアン、スネ夫、静香に問い詰められ、のび太は後ずさりする。ジャイアンは怒りで震え、スネ夫は泣きわめき、そして静香は最低だと罵る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても昨日は酷い目にあったな・・・・」

 

あの騒ぎのあった翌日の朝、のび太とチェルシーは中庭でくつろいでいた。さっきまで学園で飼育されている兎のせわをして、今は教室に戻る前に休憩しているところだ。

 

「あっ、こんな所にいた!」

 

するとクラスメイトのなつみがやってきた。

 

「『なつみちゃん、おはよう。』」

 

「おはよ、野比くん、チェルシーちゃん。って、そんなことはどうでもいいのよ。」

 

なつみはのび太の姿を見つけたと思ったらすぐに駆け寄ってきて、いきなりあれこれとまくし立てはじめる。

 

「昨日の見たわよ!よくやったわ、野比くん!」

 

「???」

 

「何キョトンとしてるのよ。昨日のテレビのことよ。ちょうど見ててびっくりしたんだから!」

 

「テレビ?」

 

「チェルシーちゃんを助けて、悪者を撃破。そして最後は抱き合い、熱いキス・・・・・」

 

その言葉にのび太は言葉を失う。あ、そうか。あれ全国放送だったんだ。

 

「/////・・・・・・・・・・・・・・・・。/////」

 

「/////・・・・・・・・・・・・・・・・。/////」

 

のび太とチェルシーは思わず顔を見合わせ、恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして黙り込んでしまった。

 

「何ふたりして真っ赤になってるのよ。そんなことより、早くここから逃げた方がいいわよ。」

 

「逃げる?」

 

「多分、今頃ここの噂好きのみんなが二人のことを探して・・・・・」

 

「あ、いたいたあそこよ!」

 

「本当だ!サインもらおう!」

 

なつみの言葉が終わらないうちに、大勢の足音と話し声がこちらに向かって近付いて来ていた。

 

「って、もう来た!?ほら、ふたりとも速く逃げなって。捕まったら、質問攻めにあうわよ!」

 

なつみに急かされ、のび太はチェルシーの手を取った。

 

「のび太。」

 

「なに?」

 

チェルシーはのび太に声をかける。

 

「////ちゃんとお礼を言ってなかったことを思い出して。/////」

 

「お礼?」

 

「/////・・・・・・・・・・・・・・生まれてきてくれてありがとう。/////」

 

頬を染めたまま、チェルシーははにかみながらそんなことを言う。

 

「???」

 

のび太は意味が分からず、チェルシーの手を少しだけ強く、握り返した。二人は手を繋ぎながら、走る。これからも、ずっと。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。