「なあ、エスデス、あの炎がなぜ美しく見えるか分かるか?」
フェイクマウンテンで狩りをしていたタツミはふと街の方角を眺める。
「ゴミを焼き尽くしているからでしょ?」
「そうだ。」
タツミの質問にエスデスは嬉しそうに答える。その顔は少し赤くなっている。彼女は今猛烈に機嫌がいい。何故なら、彼女は今、タツミと二人っきりで狩りをしているのだから。
「見ろよ、エスデス。帝都のあちこちから火が上がってる。綺麗だな。ワクワクするぜ。」
「そうですね。」
「でもこれからもっと楽しくなるぞ。」
「と言いますと?」
タツミは自分の脇腹を嬉しそうに抑える。それを見たエスデスは眉間にシワを寄せる。
「のび太さ。嬉しかったな。」
上機嫌になるタツミに対して、エスデスは不満げな表情を浮かべる。
「貴方に傷をつけたのには驚きましたが・・・・・・。正直、なぜ貴方が彼にそこまで興味を抱くか分かりません。」
「面白い発想力を持っているんだ。それに・・・・・・・・・」
「それに?」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
再び笑みを浮かべるタツミであった。
その頃:
「ギャアアアアアーー!!!!!!!!」
最早、完全に怪物と化したマインは本能のままに暴れまわる。家を破壊し、森を焼き尽くし、人を殺し尽くす。
「待て!!」
「!?」
のび太は怪物《マイン》にパンプキンを向ける。
「やめて!!もう止めてよ!!」
マインに訴えかけるのび太。今までマインと過ごした楽しい日々が頭を過る。いつも素直じゃなかったが、優しかった少女。いつも意地悪だったが、ピンチの時には助けてくれたマイン。
「ギャアアアアアーーー!!」
「ダメだ、撃てない!!」
持っていた帝具を落とす。
「ノ・・・・ビ・・・・・タ・・・・」
「マイン?」
「アタシヲ・・・・・・・コロ・・・・・シテ・・・・・・・・。」
「できないよ、そんなこと!!」
「・・・・・・・クル・・・・・・・・シイ・・・・・・・・・・クル・・・・・・・・シイ・・・・」
すると後ろから声がした。
「のび太!!!」
振り向くとそこにはドラえもんたちがいた。のび太は、急いでみんなのもとに駆け寄る。
「あれが・・・・・・あのマインなのか?」
「ギャアアアアアーーー!!」
怪物は雄叫びをあげると、のび太たちに襲いかかる。ドラえもんはポケットに手を入れると、
「桃太郎印のきびだんご!!えいっ!!」
パク
「食べた!!」
「よし、おとなしくしろ!!」
だんごを食べて、怪物はそのまま大人しくなる。
『無駄だ!!!!』
ドクン
ドクン
「ギャアアアアアーーー!!」
再び怪物《マイン》は動き出す。
「何!?」
「効いてないのか!?」
「(どんなお題目をつけようが、私のやってきたことは殺し。いつ誰が死んでもおかしくない。私もそれを覚悟してナイトレイドに入った・・・・・。そう・・・・これは報い・・・・・。そんなことは分かっているわ・・・・それでもやっぱり一人じゃさみしい。みんなともっと一緒にいたい!)ワタシ二ハ・・・・・デキナイ。ノビタをコロスナンテ、アタシ二ハ・・・。」
だがマインとの気持ちとは裏腹に彼女の体は勝手に動き始める。
『殺せ!その死に損ないの息の根を止めてしまえ!!』
ドクン
ドクン
ドクン
「イヤ!! ワタシ・・・・・イイナリ二ハナラナイ!!!」
再び苦しみ出す怪物《マイン》。
「のび太!!!」
アカメがパンプキンをのび太に投げ、彼はそれを受け取る。
「・・・・・嫌だ、出来ないよ!マインはこれから勝ち組になるんだよ!」
「ギャアアアアア!!」
「のび太!!!」
「のび太くん!!!」
「のび太!!!」。
のび太はパンプキンを手に持つと
「わああああああああああああ!!!」
バアン!!
引き金を引いた。
ナイトレイド残り六人
のび太の結婚相手は?
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静香
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ジャイ子
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梨華
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なつみ
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その他