「みんなも気に入ってくれてるみたいで、よかったよ。ずっと似合うかどうかドキドキしてたんだ。」
「のび太、すごく嬉しい。こんなに凄いクリスマスプレゼントがもらえるなんて!」
私たちは思わずそのままのび太に飛びついてしまった。このドレスを選んでくれたのが、のび太だったなんて・・・・。しかも私たちへのクリスマスプレゼント!今までの不安がすべてどこかに飛んでいってしまったみたいだ。
「・・・・・さて、どうにか合コンから脱出出来た訳だけど、このままここにいちゃヤバそうだな・・・・・」
「そうだな。もう、このまま逃げ出しちゃおうぜ。」
「そうだね、それがいいや。」
のび太はそう言って私の手を取る。すっかり冷えていた手が温かくなる。ヒュウと冷たい風が六人の傍を吹き続ける。空を見上げると、白い雲が辺りを覆い、低く辺りを包み込んでいた。きっと、今夜は降るのだろう。私たちとのび太を祝福してくれるホワイトクリスマスになるに違いない。
「さ、冷めるといけない。早く行こう。」
けれど、私は今とっても温かかった。きっと、世界中の誰よりも温かい。私はのび太の手をぎゅっと握った。
「くじ引き順にローブの中に手を入れてください。」
伊奈子の言葉に、一番のくじを引いた男がローブの中に手を入れる。そして中にいる人物の腕を掴んだ。そして思いっきりローブの中から引きずり出す。だが
「いえーい!ようこそ、俺様のリサイタルへ!」
中から出て来たのは、アカメでも、クロメでも、チェルシーでも、シェーレでも、レオーネでも、翼でもなかった。マイクを片手に派手な衣装に身を包んだ少年であった。
「なっ!!!???た、武くんッ!?」
伊奈子が慌て出す。予想外の展開に社長たちはどうなっているのかと伊奈子に詰め寄る。
「みっ、みなさん、ど、どうやら、こちらのてっ、手違いがあったようで、た、大変申し訳ありませんッ。」
「それでは、俺様の仲間を紹介しょう!」
するとローブの中からドンドン人が現れる。その数、ざっと100人。しかも全員同じ格好だ。
「100人のジャイアンだ!!」
ハイテーションで大声を出すジャイアンたち。伊奈子がこの世の終わりだと言わんばかりにその場にへたり込む。ジャイアンたちは息を精一杯吸い込むと・・・・・・・・・・。
「『「『「『「『「『「おーれーはジャイアン!がきだいしょう!」』」』」』」』」』」
歌い出した。建物は揺れ始め、窓ガラスは次々と割れる、飾ってあった高いワインが床に落ちた。天井のシャンデリアが支えを失い、落下する。六本木はまさに地獄と化した。
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ