「ーー雪、綺麗だ。」
「うん、そうだね。」
窓の外では、雪が降っていた。小さな白い粒がゆらりゆらりと、まるで風に乗って天から降りてくる妖精のように見えた。僕はみんなと一緒に窓の外を眺めていた。
「それにしても、素敵な部屋ですね。」
「高かったんじゃない?」
「まあ、それなりには・・・・・ね。」
「食事も凄かったし・・・・・。デザートなんて特によかったしね。あんなケーキ初めて。」
「喜んでもらえてよかった。」
「こんな綺麗なドレスももらって、今年のクリスマスは今までで一番かも。」
チェルシーはそう言って、くるりと回ってみせる。スカートがふわりと広がって、ポーズを取るチェルシーがなんとも言えず可愛らしかった。
「でも、こんなにまでしてもらわくてもよかった。大変だっただろう?」
「そりゃあ、大変だったけど・・・・。もしかしてこういうのは苦手だった?」
「そんなことはない。すごく嬉しいぞ。今もとっても幸せな気分。」
「ーーーーでもね、私たちのために野比くんが身体を壊したり、無理はして欲しくないかな。」
みんなが僕にぴたりと寄り添う。胸に預けられた翼の頭から、いい香りがして鼻をくすぐった。
「私たちはね、のび太がいてくれればそれでいいんだ。」
「そうそう。クリスマスだからって、特別なことがなくてもそれでいいの。」
「そりゃあもちろん、素敵なことがある方がいいに決まってるけどね。」
「今日まで、私はちょっとつらかった・・・・・」
「ごめん、そんな思いさせちゃって。」
「いや、全部私たちのためだったんだろう?嬉しいぞ、謝ることなんてない、ありがとう。」
「僕はちょっとみんなに甘えてたんだと思う。言わなくてもわかってくれるだろうって。」
「うん、でもね、やっぱり不安になるの。いくらのび太のことを信じてるつもりでも、好きな人から何もないと不安になるの。」
「女は、わかってても好きって言ってほしい生き物なんだよ?」
「そ、そうなんだ・・・・・・」
「・・・・・のび太、私たちのこと、好きか?」
「そりゃあ、もちろん。」
「ダメだ、ちゃんと好きって言ってくれ。」
アカメたちは、僕の顔を見つめてふふっと笑う。なんだか、『好き』という言葉を言うだけなのにやたらと照れくさくなってしまい、僕はつい顔を逸らしてしまった。なぜこんなに恥ずかしいのだろう。
「・・・・す、好きだよ。」
「ダメだ、ちゃんと私たちの顔を見て言ってくれ。」
アカメたちは僕の顔をくいっと自分たちの方へ向ける。アカメたちの大きな瞳の中に、僕が映っていた。
のび太の結婚相手は?
-
アカメ
-
クロメ
-
チェルシー
-
シェーレ
-
レオーネ