ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第十四章:謝罪を斬る

コンコン

 

「・・・・・・・・・・・・・。」

 

アカメはドアをノックするが返事はない。

 

「・・・・・・・・・・・・・。」

 

カチャ

 

アカメは夕食の乗ったトレイをドアの前に置いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シェーレさんの方は大丈夫?」

 

夕食時、ドラえもんはふとそんなことを聞いた。

 

「問題ない。シェーレの怪我はほぼ完治している。それよりも・・・・・。」

 

アカメは二階を見上げる。

 

「そうか・・・・・のび太のお守りも大変だな。」

 

「のび太は優しすぎるからね。」

 

レオーネとチェルシーの言葉にアカメは曇った表情をする。

 

「すまない。こんなつもりじゃなかったんだ。私はただお前たちを・・・・」

 

「うん。分かっているよ。」

 

のび太たちをナイトレイドに勧誘した事に今更ながら、後悔するアカメ。ドラえもんは二階に視線を移す。

 

(これじゃあ、僕も何のために二十二世紀から来たのか分からないよ・・・。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のび太は地面に膝をつき、何かを探していた。その手にはタイム風呂敷が握られている。マインが死んだあの時、彼女の死体は溶けて無くなってしまった。だが、もし欠片でも残っていればタイム風呂敷で・・・・・

 

「無駄な努力ね。」

 

「!?」

 

振り向くとそこにはチェルシーがいた。

 

「死んだ人間は生き返らない。命は・・・一度きり。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

「出来損ないの危険種を蘇らせて誰が幸せになるの?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「いつ誰が死んでもおかしくないと言ったでしょ。のび太もそれを覚悟して入って来たんじゃないの?」

 

「・・・・・・・・・・・・・。」

 

「だったら無理矢理納得してでも前に進みなさい。」

 

「・・・・・・・・・・・・・・。」

 

「でないと次の殉職者になるわよ。」

 

それだけ言うと、チェルシーは去っていった。残されたのび太は拳を握りしめる。

 

「・・・・・・・・・。」

 

そしてその様子を見守る一人の少女。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・。」

 

その日の真夜中、のび太は目を覚ました。部屋を出て、階段を降り、トイレにいく。そして再び部屋に戻ろうとしたその時、

 

「・・・・のび太?」

 

振り向くと、そこにはアカメがいた。

 

「・・・・・・・・・・・・・。」

 

「・・・・・・・・・・・・・。」

 

気まずい空気が流れる。

 

「・・・・・・・・・・・・・・。」

 

のび太はそのまま部屋に戻ろうと、階段に足をかける。

 

「・・・すまない・・・・・・・・」

 

アカメは、力なくつぶやいた。

 

「???」

 

振り向くと、アカメがのび太に向かって土下座をしている。

 

「すま・・ない、本当にすまない!どうか、許してくれ!!

 こんな、こんな事になったのも全て私のせいだ。

 ナイトレイドに誘ったこと、謝る。本当にすまない ・・・・・・・。」

 

アカメの頭にある光景が蘇る。それは帝国を抜けようとした日。あの時、強引にでも妹を連れて行くなりして、決着をつけていれば・・・・・・・。

 

「頼む。お前が望むなら、私の全てを捧げよう。金だというなら、墓場に入るまで働く。体が欲しいのなら、好きにしてくれていい。だから・・・・・頼む!!これ以上自分を責めないでくれ!自分だけで全てを抱え込まないでくれ!!」

 

ぽろぽろと大粒の涙を流しながら、アカメは必死に謝った。

のび太の結婚相手は?

  • 静香
  • ジャイ子
  • 梨華
  • なつみ
  • その他

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