ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第十一章:賭けを斬る

ピーンポーン!

 

家のチャイムが鳴った。誰かが来たのか?のび太は急いで玄関を開ける。するとそこには配達人らしき男性が立っていた。

 

「どうも、お届けものです!」

 

配達人は、ダンボールを差し出す。のび太はダンボールを受け取ると、受け取りにサインをする。サインを受け取った配達人はそのまま帰って行った。

 

「???」

 

御手先はチェルシーだ。そして差出人は・・・・・X。

 

ごくり

 

のび太は悪いと思いつつ、荷物をゆっくりと開けていく。中には大量の薔薇の花が入っていた。そして薔薇の中に埋もれていた一枚のカード。そしてそのカードには、今日もチェルシーは綺麗だの、自分のことが好きなんだろうだの、放課後の掃除も嫌がらずにやっていていい奥さんになるだとか、吐き気のするような都合のいいことが延々と書かれていた。そして更に、隠し撮りしたであろうチェルシーの写真が数枚入っていた。のび太は、焦っていた。もしこのまま放っておいたら大変なことになる。そう決意した彼は・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キーンコンカーンコン

 

「はぁ・・・・・・眠い・・・・。」

 

チャイムが鳴り、放課後になった。のび太は、昨日の事が気になりすぎて上の空だった。授業にも全く集中出来ていなかった。だが今はそんな事を気にしてる場合じゃない。のび太は、すっと椅子から立ち上がると、諸悪の根元の元に向かった。

 

「チェルシー!」

 

いきなり声をかけられ、チェルシーは顔を上げる。

 

「今日は一緒に帰ろう!」

 

真剣な眼差しでそんな事を言うのび太にチェルシーはキョトンとする。

 

「『「『えっ!?』」』」

 

様子を見ていたクラスの生徒たちも目を見開く。そしてのび太は、チェルシーの手を強引に掴むと、

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

教室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてチェルシーはのび太に連れられ、街を歩いていた。

 

「なあ、あれってのび太か?」

 

「のび太がチェルシーちゃんの手を繋いでる・・・・それってまさか!?」

 

「嘘だろう!俺はアカメちゃんに500万賭けてるんだぞ!」

 

「俺なんかクロメちゃんに全財産かけてるんだ!」

 

のび太が誰と結婚するかの賭けをしていた通行人は目を見開く。そしてチェルシー以外の少女たちに賭けていた人物たちは、その場で発狂し、怒り狂った。

 

「毎度あり!」

 

のび太は品物を受け取ると、代金を手渡す。

 

「今日も仲いいねぇ、二人とも!羨ましい!」

 

店長は仲良さげにしているのび太たちに大笑いする。チェルシーは頬を赤くしながら、恥ずかしそうに俯く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその帰り道。のび太はいきなりチェルシーを呼び止める。

 

「チェルシー。」

 

「何?」

 

「あの・・・・・その・・・・・・」

 

「ん?」

 

「僕・・・・・・・僕は・・・・・」

 

「なあに?」

 

「・・・・・・やっぱりいいや。」

 

のび太の返答にチェルシーは、眉間にシワを寄せる。そして微かだが、体が少し震えていた。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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