ピーンポーン!
家のチャイムが鳴った。誰かが来たのか?のび太は急いで玄関を開ける。するとそこには配達人らしき男性が立っていた。
「どうも、お届けものです!」
配達人は、ダンボールを差し出す。のび太はダンボールを受け取ると、受け取りにサインをする。サインを受け取った配達人はそのまま帰って行った。
「???」
御手先はチェルシーだ。そして差出人は・・・・・X。
ごくり
のび太は悪いと思いつつ、荷物をゆっくりと開けていく。中には大量の薔薇の花が入っていた。そして薔薇の中に埋もれていた一枚のカード。そしてそのカードには、今日もチェルシーは綺麗だの、自分のことが好きなんだろうだの、放課後の掃除も嫌がらずにやっていていい奥さんになるだとか、吐き気のするような都合のいいことが延々と書かれていた。そして更に、隠し撮りしたであろうチェルシーの写真が数枚入っていた。のび太は、焦っていた。もしこのまま放っておいたら大変なことになる。そう決意した彼は・・・・・・・
キーンコンカーンコン
「はぁ・・・・・・眠い・・・・。」
チャイムが鳴り、放課後になった。のび太は、昨日の事が気になりすぎて上の空だった。授業にも全く集中出来ていなかった。だが今はそんな事を気にしてる場合じゃない。のび太は、すっと椅子から立ち上がると、諸悪の根元の元に向かった。
「チェルシー!」
いきなり声をかけられ、チェルシーは顔を上げる。
「今日は一緒に帰ろう!」
真剣な眼差しでそんな事を言うのび太にチェルシーはキョトンとする。
「『「『えっ!?』」』」
様子を見ていたクラスの生徒たちも目を見開く。そしてのび太は、チェルシーの手を強引に掴むと、
「ちょ、ちょっと待って!」
教室を後にした。
そしてチェルシーはのび太に連れられ、街を歩いていた。
「なあ、あれってのび太か?」
「のび太がチェルシーちゃんの手を繋いでる・・・・それってまさか!?」
「嘘だろう!俺はアカメちゃんに500万賭けてるんだぞ!」
「俺なんかクロメちゃんに全財産かけてるんだ!」
のび太が誰と結婚するかの賭けをしていた通行人は目を見開く。そしてチェルシー以外の少女たちに賭けていた人物たちは、その場で発狂し、怒り狂った。
「毎度あり!」
のび太は品物を受け取ると、代金を手渡す。
「今日も仲いいねぇ、二人とも!羨ましい!」
店長は仲良さげにしているのび太たちに大笑いする。チェルシーは頬を赤くしながら、恥ずかしそうに俯く。
そしてその帰り道。のび太はいきなりチェルシーを呼び止める。
「チェルシー。」
「何?」
「あの・・・・・その・・・・・・」
「ん?」
「僕・・・・・・・僕は・・・・・」
「なあに?」
「・・・・・・やっぱりいいや。」
のび太の返答にチェルシーは、眉間にシワを寄せる。そして微かだが、体が少し震えていた。
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ