ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第十四章:バイトを斬る

「今日はバイト何時に終わるの?」

 

「9時。あ、でも片付けもあるからもう少し遅くなるかも。」

 

「そっか。いつも大変だね。」

 

「ううん、いいの。半分好きでやってるようなものだし。」

 

今日は夕方からバイトのチェルシー。平日はこの時間から、休日は朝からシフトに入っているときもあるから楽ではない。立ち仕事なんて良くできるな。

 

「じゃあ私、もうバイト始めるから。」

 

「う、うん。がんばって。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

「ん?どうしたの?」

 

「ちょっと・・・・・こっち来て?」

 

「え?」

 

「いいからっ。」

 

少し強引に腕を引っぱられ・・・・・・頬に軽くキスされる。

 

「ご、ごめん・・・・・。最近バイト前になると、寂しくなるの・・・・・・」

 

「そ、そうなの・・・・・・・」

 

全然気づかなかった。最近はこれでもずっとチェルシーのそばにいたってのに・・・・・。

 

「ごめんね。」

 

「え?なんでのび太が謝るの?」

 

「まあ、なんとなく。」

 

チェルシーの言葉が本当だとしたら、少なくとも週3回以上。自分が部屋で昼寝していた間もチェルシーは、バイト先でその寂しい思いを引きずっていたに違いない。

 

(僕も、チェルシーと同じ時間帯のバイトでも探してみようかな・・・・・・)

 

自分の彼女が外で働いている間、彼氏の自分は部屋でゴロゴロしてるのも問題な気がする。

 

「チェルシー・・・・・ちょっとこっち来て。」

 

「え?なに?あっ・・・・・・」

 

周りにたくさんの通行人がいるのも気にせず、のび太は目の前で少しきょとんとしてる自分の彼女を抱きしめる。

 

「バ、バイト先、すぐ目の前なんだけど・・・・・」

 

「う、うん・・・・・・・ごめん・・・・」

 

そのままのび太の背中にチェルシーも軽く手を回してくる。

 

「のび太とこうしてると、今日はバイト休みたくなっちゃう・・・・・・」

 

そう言って更に強くのび太に抱きついてくるチェルシー。自分で店の前だからと言っておきながら、自分の彼女もずいぶん大胆になったもんだ。

 

「そうだ、のび太も私と同じ店でバイトしてみない?」

 

「無理無理。そもそもきゅうりも満足に切れない僕にあのクレープの薄い生地が焼けると思う?」

 

「ふふ。絶対無理だね。」

 

えらくハッキリと言ってくれる彼女。

 

「でもね、何事も結局は馴れが必要なんだから、そうやってなんでも苦手意識持って諦めるのは良くないよ?私だって最初に料理を始めた頃は、包丁もロクに扱えなくて大変だったんだから。」

 

「へぇ、意外だな。」

 

何でも要領良くこなすチェルシーが何かを失敗してる場面なんてあまり想像が出来ない。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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