「今日はバイト何時に終わるの?」
「9時。あ、でも片付けもあるからもう少し遅くなるかも。」
「そっか。いつも大変だね。」
「ううん、いいの。半分好きでやってるようなものだし。」
今日は夕方からバイトのチェルシー。平日はこの時間から、休日は朝からシフトに入っているときもあるから楽ではない。立ち仕事なんて良くできるな。
「じゃあ私、もうバイト始めるから。」
「う、うん。がんばって。」
「・・・・・・・・・。」
「ん?どうしたの?」
「ちょっと・・・・・こっち来て?」
「え?」
「いいからっ。」
少し強引に腕を引っぱられ・・・・・・頬に軽くキスされる。
「ご、ごめん・・・・・。最近バイト前になると、寂しくなるの・・・・・・」
「そ、そうなの・・・・・・・」
全然気づかなかった。最近はこれでもずっとチェルシーのそばにいたってのに・・・・・。
「ごめんね。」
「え?なんでのび太が謝るの?」
「まあ、なんとなく。」
チェルシーの言葉が本当だとしたら、少なくとも週3回以上。自分が部屋で昼寝していた間もチェルシーは、バイト先でその寂しい思いを引きずっていたに違いない。
(僕も、チェルシーと同じ時間帯のバイトでも探してみようかな・・・・・・)
自分の彼女が外で働いている間、彼氏の自分は部屋でゴロゴロしてるのも問題な気がする。
「チェルシー・・・・・ちょっとこっち来て。」
「え?なに?あっ・・・・・・」
周りにたくさんの通行人がいるのも気にせず、のび太は目の前で少しきょとんとしてる自分の彼女を抱きしめる。
「バ、バイト先、すぐ目の前なんだけど・・・・・」
「う、うん・・・・・・・ごめん・・・・」
そのままのび太の背中にチェルシーも軽く手を回してくる。
「のび太とこうしてると、今日はバイト休みたくなっちゃう・・・・・・」
そう言って更に強くのび太に抱きついてくるチェルシー。自分で店の前だからと言っておきながら、自分の彼女もずいぶん大胆になったもんだ。
「そうだ、のび太も私と同じ店でバイトしてみない?」
「無理無理。そもそもきゅうりも満足に切れない僕にあのクレープの薄い生地が焼けると思う?」
「ふふ。絶対無理だね。」
えらくハッキリと言ってくれる彼女。
「でもね、何事も結局は馴れが必要なんだから、そうやってなんでも苦手意識持って諦めるのは良くないよ?私だって最初に料理を始めた頃は、包丁もロクに扱えなくて大変だったんだから。」
「へぇ、意外だな。」
何でも要領良くこなすチェルシーが何かを失敗してる場面なんてあまり想像が出来ない。
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ