プロローグ
ある日、ジャイアン家では・・・・・・・
「みんなを呼んだのは他でもない。奴がついに動き出した。」
「うん、ジャイアン。大変な事になったね。」
野比家に仕掛けられている盗聴器で、話を聞いていたジャイアンたちは声を上げる。
「それは本当なの?」
「間違いない。」
「じゃあ、ここはひとつ、僕たちもーー」
そう言って続けるスネ夫の提案に、静香は迷うことなく同意するのであった。
そして次の日。のび太は遊園地に来ていた。入り口の周囲をぐるりと見渡す。
「・・・・・・・・。」
あれ?いない。腕時計で時刻を確認する。時間は11時ジャスト。約束の時間ぴったり。
「うーむ・・・・・・」
「あっ!来た!こっちこっち〜!」
「んんー?」
まったく見覚えの無い、超絶プリチーな美少女が二人。向こうで手を振っているのがわかる。
「すごいな、周りの人間みんな見てるぞ。」
周囲の視線を一身に浴びる彼女たち。その晴れやかな笑顔がこれまた反則級に可愛らしい。
「遅いぞ、のび太。」
そういいながら不満げな顔をするのはのび太の教育係りと言い張る少女。ただ、いつもと違うのは妙に着飾っており、のび太からすれば違和感が物凄くあるということだ。馬子にも衣装とはまさにこのことである。
「あっ。・・・アカメ、髪型変えてるんだ。」
「あ、ああ。」
「えー、可愛いね!いつもと雰囲気違うけど、すっごくよく似合うなー。」
「・・・・・・・・。」
ポニーテール髪のアカメは頬を赤くする。
「のび太。ど、どうかな。」
今度はクロメがその場で一回転する。着ているのは、先日のび太がプレゼントしたワンピースだった。
「に、似合ってるよ。なんというか、お世辞抜きにして普通に可愛い。」
「ありがとう。」
のび太の素直な感想にクロメは嬉しそうに微笑む。
「行こうか。」
「『うん。』」
二人と手を繋ぎ、歩き出す。何故二人が遊園地に来ているかというと、普段から家の家事をやってもらっているお礼に玉子がアカメたちに遊園地のチケットをプレゼントしたからである。
勿論、そんな二人が平和に遊園地を楽しめるはずがなく・・・・・・・
遠くでのび太とアカメの姿を覗いている者たちがいた。
「のび太の奴・・・・・ふざけやがって・・・・。アカメちゃんたちは、お前の事を30分も待ってたんだぞ。そんなアカメちゃんの貴重な30分、お前の残りの人生で償ってもらうぜ!おい、ドラえもん、何か道具だせ!」
「またんかい!急ぎの用事って、のび太くんとアカメのデート!?」
ドラえもんは呆れた顔でジャイアンに声を上げる。本当に懲りない男だ。
「デートじゃねぇ!!!あんな奴、俺様は絶対認めねぇよ!!」
「冗談じゃないよ。僕はミイちゃんとのデートを中断してまで、来てあげたのに、のび太くんのデートを邪魔しろだって?僕、帰る!」
それだけ言うと、ドラえもんは回れ右して立ち去ろうとする。
「待て。俺がいつそんな事頼んだ?」
「え?」
ジャイアンの言葉にドラえもんは足を止める。
「俺様はただ、のび太を抹殺したいだけだ。」
「出来るか!」
「のび太にアカメちゃんを幸せに出来ると思うか?やあ、俺だってアカメちゃんが好きになった奴は認めてやりてぇよ。悩んで、色々考えた。それで抹殺しかないという決断に・・・・・」
「色々考えすぎだろ!」
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ