「ハクション!!」
部屋で休んでいたドラえもんは大きなクシャミをした。
「ロボットのくせに、風邪をひくなんて。ぼくは精巧にできすぎてるなあ。」
ドラえもんはそのままベッドに入り、横になる。
「あったかくしてねてよう。」
すると
ビービー
振り向くと机の上に置いてあった虫の知らせアラームがなっている。
虫の知らせアラーム=気になる人にアラームをセットしておくと、何かあったときに知らせてくれる。
「ギ・・・ギギッ・・・・・。」
何故か金属音がドラえもんの中から聞こえてくる。
「ギ・・・ギギッ・・・・行かないわけにはいかんな。ハクショイ。ハクション。」
ドラえもんは急いでのび太を探しに出かけた。
ザンッ
腕から血を流しながらその場に尻餅をつくのび太。
「痛い?のび太。次で楽にしてあげるからね。」
クロメは刀の先をのび太に向ける。逃げようにも、体が動かない。そんなのび太にクロメは、
「タツミから聞いたけど、相方殺しちゃったんだって?」
「!?」
「じゃあこれで、会いに行けるね。」
刀を振りあげる。
(こ・・・・こんな所で・・・・・。)
「最後ってのはあっけないものだよ、バイバーイ。」
そしてクロメは刀を振いた。のび太はとっさに目を瞑る。
ガチン
恐る恐る目を開けると、そこには・・・
「ギ・・・ギギッ・・・ノビタくん、大じょウ・・・・ブ?」
「ドラえもん!!」
刀はドラえもんの右脇腹に突き刺さっている。
「ギ・・・ギギッ・・・・。ノビタくん・・・・ギ・・・・はやく・・・逃げて。」
ドラえもんはそのままうつ伏せに倒れ、のび太は急いでその場から走り出す。
「何で僕ってこんなに運がないの!?」
クロメから必死に逃げるのび太。運の問題かどうかはともかく。これは野比のび太最大のピンチである。
「・・・・・・・・・・・・。」
クロメはドラえもんから刀を引き抜くと、のび太を追いかける。
【回想:のび太とローグ】
「これって・・・・・・。」
のび太は目の前にある墓に目を向ける。
「うん。これはお父さんとお母さん。」
「!?」
初めて聞かされる事実に驚くのび太。そしてローグは語った。数ヶ月前、父親が殉職したこと。そして父親の墓の前でサヨたちとお祈りをしていたら、十字傷の男が現れ、母親を目の前で殺されてしまった。それを見た瞬間頭の中が真っ白になったが、なんとかサヨに連れられてその場から逃げ切った。その日から、彼女はずっと1人で泣き続けた。それこそもう体の中の水分をすべて出してしまうんじゃないかと思うくらいに。
「でもある日、私、お母さんとお父さんの夢を見たの。」
「夢?」
「うん、そして自分たちの分まで生き抜くように元気をくれたの。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「私には戦う力はないけど、頑張る。もしまた殺されそうになっても、今度は逃げずに戦う。敵わなくても、最後まで相手を睨み続ける。」
「・・・・・・・・・・・・。(凄いな、ローグは・・・・。それに比べて僕なんか・・・・。)」
のび太の結婚相手は?
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静香
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ジャイ子
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梨華
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なつみ
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その他