「最後はここ!」
「ここ?」
のび太一人で入るのは、ためらわれるファンシーな店。ぬいぐるみや可愛いグッズが沢山置いてある。
「最後にこの店でプレゼントを買うんだ。」
「プレゼント・・・?この店で?」
今時ぬいぐるみのプレゼントで喜ぶ人は珍しいと思う。クロメは喜ぶかもしれない。だが静香の場合は違う。彼女はプレゼントが気に入らなければ、後でコッソリ他の人にあげてしまうのだ。
「わかったよ。あんまり高いのは金銭的に無理だけど、そこの棚にいっぱいあるし好きなの選んでいいよ。」
「・・・・・・・・・・。」
「どうかした?」
「ぬいぐるみはのび太が選ぶんだ。」
「え?なんで?」
「そのほうが、のび太の分身みたいに思えそうだから。」
「そうなの?」
「少なくとも、クロメはそう思うぞ。」
「・・・・・・・わかったよ。そうだな。この大きめのカメさんなんてどうかな。」
抱き枕に丁度良さそうなカメを手渡すと、レオーネは意外そうな顔で、そのぬいぐるみを抱きしめる。
「亀・・・・?」
「ダメ?」
「いや、いいぞ。」
そう素直に笑顔で無邪気に何度も頷くレオーネを見てのび太も自然と口角が上がってくる。
「のび太が選んでくれた、ぬいぐるみ。」
レオーネ、カメ好きだったのかな?
「のび太、お前はカメと似てるな。」
「カメと?トロイとことか?・・・・・」
「そうだ。何事にも恐れず只管前進して行くその勇敢な姿。」
「勇敢か・・・・・」
「それに可愛いし・・・・な。」
「可愛い?」
「ああ。目がパッチリとしているところとか、何だか一生懸命ふんばっているようにも見える手足もカ可愛い。餌に食いつこうとして何回も口をパクパクする所も可愛いぞ。だからカメを選んだ。違うか?」
それは偶然だけど、それならカメよりライオンの方がいいような気がする。レオーネといえば獅子だからな。
「それならこっちのライオンの方が・・・・・」
「いや、これでいい。こっちの方がいい。えへへ。」
この幸せそうな笑顔。壊さないように守りたい。年上のお姫様。この人は自分にずっと色んなことを教えてくれてきた。大切なことを。人を愛する意味。愛するって一緒にいて温かい。そんな単純な意味を。
「それじゃ、会計済ませてくる。」
のび太は軽い足取りでレジに向かった。商品棚にレオーネが突っ込んでしまう前にもどらなければ。
そして帰り道。
「・・・・・・ふふっ。」
「どうしたの?」
「だって今日ののび太、おっかしいんだもん。」
「え?そう?」
「ああ、いつも変だけど、今日はもっと変だった。」
その二つの膨らみが原因なんだぞ、と視姦する。
「そういうレオーネだって十分おかしかったぞ。」
「私も?」
「そう。」
「なぁ。」
「ん?」
「まだ、シミレーションは続いているよね?」
レオーネが真面目な顔で言う。
「んー・・・・そう、だね。」
家に帰るまでが遠足だと言うし。
「だったらキス、してみるか?」
「・・・・・え?」
心臓だか、喉の奥だかをギュンと強く締め付けられたような気分になった。
「何を驚いてる?これもデートのシミュレーションだぞ。」
「いや、でも・・・・」
一気に胸の鼓動が高まる。
「キスくらい慣れておいたほうがいいぞ。将来的にも役に立つし・・・・」
この先は、デートのシミュレーションなどではない。“女の子のキス”そのものだった。
「なんてな。キスはやりすぎ、か?いくらなんでも。」
「そ、そうだよね。あははー・・・・・・」
「だな。ちょっと、冗談。」
「なんだよ、ひどいな。」
「ごめんごめん。」
レオーネはへらへらと笑いながらも少し寂しそうに感じられた。夕暮れの風も次第に冷たくなる。
「さてとっ、帰るか!」
レオーネが元気よく言った。
「うん。」
緊張が解けると、のび太とレオーネはいつもの二人に戻っていた。
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ