ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第六章:亀を斬る

「最後はここ!」

 

「ここ?」

 

のび太一人で入るのは、ためらわれるファンシーな店。ぬいぐるみや可愛いグッズが沢山置いてある。

 

「最後にこの店でプレゼントを買うんだ。」

 

「プレゼント・・・?この店で?」

 

今時ぬいぐるみのプレゼントで喜ぶ人は珍しいと思う。クロメは喜ぶかもしれない。だが静香の場合は違う。彼女はプレゼントが気に入らなければ、後でコッソリ他の人にあげてしまうのだ。

 

「わかったよ。あんまり高いのは金銭的に無理だけど、そこの棚にいっぱいあるし好きなの選んでいいよ。」

 

「・・・・・・・・・・。」

 

「どうかした?」

 

「ぬいぐるみはのび太が選ぶんだ。」

 

「え?なんで?」

 

「そのほうが、のび太の分身みたいに思えそうだから。」

 

「そうなの?」

 

「少なくとも、クロメはそう思うぞ。」

 

「・・・・・・・わかったよ。そうだな。この大きめのカメさんなんてどうかな。」

 

抱き枕に丁度良さそうなカメを手渡すと、レオーネは意外そうな顔で、そのぬいぐるみを抱きしめる。

 

「亀・・・・?」

 

「ダメ?」

 

「いや、いいぞ。」

 

そう素直に笑顔で無邪気に何度も頷くレオーネを見てのび太も自然と口角が上がってくる。

 

「のび太が選んでくれた、ぬいぐるみ。」

 

レオーネ、カメ好きだったのかな?

 

「のび太、お前はカメと似てるな。」

 

「カメと?トロイとことか?・・・・・」

 

「そうだ。何事にも恐れず只管前進して行くその勇敢な姿。」

 

「勇敢か・・・・・」

 

「それに可愛いし・・・・な。」

 

「可愛い?」

 

「ああ。目がパッチリとしているところとか、何だか一生懸命ふんばっているようにも見える手足もカ可愛い。餌に食いつこうとして何回も口をパクパクする所も可愛いぞ。だからカメを選んだ。違うか?」

 

それは偶然だけど、それならカメよりライオンの方がいいような気がする。レオーネといえば獅子だからな。

 

「それならこっちのライオンの方が・・・・・」

 

「いや、これでいい。こっちの方がいい。えへへ。」

 

この幸せそうな笑顔。壊さないように守りたい。年上のお姫様。この人は自分にずっと色んなことを教えてくれてきた。大切なことを。人を愛する意味。愛するって一緒にいて温かい。そんな単純な意味を。

 

「それじゃ、会計済ませてくる。」

 

のび太は軽い足取りでレジに向かった。商品棚にレオーネが突っ込んでしまう前にもどらなければ。

 

 

 

 

 

 

 

そして帰り道。

 

「・・・・・・ふふっ。」

 

「どうしたの?」

 

「だって今日ののび太、おっかしいんだもん。」

 

「え?そう?」

 

「ああ、いつも変だけど、今日はもっと変だった。」

 

その二つの膨らみが原因なんだぞ、と視姦する。

 

「そういうレオーネだって十分おかしかったぞ。」

 

「私も?」

 

「そう。」

 

「なぁ。」

 

「ん?」

 

「まだ、シミレーションは続いているよね?」

 

レオーネが真面目な顔で言う。

 

「んー・・・・そう、だね。」

 

家に帰るまでが遠足だと言うし。

 

「だったらキス、してみるか?」

 

「・・・・・え?」

 

心臓だか、喉の奥だかをギュンと強く締め付けられたような気分になった。

 

「何を驚いてる?これもデートのシミュレーションだぞ。」

 

「いや、でも・・・・」

 

一気に胸の鼓動が高まる。

 

「キスくらい慣れておいたほうがいいぞ。将来的にも役に立つし・・・・」

 

この先は、デートのシミュレーションなどではない。“女の子のキス”そのものだった。

 

「なんてな。キスはやりすぎ、か?いくらなんでも。」

 

「そ、そうだよね。あははー・・・・・・」

 

「だな。ちょっと、冗談。」

 

「なんだよ、ひどいな。」

 

「ごめんごめん。」

 

レオーネはへらへらと笑いながらも少し寂しそうに感じられた。夕暮れの風も次第に冷たくなる。

 

「さてとっ、帰るか!」

 

レオーネが元気よく言った。

 

「うん。」

 

緊張が解けると、のび太とレオーネはいつもの二人に戻っていた。

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ
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