ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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理想の結婚相手
プロローグ


その夜、のび太はほろ酔い気分で自宅まで帰ってくる。

 

「ただいまー」

 

「おかえりなさい、結構遅かったな。」

 

アカメはすぐにのび太を出迎えてくれ、さっさと上着を脱がせると、リビングのソファに座らせた。

 

「アカメ、実は今日はね・・・・・・・女の人と二人で飲んでたんだ。」

 

水を持ってきてくれたアカメに、少し思わせぶりな口調でそう言った。

 

「女と二人きり・・・・?のび太、それはもしかして浮気か・・・・?」

 

アカメが一歩後ずさりをして、その後怪訝な目つきでのび太の方を見た。

 

「そんな・・・・・、のび太が・・・・・・」

 

口元を手で覆い、震える声で小さくそう言った。やばい、冗談のつもりだったのにこんなに効くなんて・・・・・。早いところ種明かしをしないとこれはややこしいことになる。

 

「あ、あ、アカメ、冗談、冗談だよ。相手はレオーネだから!ほら、浮気なんてとんでもない!」

 

「・・・・・・・・・!」

 

すると、アカメはいつものように優しい笑みを浮かべた。

 

「安心しろ、冗談だってわかっている。」

 

アカメは、そのままのび太の隣に座った。やれやれ、どっちにしても、酔いは一気に覚めてしまった。滅多なことは言うものじゃないかな。

 

「のび太は、私をかなしませるようなことはしない。絶対にな。」

 

アカメはそう言って、のび太の頬にちゅっとキスをした。しっとりとした柔らかい唇。

 

「カット!!!!」

 

その言葉と共に、のび太とアカメは現実に引き戻される。

 

「アカメちゃん、大胆。」

 

「くそ〜、のび太の奴。」

 

「お姉ちゃん、ズルイ!」

 

のび太とアカメは胸に付けていたブローチを外した。ブローチを外した途端のび太とアカメの周囲が変化する。二人は元の空き地へと戻ってきた。『カップルテストバッジ』、名前の通り、結婚がうまくいくかどうか、あらかじめテストするためのバッジだ。そして感想は悪くはない。アカメと結婚しても上手くやっていけそうだ。

 

「不潔よ!二人とも!」

 

怒り狂う静香を宥めつつ、チェルシーはのび太とチェルシーを注意する。

 

「二人とも、これはあくまでテストなんだからキスはしたらダメだよ。」

 

チェルシーの言葉にのび太とアカメは謝罪する。これ以上、静香やジャイアンを怒らせたら大変なことになりそうだからな。

 

「それじゃあ、次!!!」

 

ドラえもんの言葉にチェルシーはアカメからブローチを受け取り、それを胸に付けた。ブローチを付けた途端のび太とチェルシーの周囲が変化する。今度は家の玄関だ。

 

「それじゃ、いってらっしゃい。」

 

「うん、いってくるよ。チェルシーも遅くならないうちに早く出てよ。」

 

「今日は遅めだから大丈夫だよ。って、忘れ物。」

 

「え、忘れ物?ええと、ハンカチも財布も携帯も持ったし・・・・・」

 

「違う違う、これ。・・・・・・・ん、ちゅ」

 

のび太の唇にチェルシーの柔らかい唇が触れる。

 

「カット!!!!」

 

その言葉と共に、のび太とチェルシーは現実に引き戻される。

 

「ちょっと、のび太さん、何してるのっ!?」

 

くるっと首だけを捻って声の主を見ると、そこにはブチ切れ寸前の静香が顔を真っ赤にして震えていた。

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