プロローグ
「ここ、どこ?宮殿から随分離れてるけど・・・・・。」
大きな荷物を担ぎながら、クロメの後を追うのび太。だが進めば進むほど、宮殿から離れていく。
「宮殿には・・・・・まだいかない。」
「えっ!?」
するとクロメは立ち止まる。
「目的地はここ。」
「協会!?」
クロメは無言のまま協会の中に入り、のび太も彼女を追う。クロメは中にあった石像を力一杯動こした。すると像の下から階段が現れる。
「!?」
クロメはそのまま無言で階段を降りて行く。
ゴクリ
のび太もその後に続く。そして数時間後、
「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・いったいどこまで下がるんだ、この階段!?」
もう何時間も降りてるのに、一向に目的地に着かない。根を上げるのび太に対してクロメは未だに無言のまま歩き続ける。そしてさらに数時間後、クロメは立ち止まる。
「着いたよ。」
「えっ?」
目の前には扉があった。クロメはまたしても無言のまま扉に入っていく。
「これは・・・・!?」
部屋に入ったのび太は驚く。
「ここは・・・・何かの研究室?」
すると今まで無言だったクロメが口を開いた。
「のび太、ドラえもんをテーブルの上に。」
「えっ?あっ・・・・・うん。」
のび太は背負っていたドラえもんをテーブルの上に置く。
「置いたよ。」
「今の私たちに『戦い』は必要ない。必要なのはまず『力』をつけること。」
「戦わない?じゃあなんでこんな所に来たんだよ!?」
「この場所が・・・全ての始まりだから・・・・。」
「始まり?クロメ、何を言っているの?」
混乱するのび太にクロメはとんでもないことを告げる。
「全ての帝具は・・・・・ここで作られたんだよ。」
「!?」
帝具、それは・・・
約千年前、大帝国を築いた始皇帝は悩んでいた。この国を永遠に守っていきたいが余とていずれ死ぬ。だが・・・武器や防具なら・・・・遥か未来まで受け継いでいける・・・
『国を不滅にするために、叡智を結集させた兵器を作り上げろ!!』
伝説と言われた超級危険種の素材
オリハルコンなどのレアメタル
世界各地から呼び寄せた最高の職人達
始皇帝の絶大な権力と財力は現代では到底製造できない48の兵器を生み出し、それを"帝具"と名付けた。
帝具の能力はどれも強力で中には一騎当千の力を持つものもある。
帝具を貸し与えられた臣下達はより大きな戦果を上げるようになったという。
だが五百年前の大規模な内乱により、その半分近くは各地に姿を消してしまった。
のび太はテーブルの上で機能停止しているドラえもんに目を向ける。
「そうか、ここでドラえもんを修理するだね!」
「・・・・・違う。」
「えっ?」
「直しても今のドラえもんじゃ、帝国軍に勝てない。」
「それじゃあ、どうしたら・・・・・。」
するとクロメは手を差し出す。その手には光る金属がのっている。大きさは丁度野球のボールと同じくらいだ。
「これは・・・。」
のび太は金属を受け取る。
「オリハルコン。」
「オリハ・・・・ルコン?」
のび太の結婚相手は?
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静香
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ジャイ子
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梨華
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なつみ
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その他