プロローグ
時間は夜中の1時を過ぎようとした頃、一人の少女が教会の屋根に座り、星を眺めていた。
「???」
すると彼女の後ろから少年が現れた。
「のび太!」
「これ持ってきたんだけど、食べる?」
のび太はお菓子の入った袋を持ってきた。
「うん。」
「・・・・・不思議な関係だよね・・・私たち。敵対しても互いを信じてるっていうか・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
会話をしながら空を見上げる二人。
「そういえば、前にのび太がお菓子を持ってきた時。三人で分けるって言ったのにのび太が殆ど食べちゃったよね。」
「それはクロメでしょ?持ってきた袋を取り上げて『このお菓子はあげない』とかいってたし。」
「それとのび太が底なし沼にハマった時は大変だったね。」
「クロメはお菓子を食べながら、見てただけだったけどね。タツミがいなかったら、僕はどうなっていたことか・・・。」
いくつかの懐かしい思い出を語りだす二人。二人の表情から笑みが生まれる。
「・・・・・・うん、やっぱりこうしてると凄く落ち着く。」
「これからも僕と一緒にいてよ、クロメ。」
その言葉にクロメの表情が暗くなる。
「そうだ!今度、僕の星にクロメを・・『ダメ、それはできない。』えっ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「どうして・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「???」
「ねえ、のび太。」
「うん?」
「英雄って、お話だけじゃなかったのかもね。」
以前サヨの話を聞いたクロメはさらりとそんな話題をふる。
「えっ?」
「本当はのび太がそうなんだよ。」
「そんなわけ・・・・・・・。」
クロメの言葉に照れるのび太。
「これって・・・・。」
クロメの隣に小さい袋があるのを見つける。
「こ、こ、これは、あげない。」
クロメは素早く袋をのび太から奪い返す。
「分かってる、クロメのお菓子は取ったりしないよ。」
「これはお菓子じゃない、お守り。」
「お守り?」
「これがあったから、今の私があるんだよ。」
クロメは大切そうに袋を抱き抱える。その袋の中にあるのは小さなロケット。そしてそのロケットには数字の3が書かれていた。
ビウッ!!
「『!?』」
いきなり眩しい光りがのび太たちの頭上を通る。
ドオン!!!!!
「『!?』」
そしていきなり大爆発が起こる。振り向くと、
「山が・・・・・・消えた!?」
背後にあった山がいきなり消滅した。そしてのび太たちは宮殿の方角に目をやると
「あ・・・・あ・・・・・あれは・・」
顔色を変える。
「・・・・・・・・・・・・護国機神、 シコウテイザー・・・・・・。」
クロメは拳を握りしめる。
のび太の結婚相手は?
-
静香
-
ジャイ子
-
梨華
-
なつみ
-
その他