「ハア〜っ。」
深夜、部屋を追い出されたのび太はあくびをしながら居間でテレビを見ていた。当然真夜中なのでアニメはもちろんニュースもやっていない。そして
「すー、すー。」
そんなのび太に後ろから覆い被さるように寝るクロメ。どうやらまた寝ぼけてのび太の所にやって来たようだ。すると襖が静かに開くと
「眠れないのか?」
「???」
寝衣姿のアカメが入ってきた。
「う、うん。最近色々忙しかったのに変だよね。」
「やっぱり迷惑だったか?」
そう言いながらアカメの表情が暗くなる。
「ううん。寧ろアカメたちが来てくれて嬉しかった。」
「・・・・・そうか。」
その言葉にアカメの表情が明るくなる。
「でもいいの帰らなくて?」
「新国家は成った。もう私の居場所は無い・・・・新国家が殺し屋を使っていた事実などあってはならない。それに・・・・」
「???」
「言ったはずだ、ずっとお前の側にいると。」
「・・・・・うん。」
そう言いながら二人とも笑みを浮かべる。
「・・・・・・・・・・・・・・。」
その様子をコッソリと覗く一人の少女。最近、のび太が自分の側にいることがやけに少ない。たまに会う時になにをしているのかを聞いても、うやむやにされてしまう。強引に聞き出そうともしてみたが、静香ちゃんには関係ないの一点張りである。そんな日が続いて行くにつれ、彼女の機嫌は次第に悪くなっていった。そして、彼女はアカメたちとのび太の関係を疑い始める。そしてこうやって度々探りを入れているのである。今日泊まりにきたのも、その為である。
すると後ろで寝ていたクロメが
「・・・・う・・・・う・・・・もう食べられない。」
その言葉にアカメたちは笑い出す。
「寝言だ。一体どんな夢を見てるんだろう?」
「きっとアカメの夢を見てるんだよ、きっと。」
そう言いながら二人はクロメの寝顔を覗き込む。
「お前には感謝している。」
「???」
「ありがとう。かつてクロメを救いだしてくれたこと、本当に感謝している。妹が今も元気でいるのはお前のおかげだ、のび太。」
「・・・・・・・・・・・・。」
するとクロメは再び
「すー・・・・・・・のび太・・・・・・・すー。」
「////// 何、クロメ?///////」
自分の名前を呼ばれ、少々照れ臭くなったのび太は思わず返事をしてしまう。
するとクロメはとんでも無いことを口にする。
「のび太・・・・・・大好き・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
のび太は唖然とする。
「のび太・・・・・・大好き・・・・・・・お姉ちゃんよりも大好き・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
のび太の顔色が徐々に青くなる。
ゾクッ
「!?」
殺気と寒気が同時に体を駆け巡った。のび太が恐る恐る顔をあげると
カチャ
日本刀を構えた灼眼の鬼がいた。
のび太の結婚相手は?
-
静香
-
ジャイ子
-
梨華
-
なつみ
-
その他