「なんだ?いったい?」
彼らは教室を見渡すと、まっすぐこちらにやって来た。
「アカメさん、クロメさん、チェルシーさん!是非、我が野球部に入ってください!」
「え?」
「・・・・?」
「・・・・・・・。」
のび太たちが何か言う前に、脇から別の生徒が割り込んできた。
「いやここは是非バスケ部に!マネージャーとして世話してくれたら、勇気100倍っす!」
(そういうことか・・・・)
「いやいやサッカー部に!」
「なにおぅ、柔道部こそ!」
「テニス部!」
「囲碁とか将棋とか興味あります?」
「文化系にマネージャーは必要ねーだろ!?」
(・・・・・・・・。)
連中ときたら、すっかり美人な女子マネージャーに世話されたい気分になっているようだ。のび太たちが何かを答える前に部員たちは勝手にヒートアップして、今にも掴み合いに発展しかねない勢いだった。
「なんだこれは?」
アカメたちはのび太の側にやってくる。
「んー、まあ部活の勧誘かな。」
「部活・・・・」
「なるほどねぇ・・・・」
「ねえ、みんな。」
のび太はジャイアンたちを含む部員たちに呼びかけた。
「マネージャーとか言ってるけど、今だってマネージャーくらいいるでしょう?」
「まあ美人な方が嬉しいしな。」
「そうそう。」
「・・・・・・・・・・・。」
そのとき、ドアのところにシェーレが顔を見せた。彼女が中に入ってくると、まさに金魚のフンという感じに、男子生徒がゾロゾロついてくる。どうやら部活仲間のようで、部員たちが親しげに声をかけた。
「シェーレも?」
「はい、部活・・・というのに誘われたのですが、どうしたらいいか分からなかったもので・・・・」
シェーレは困ったような顔をしていた。のび太は頷くと改めて部員たちに向き直った。
「返事は明日以降出すから、取りあえず帰ってくれない?みんなちょっと戸惑ってるから。」
するとジャイアンたちは途端に激高した。
「なんだよそれ!」
「お前が仕切るな!」
「そうだそうだ!」
バン!!
「うるさい!!」
机を叩いて怒鳴り返すと、のび太は相手のことを睨み付けた。
「みんなの学校生活のことでは、僕が窓口みたいなものなんだ。その僕が帰れって言ってるんだから、帰れ。」
「窓口だとぁ・・・?いったいなんの権利があってそんなこと言うんだ、のび太!?」
「僕は婚約者だからな。」
「『「『・・・・・・・・・・・・。』」』」
のび太が言い放つと、連中の顔が一気に険しくなった。そしてその言葉を聞いてアカメやチェルシーたちも驚く。
「お、お前・・・・!」
するとジャイアンは指を鳴らし始める。
「やるかっ?」
のび太は思わず身構えた。のだが、ジャイアンたちはのび太を無視して、アカメたちに分散して取りすがった。
「アカメさん〜」
「クロメさん〜」
「チェルシーさん〜」
「シェーレさん〜」
「『「『・・・・・・・・・・・・・。』」』」
その光景にアカメたちは呆れて言葉も出なかった。
のび太の結婚相手は?
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静香
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ジャイ子
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梨華
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なつみ
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その他