ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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第二十一章:唇を斬る

「ねえ、あれ見て?もしかしてあの娘、溺れてない?」

 

その言葉にのび太は勿論、隣に座っていたアカメも立ち上がる。視線の先には水の中で、もがき苦しむ静香の姿があった。

 

「た、大変だ!」

 

「!!!」

 

のび太は走りながら勢いをつけ、頭からプールに飛び込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぷ・・・・っ、うぷぅっ!?」

 

その間、静香は必死にもがいていた。先程の一件が原因で準備運動を忘れていたのである。そのせいで、両足をつってしまったようだ。すると静香の意識は徐々に薄れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後、

 

         ・・・・・・・

 

         やわらかい

 

 

    くちに なにか さわった

 

 

   何が起こったんだろう?

 

唇に柔らかい感触を感じ、意識を取り戻した 。すると同時に飲んでいた水を吐いた。そして目に光を受け、ゆっくりと瞼を開けていく。ハァハァと息をつきながら、ようやく体を起こし、周囲を見た。

 

 

「おおおおおおおおぉーーーっ!!」

 

「すげー!のび太、よくやった!!」

 

「オレは最初から、やる時はやるヤツだって思ってたぜ!」

 

「(嘘つけ。)大丈夫、静香ちゃん!?」

 

心の中でツッコミを入れたのび太は静香の背中を優しく摩り、アカメはバスタオルを静香に被せる。

 

「・・・・う・・・・うん・・・・ありがとう。」

 

すると生徒たちが全員集まってきた。

 

「キャーッ!あんなことされたら、そりゃ女子としてはたまりませんなぁ。」

 

「そうだねそうだね。野比くんってば、以外と筋肉しっかりしてるし、さっきの飛び込みとか格好よかったし。」

 

「すごいイケメンってわけじゃないけど、うちのクラスの仲じゃ結構上のの方だよね?」

 

何故か女子たちが顔を赤く染め上げている。静香は首をひねって考えた。そういえば、目が覚める時、何か口に触れて、体が熱くなってたような。

 

(口・・・・唇・・・溺れた・・・・・・・・てことは・・・あれは、まさか、き、キ・・・///////)

 

静香は真っ赤になった 。それと同時にのび太も真っ赤になる。そしてそれを何故か面白くなさそうに見守るアカメたち。

 

 

 

 

 

 

 

「//////// ご、ごめんね・・・・のび太さんの唇、奪っちゃったりして・・・・////////」

 

そう言いながら、申し訳なさそうにギュッと唇を噛んでいた。理由はどうあれ、結果として幼馴染みのファーストキスを奪ってしまったのだから。

 

「/////// き、気にしなくていいよ、事故だからさ、ノーカン!///////」

 

「////// そ、そうよね・・・・!事故だものね!カウントするのは、おかしいわよね、は、あははは。////////」

 

そう言いながら照れ隠しに笑うのび太と静香。すると眉間にシワを寄せたチェルシーが口を開く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうそう!ほら、別にファーストキスでもないしね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ!?」

 

 

ピキッ

 

「・・・・・・・・・・・・・・。」

 

静香の中で何かが音を立てて砕け散る。

 

 

し〜ん

 

 

周囲の空間が凍りついたように動かなくなる。

のび太の結婚相手は?

  • 静香
  • ジャイ子
  • 梨華
  • なつみ
  • その他

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