「ねえ、あれ見て?もしかしてあの娘、溺れてない?」
その言葉にのび太は勿論、隣に座っていたアカメも立ち上がる。視線の先には水の中で、もがき苦しむ静香の姿があった。
「た、大変だ!」
「!!!」
のび太は走りながら勢いをつけ、頭からプールに飛び込む。
「あぷ・・・・っ、うぷぅっ!?」
その間、静香は必死にもがいていた。先程の一件が原因で準備運動を忘れていたのである。そのせいで、両足をつってしまったようだ。すると静香の意識は徐々に薄れていった。
数分後、
・・・・・・・
やわらかい
くちに なにか さわった
何が起こったんだろう?
唇に柔らかい感触を感じ、意識を取り戻した 。すると同時に飲んでいた水を吐いた。そして目に光を受け、ゆっくりと瞼を開けていく。ハァハァと息をつきながら、ようやく体を起こし、周囲を見た。
「おおおおおおおおぉーーーっ!!」
「すげー!のび太、よくやった!!」
「オレは最初から、やる時はやるヤツだって思ってたぜ!」
「(嘘つけ。)大丈夫、静香ちゃん!?」
心の中でツッコミを入れたのび太は静香の背中を優しく摩り、アカメはバスタオルを静香に被せる。
「・・・・う・・・・うん・・・・ありがとう。」
すると生徒たちが全員集まってきた。
「キャーッ!あんなことされたら、そりゃ女子としてはたまりませんなぁ。」
「そうだねそうだね。野比くんってば、以外と筋肉しっかりしてるし、さっきの飛び込みとか格好よかったし。」
「すごいイケメンってわけじゃないけど、うちのクラスの仲じゃ結構上のの方だよね?」
何故か女子たちが顔を赤く染め上げている。静香は首をひねって考えた。そういえば、目が覚める時、何か口に触れて、体が熱くなってたような。
(口・・・・唇・・・溺れた・・・・・・・・てことは・・・あれは、まさか、き、キ・・・///////)
静香は真っ赤になった 。それと同時にのび太も真っ赤になる。そしてそれを何故か面白くなさそうに見守るアカメたち。
「//////// ご、ごめんね・・・・のび太さんの唇、奪っちゃったりして・・・・////////」
そう言いながら、申し訳なさそうにギュッと唇を噛んでいた。理由はどうあれ、結果として幼馴染みのファーストキスを奪ってしまったのだから。
「/////// き、気にしなくていいよ、事故だからさ、ノーカン!///////」
「////// そ、そうよね・・・・!事故だものね!カウントするのは、おかしいわよね、は、あははは。////////」
そう言いながら照れ隠しに笑うのび太と静香。すると眉間にシワを寄せたチェルシーが口を開く。
「そうそう!ほら、別にファーストキスでもないしね!」
「えっ!?」
ピキッ
「・・・・・・・・・・・・・・。」
静香の中で何かが音を立てて砕け散る。
し〜ん
周囲の空間が凍りついたように動かなくなる。
のび太の結婚相手は?
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静香
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ジャイ子
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梨華
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なつみ
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その他