ドラえもん のび太のアカメが斬る!   作:雛月 加代

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オーディションの結果。


第六章:努力の結果を斬る

「ロミオ、ロミオ。どうしてあなたはロミオなの?その家名をお捨てになっててくれたなら、私も家名を捨てるのに。」

 

静寂の教室に、アカメの声が満ちていく。するとアカメは向かい側にくると

 

「その言葉、確かに頂戴いたします。ただ一言、僕を恋人と呼んでくれたなら、その言葉こそ新しき洗礼、今日からはもう、僕はロミオでなくなります。」

 

キリッ

 

「『「『「!!!!!」』」』」

 

アカメの凛々しい顔がクラス全員の視線を釘付けにする。

 

「・・・・・・ふぅ」

 

演技を終えると、水を打ったような静けさが満ちた。

 

パチパチパチ

 

そのなかに、やがて、ぽつぽつと拍手がうまれて。

 

それはやがて、心踊るような祝福の音となった。

 

「すごい・・・・・わたし、演技を見てこんなにドキドキしたの、はじめて・・・・」

 

「うん、私もっ・・・・・」

 

「どうしょう、なんだか震えてきちゃった・・・・」

 

拍手に混じって聞こえる感想の呟きに、なんとも言えず、照れくさくなるアカメ。だけど、素直で飾らない反応だからこそ、その言葉は拍手の音とともに、彼女の胸に染みていった。

 

「いやぁ〜っ。素晴らしい、素晴らしいよアカメさん!こんな素敵な『ロミオとジュリエット』は初めて見た。」

 

「先生・・・・・。」

 

褒められたアカメは嬉しそうに笑う。当然だろう、この日の為に眠いのを我慢し、食べ物もロクに食べず、ひたすら練習だけをしてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその努力がこうして報われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かに思われた・・・・・・・・。先生は嬉しそうにアカメの肩をポンと叩くと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う〜ん、ロミオの役は君しかないな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ・・・・・!?(今、何て・・・・?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな、どうかな!?」

 

「賛成!!!!」

 

先生の言葉にクラス全員が声をあげた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!!!」

 

アカメの声が校舎中に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその日の午後、

 

「あははははははははは、ロミオ役だって!!!流石帝都最凶殺し屋と言われていたアカメ!!」

 

のび太から話を聞いたレオーネが腹を抑えながら大笑いする。

 

「レ、レオーネ、そんなに笑っちゃダメだってアハハ!」

 

(そう言うドラえもんだって笑ってるじゃないか。)

 

のび太たちはアカメに視線を向ける。アカメは部屋の隅で膝を抱えながら丸くなっていた。その表情は聞くまでもなく暗い。

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

気の毒すぎて声もかけられない。のび太とクロメはアカメに向かって手を合わせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『ご愁傷様。』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チーン

のび太の結婚相手は?

  • アカメ
  • クロメ
  • チェルシー
  • シェーレ
  • レオーネ

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