ナレーション:ようやくジュリエットの家の前にたどり着いたロミオ
「待て、ロミオ!!!」
「???」
「ウフフフ・・・・。」
するともの陰からジャイアンが現れる。
「随分息が上がっているようだな。」
「???」
「お前をジュリエットに会わせるわけにはいかない。俺様はジュリエットの兄、フレイドリイ。」
「・・・・・・・・・。」
「こっちは体力満タンだ。はじめから隠れていたからな。」
「相変わらずセコイな。」
のび太は昔やった「拳銃王コンテスト」を思い出す。あの時もこうやってジャイアンは戦わずに、のび太が全弾弾を撃ち尽くすまで待っていたのだ。
「うるせえ。勝ったものの勝ちだ。」
そう言うとフレイドリイは持っていた拳銃をのび太に向ける。
「どこをねらってほしい?頭か?胸か?」
「・・・・・・・・・・・・。」
のび太は後ずさる。さてどうしたものか。
「フフフフ・・・・フフフフ。いくぜ!!」
フレイドリイが銃の引き金を引こうとしたまさにその一瞬、のび太は後ろに飛ぶと、落ちていた親衛隊の銃を手に取り引き金を引いた。
ドン!!
バタン!
フレイドリイはそのまま後ろに倒れこむ。ロミオは頭上にいるジュリエットに視線を向ける。彼女の表情はいつもより嬉しそうだ。それはジュリエット役になれたからではない。かといって女らしく振舞えたからでもない。彼女自身も気づいていない、彼女は今ロミオに
ロミオはロープのハシゴを登り、ジュリエットが待つバルコニーへと向かった。するとバルコニーにから声がした。
「ロミオ。どうしてあなたはロミオなの?あなたがモンタギュー家のロミオでなければ、私たちの愛を邪魔するものはなにもないというのに。そのロミオと言う名の代わりに私の全てを受け取ってください。」
「頂戴しましょう。その代わり、私を恋人と呼んでください。そうすれば私は今日からロミオではなくなります。」
そう言うとロミオは自身の手をジュリエットに差し出す。
「愛しのジュリエット・・・・」
「ええ。私も愛していますわ、ロミオ様。」
ジュリエットはロミオの手をとり、彼に抱きつく。そして二人の唇が徐々に近づいていく。
ドクン
ドクン
観客が見守る中、彼らの唇が触れ・・・・
「まだだ、まだ終わっていない!!」
倒れていたはずのフレイドリイがよろけながら立ち上がると、息を大きく吸い込む。
「せーの!おーれはじゃいあーんがーきだいしょー!!!!!!!」
な、なんて大きな声の歌なんだ。ひどすぎる、これは人間の声じゃない。 あまりの酷さに観客がバタバタと倒れていく。
ミシッ
『「!?」』
するとバルコニーにヒビがはいる。
ドオーーーーーーーーーーーン!!
セットの家がロミオとジュリエット諸共跡形もなく崩れ去った。
のび太の結婚相手は?
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アカメ
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クロメ
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チェルシー
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シェーレ
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レオーネ