夕焼けに誓う幼馴染達 作:椿姫
開会式が終わってからはプログラムの配布があった。1日目のプログラムを見てみると午前中はテニスで午後はソフトボールとサッカーだ。1通り目を通していると
「ゆーうまっ!!」
ひまりが後ろから話しかけてきた。ビックリして思わずプログラムを落としそうになったよ。
「ひまり?どうしたの?」
「どうしたのじゃないよゆうまぁ。私これからテニスの試合があるから見に来てほしーの!」
「テニスに出るって言ってたもんね。見に行かないわけないじゃん?」
「ありがとーゆうまっ!試合もうすぐだから見に来てねー!絶対だよー!?」
そう言ってひまりは走っていった。見送るとまた後ろから声がした。
「雄天、相変わらず上原と仲いいんだな?」
「お主ら達のイチャつきを毎度見せられとるワシらの気分を考えて欲しいんじゃが…」
「妬ましい…」
「だから僕とひまりは付き合ってないって言ってるでしょ…」
僕に声をかけてきたのはクラスの男子達で、最初に話しかけてきたのは松村 隆一(まつむら りゅういち)、喋り方が変わっているのが竹田 弥彦(たけだ やひこ)、妬ましいって言ってたのが梅沢 俊(うめざわ さとし)だ。この3人はサッカー部に入っていていつも3人でいることから松竹梅と略されて呼ばれている。名付けたのはモカだ。そっちの方が言いやすいとのこと。
「松竹梅は何してるの?」
「オレ達は午後のサッカーに向けて練習する所だ。お前は早くカノジョの元にいって応援してやれってw」
「だから彼女じゃないって…」
「爆ぜろ雄天ぁ!!」
『取り敢えず梅沢(俊)、黙れ』
そんな茶番をしながら松竹梅の事も見送ってった。あっ!そろそろひまりの試合が始まる!スマホに目をやりプログラムを握りしめテニスコートまで走っていく。コートにつくと始まる手前だったようで間に合ったみたいだ。ひまりは気づいたのか僕の方を見て手を振ってきた。僕も軽く手を振り返す。そして試合が始まった。
試合が始まってからというもの、ひまりは次々と勝ち進みなんと決勝戦まできてしまった。すごいな…ひまりってこんなに強かったのか…?決勝戦までは少し時間があり今僕はトーナメント表の確認をしている。ひまりの次の相手は…花咲川学園の奥沢美咲さんっていう人か…ここまで勝ち上がるんだから相当強いんだろうな…そう思い僕はその場を後にした。
美咲side
「美咲!次は決勝戦よ!」
「みーくん頑張ってね!はぐみ達が応援してるからね!」
「あぁ…儚い…」
「あ〜はい、そうですね〜」
私は3馬鹿にそう言いテニスコートに向かう。はぁ…何で私が決勝まで残っちゃうんだかなぁ…何事もほどほどにって思いながら試合してたら勝っちゃうんだもん。セーシュンとかガンバローとか聞いてるだけでもむず痒いよ。何事もなく普通にしている方が気楽でいいよ…
「あ、美咲ちゃん」
「あれ?花音さんどうしたんですか?」
向かう途中で花音さんに会う。
「ええと、ね…美咲ちゃん、次、決勝戦だよね?」
「そうですけど?もしかして応援しにきたんですか?」
私が花音さんに聞くと花音さんは頷き1拍間を開けてから
「うん…頑張ってね美咲ちゃん!」
笑顔で私の事を見てきてドキッとしてしまった。その後花音さんは千聖さんと後から見に行くからあとでねと言って外の方へ向かった。花音さん方向音痴だけどまぁ、千聖さんがいるなら大丈夫かな…さっきはセーシュンとかがむず痒いって言ったけど別にそういうのが嫌いってわけじゃないんだけどさ。あんな笑顔で頑張ってって言われたら
「…頑張るしかないじゃないですか…」
私は誰にも聞かれないよう呟きコートに向かった。コートに着くと対戦相手の上原さんが準備体操をして待っていた。さて、私も準備体操しますか…
ひまりside
ふぅ。準備体操おーわり。奥沢さんも来たみたいだからあたしも気合入れないとね。そう思ってるとコートの外から
「…ひまり、頑張ってね」
「ひーちゃん頑張れ〜」
「ひまり、気合入れてけ!」
「ひまりちゃん頑張って!」
蘭達が応援に来てくれていた。
「ありがとみんな!あれ?ゆうまは?」
そう言って見渡すとゆうまが遅れてやってきた。
「ゆうまぁ!どこ行ってたの!?」
「ごめんひまり。迷子になってた人の案内をしてたら遅くなっちゃってさ。決勝戦、頑張ってね?」
「ありがとゆうま♪私頑張る!!」
そう言ってあたしはコートに向かった。
美咲side
「美咲ー頑張りなさいよー!」
「みーくん頑張って!」
「ふふ…ヒーローは遅れてくるものさ…儚いだろう?」
応援に来た3馬鹿は相変わらずだ。他にも応援に来た人が沢山いた。花音さん迷子になってなきゃいいな…
「み、美咲ちゃん!」
「試合、間に合ったみたいね」
「か、花音さん!千聖さんも!」
良かった。2人とも間に合ったみたいだ。
「花音さん迷わなくて良かったですね」
「あ、実は…迷子になっちゃって困ってたら雄天くんが道案内してくれて千聖ちゃんとも合流できたの」
「雄天くん?」
「あ、以前にグルメフェスで知り合った人で…」
「花音、その話は後でにしましょ!今は美咲を応援するのよ!」
「そうだねこころちゃん…美咲ちゃん頑張って!」
「それじゃぁ、頑張りますかね?」
あたしはコートに向かった。審判が来て遂に決勝戦が始まった。
雄天side
今回のテニスは体育祭特別ルールとなっている。1ゲーム11点マッチ、デュース無しの試合だ。ほかの競技もあるから時間も限られている。そして今は6-5で
ひまりが負けている。
(僕はここから応援しか出来ないけど…勝ってくれ!!頑張れ、ひまり!!)
ひまりside
流石決勝戦まで来ただけはある!奥沢さん…すっごく強い!!サーブを正確に入れてくるしカットやバッグもその状況に合わせてしてくる!最初は私が点リードしていたけど彼女追い上げがすごい!
(けど…あ私は諦めない!ゆうまや蘭達だけじゃない!学校のみんなが応援してくれるんだもん!絶対にこの試合…勝ってみせる!!)
美咲side
そう易々とリードなんてさせないよ?こう見えてもあたしはテニス部。運動は割と出来る方なんだ。まぁサーブの仕方やスマッシュを見てれば上原さんもテニス部だってことは分かる。このまま点をリード出来れば良いけどそう簡単には行かないよね…今上原さんの目が変わった。
(そう簡単には勝たせてくれるわけないよね…今はほどほどだとかむず痒いなんて言ってられない…純粋に勝ちたいって気持ちしか考えてない!しかも楽しい!ここからは一瞬でも気が緩めば負けちゃう!絶対に勝つ!!このまま押し切る!)
雄天side
試合は白熱していた。僕や蘭達はそれを固唾を呑んで見守ることしか出来ない。それは他のみんなも同じだ。そして試合は10-10となった。デュース無しの為次決めた方が勝つ。
そしてサーブはひまりからだ。ここで上手いこと決めればひまりの勝ちが決まる。みんなが観ている中ひまりのサーブが奥沢さんのコートに入る。奥沢さんは直ぐに反応して打ち返す。両者とも一歩たりとも手を抜くことは出来ない。
しばらくはラリーが続いたが遂に決着の時が来る。奥沢さんが打ち返したボールをひまりが回転をかけてカットで打ち返す。奥沢さんは反応が少し遅れてしまう。打とうとしたがその時にはもう、
テニスボールは2バウンドした後だった。
審判の笛の音が鳴る。
「試合終了!! 11-10で羽丘学園の上原さんの勝ちです!」
コート外からは大歓声が止まらなかった。
こうして1日目は幕を閉じた。
家に帰ってからは試合に勝って感動したひまりが僕に抱きついてきた。勝てたよ、私勝てたよぉと涙声で言ってきたひまりの頭を撫でながら
「お疲れ様。ひまり」
と言い頭を撫で続けた。
ここまで文章を考えるのが疲れたのが久々な気がします
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