夕焼けに誓う幼馴染達   作:椿姫

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バレンタインに投稿して以来になります。お久しぶりです。
サボってたわけじゃないんです!新作と別の小説も更新してたので!!断じてサボってた訳では無いです!

Twitterで主人公【滝河雄天】を描いてくれた絵師さんがいました。本当にありがとうございます!


【挿絵表示】



第44話 「消えたパンと"名"探偵ひまり?」

モカside

 

 

「むにゃむにゃ…ふあぁ…よく、ねたぁ…」

 

ポカポカするからモカちゃんお昼寝しちゃったよ〜…今日はみんなでお昼かられんしゅーって蘭が言うから待ってるのに…

 

「みんな遅いなぁ…あ、そ〜だぁ…」

 

さーやの店で買った新発売のパンがあったんだ、あれ食べて待ってよ……?ん?

 

「あれ?入ってたパンがない…あれあれあれぇ?」

 

ない…パンが…モカちゃんの大事に大事に取ってあったパンが…

 

「ううぅ…がくっ」

 

 

 

雄天side

 

 

「モカちゃんのパンを食べたのは誰なのだぁ〜!」

「あたしは今来たばっかりだから!」

「アタシだって知らねーよ!?」

「私だって知らないよ!!いまさっきつぐと来たばっかりだもん!?」

「うがー!」

「おうわっ!?モカ落ち着けよ!?」

「……………」

 

……えっと、何コレ?どういう状況?なんでみんなが口論してるんだ?僕にはさっぱり分からない……

 

「!」

 

立ち尽くしてるとモカがとんでもないスピードで僕のところに駆け寄る。

 

「ま、まさかマー君が……?」

「何が?」

「モカちゃんのパン…食べたでしょー?」

「何言ってんの!?」

 

スタジオに来て早々モカに、あらぬ疑いをかけられてしまう。

 

「まず何があったか聞かせて!?いきなり疑いかけられても困るから!!それに食べてないし!!今来たばっかりじゃん!?」

「うぅぅ…」

 

落ち着いたモカから事情聴取すると、僕らが来る前にやまぶきベーカリーで買ったパンを食べようとしたら無くなっていたとのこと。話を聞いて思ったことは…

 

「モカ…寝ぼけてたんじゃないの?」

 

僕がそう言うがモカはやまぶきベーカリーの袋を抱き抱えて寝てたと証言している。

 

「は、はぁ…何分頃にSPACEに来たのさ?」

「ん〜?モカちゃんは集合の1時間前に来たよ〜」

「いや…それは早すぎでしょ…」

 

蘭が呆れながらもつっこむ。そこはツッコミ入れたら負けだよ蘭…

 

「モカちゃんが食べてないって言うなら…う〜ん」

 

つぐみが頭を抱えて悩む。……1時間でパンが消えるとなるとどう考えてもモカが食べたくらいしか思い浮かばない、けどモカは「食べてない」の一点張りだし…さて、どうしたものか…

 

「ふっふっふ…」

 

突然ひまりが変に笑い始める。みんな心配してひまりの顔をのぞき込む。

 

「ひ、ひまりちゃん?ど、どうしたの…?」

「ひ、ひまり……?」

「ひーちゃん?」

「みんな!これは事件だよ!」

 

ひまりがドヤ顔で親指立てて宣言した。そしてバッグから帽子と伊達眼鏡を取り出しパイプ代わりのシガレットを口に加えた。

 

「この…名探偵ひまりが、モカの消えたパンを見つけて見せようではありませんか!」

 

『…………は?』

 

ひまりとモカ以外のみんなは口を揃えて呆れ顔になる。勿論僕も。

 

「ひーちゃんん〜、あたしのパンの行方を追っておくれ〜」

「任せてください…この名探偵に解けない謎なんてありませんよ!さぁ行こうモカ!!」

『えいえいおー!!』

 

ひまりとモカは声をハモらせ勢いよくスタジオから出る。僕が止めようとしたがノリノリだった為、止めることなんて出来なかった。

 

「………どうするの雄天?」

「………あの二人には気が済むまでやらせてあげよう」

「…」

「………と、言うかさ、」

 

僕と蘭が諦めながらそう言うとつぐみがおもむろに口をひらく。

 

「どうしたのつぐみ?」

「ここって防犯カメラとかそう言うのあるよね…オーナーとかに頼んで見せてもらえないのかなぁ…」

『あ』

 

つぐみのその言葉に僕と蘭と巴は声を揃えた。取り残された僕達はオーナーに言ってカメラの映像を見せてもらう。

 

「………なん、だと……?」

「………え?」

「マジかよ…」

「………うそ…」

 

そこには僕達が想像してない犯人の姿があった。

 

 

ひまりside

 

 

「ねぇモカ」

「なにー、ひーちゃん?」

「モカがSPACEに着くまでの経路教えてくれない?」

 

SPACEから勢いよく出てきた私はモカの足取りを教えてもらった。まず私たちが向かったのはやまぶきベーカリー。パンと言ったらまずはココ。

 

「いらっしゃーい……ってモカと、ひまりちゃん?珍しい組み合わせ?かな?」

 

モカが沙綾ちゃんに泣きつくようにすがりつく。

 

「さ〜やぁ、モカちゃんのパンがあぁ〜」

「ど、どうしたのモカ!?」

 

私が事情を説明するとすぐに納得してくれた。

 

「パンがなくなったって…それモカが自分で寝ぼけて食べちゃったんじゃ…」

「モカちゃんはそんなことしーまーせーん!するとしても学校だけぇ〜!」

 

モカがぷうっと頬を膨らませた。

 

「あはは、ごめんごめんモカ」

 

沙綾ちゃんがモカの頭を優しく撫でる。

 

「ところでモカってどんなパン買ったか覚えてる?」

「うん、レシートならここにあるよ」

 

そう言って沙綾ちゃんはモカのレシートを私に見せる。そこにはメロンパンやクリームパン、チョココロネ等いっぱいあった。

 

「うっっわ…すごいねモカ、いつもこの量食べてるの?」

「えっへん。すごいでしょー?でももーちょっと入るかな〜、カロリーはひーちゃんに送ってるし〜」

「んなっっっっ!?う、嘘だよねっ!?」

「さーて、どうでしょ〜う?」

 

そんな話をしてると店の扉を勢いよく開ける音がした。その音の正体は一目散に沙綾ちゃんに向かっていく。その姿に私とモカは唖然とする。

 

「り、りみりん!?どうしたの!?」

「はぁ…はぁ…さ、沙綾ちゃん…」

 

その正体は沙綾ちゃんと同じバンドのりみちゃんだった。りみちゃんはやまぶきベーカリーの袋からチョココロネを取り出した。

 

「き、今日のチョココロネ…いつもよりココアパウダーの比率が多いからすっごい美味しくなってる!!」

「そ、そうなんだ…(知らなかった)」

 

沙綾ちゃんとりみちゃんが話をしているうちに私とモカはやまぶきベーカリーを出た。チョココロネが好きだっては聞いてたけど想像以上だったよ…

 

「あ、そうだ、モカ」

「ん〜?」

「レシート見た時に(限)ってあったけどそれが無くなったんだよね?」

「そーだよー。……あぁ、抹茶デニッシュ…モカちゃんの抹茶デニッシュ……」

「そ、そんなに落ち込まないでよモカ…でさ、もうひとつ聞きたいことあったんだけど」

「なーにー?」

「SPACE来る前にどこか寄ったりしてないのー?」

 

私がそう聞くとモカは「どこにも寄ってないよ」と言った。じゃあ来る途中じゃなくてSPACE内で起きたってことかな…

 

「取り敢えずゆうま達のところに戻ろっか」

「うぅぅ…そ〜だね〜」

 

結局何も掴めないまま私とモカはSPACEに戻っていった。

 

「ただいまぁ…」

「はぁ…」

 

私とモカは疲れきった顔をして入るとゆうまが駆け寄ってきた。

 

「あ!やっと帰ってきた!」

「へ?へ?どうしたのゆうま?」

 

何かあったのかなと思ってると巴達も駆け寄ってくる。

 

「何?どうしたの?」

「…僕達、ひまりとモカがスタジオを出ていったあとオーナーに頼んでここら辺のカメラの映像を見させてもらったんだ…そしたら」

「…そしたら?」

 

ゆうまはそこで言葉を区切る。

 

「…いや、実際見てもらった方が早いよね?」

 

そう言ってゆうまに引っ張られてオーナーの部屋にみんなで行く。部屋に開くと仕事をしているオーナーとたえちゃんがいた。

 

「あ、やっと来たかいあんた達」

「ゆぅくん達きたー」

「すいませんオーナー、遅れました。再生お願いします」

 

ゆうまがそう言うとオーナーはカメラの映像を再生し始めた。映ったのは……

 

「え?な、なんで私がっ!?」

 

そのまま最後まで再生されていく。その中で私は映像が終わる頃にはゆうま達からは「やっちまったなぁ」みたいな顔されていてモカは

 

「ひ〜〜ちゃ〜〜〜ん?」

 

ご覧のように奥義かなにかを発動しそうな程すんごい事になっていた。

 

「待って待って!?お、落ち着いてモカ!?」

「モカちゃんと食べてもらえなかったパンの怨み…必殺おうぎぃ〜」

「も、モカ!?落ち着いて!?」

 

ゆうまが私とモカに割って入る。……ゆ、ゆうまぁ…助けてくれr

 

「奥義使う前にひまりの話を聞いてからにした方が…」

「いや必殺奥義かなんか使うの止めてよゆうま!?」

「ごめんひまり…今回は流石に僕でもかばいきれない…」

 

そんなわけで私は集合前に何があったのかな全部白状することにした。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

〜スタジオ前 休憩スペース〜

 

AM:11時10分、集合まで50分前

 

ひまりside

 

 

ひまり『誰かいるかな〜?』

 

ちょっと早く来すぎたかな?あれ?あそこにいるのって…

 

モカ『…………すぅ…すぅ…』

 

ひまり『あっ!!モカだ!おーーい!って寝てる!?しかもやまぶきベーカリーの袋抱えながらって…』

 

しかも袋にいっぱい入ってる…山盛りだ…

 

モカ『んんっ……』

 

ひまり『あっ!起きた!?』

 

モカ『…………ダメだよ蘭〜、そんなとこ触らないで〜』

 

ひまり『どんな夢見てるの!?…………ってあ!パンの山が崩れるっ!?』

 

私は咄嗟に自分の楽器を椅子に置いて落ちそうになったパンを何とかとった。

 

ひまり『ふぅ…何とか全部取れたかな………』

 

辺りをみると…一つだけ取れてなくてくつに落ちたパンがあった。食べられなくはないがこれだともうダメなんじゃないかと私は悟ってしまう。

 

ひまり『あ…』

 

私は素早く落ちたパンを拾う。そして考えついた結果は…

 

ひまり『……………モカ…ごめん!あむっ』

 

そのパンだけを素早く口に含んで持ってきた飲み物で無理やり喉に流し込んだ。

 

ひまり『ぷはっ…はぁ…はぁ、モカは起きてないよね…?』

 

モカ『すぅ…すぅ…むにゃむにゃ…おいしー』

 

ひまり『よ、良かった…』

 

私は足元をもう一度よく見る。パンはなかったがさっき食べた時にほろほろ落ちたのか左の靴にパウダーらしきものがかかってしまっていた。このままだとバレかねないから私は荷物を持ってSPACEを飛び出る。そして家に戻って靴を変えて再び家を出た。

 

ひまり『どうしよう…もしあのパンが限定とかだったら…いや、流石に考えすぎだよね?ちゃんと謝ろう、うん!』

 

流石に今戻るとバレちゃうから…誰かと一緒にSPACEに行って練習終わってから謝れば…

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

雄天side

 

 

「……って言うわけなの…ゴメンなさぁい」

「なるほどね…」

 

僕らはひまりから聞いた話で納得した。ひまりは実は僕らよりも先に来ていてモカに話しかけていたら寝返り、もとい寝惚けていたモカが限定パンを落としてしまう。

 

ひまりは証拠隠滅の為にそれを限定ものだとは知らずに食べてしまう。そしてつぐみの家に向かって一緒に行くように促して同着して平然を装う……靴もいつもと違うやつだなと思ったらそういうことか…まさか自称名探偵が犯人だったとはね…

 

「これじゃ名探偵じゃなくて、"迷"探偵だね…」

「………ふふっ、雄天っ、め、迷探偵って…」

「ら、蘭ちゃん…こ、堪えなきゃっ…」

「ユウ、それは反則だろ…ぷぷっ」

 

よく分からないが3人にウケてしまった。狙って言ったわけじゃないんだけど、まぁいいか。……問題は、

 

「ひーちゃんまてぇぇぇぇ!!」

「モカごめん!ごめんって!ごめんってばぁぁぁぁ!!許してぇ〜!?知っててやったとかじゃないんだってぇ〜!?」

 

練習そっちのけでモカがひまりを追いかけ回していた。

 

「ねぇ雄天、あたしらどうするの?」

「……今日は、帰ろっか」

 

僕や蘭たちは荷物をまとめてスタジオから出ていこうとする。

 

「ゆ、ゆうまぁ〜!助けてぇぇ〜!」

「……ひまり、今回ばかりは……諦めた方がいいよ、ゴメン」

「そ、そんなぁ〜!?」

「ひーちゃん覚悟ォ!!天誅ぅぅ!」

「いーーーやあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

後日、許しが出るまでひまりはモカの食事代をずっと支払う事になったのだが許しが出たのは1週間後だったという。因みに1週間でひまりは財布が1円玉だけになったらしい。




最後まで読んで頂きありがとうございます。ほかの小説にも少しずつ評価が付与されていてとても嬉しいです。本命ひまり小説も頑張るぞいっ!

皆さん、もうそろそろドリームフェスティボゥ!!がやってきます

…ホワイトデーひまり欲しさに50連して爆死した人見たくならないでくださいね…(僕)
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