夕焼けに誓う幼馴染達 作:椿姫
ひまり小説、忘れられないようにしてもブランクやらなんやらが恐ろしいです…覚えてる人…うぅ…
ホンットにすいません!!連勤続きだったんですぅ!!家帰ったらご飯食べてクソしてガルパして風呂して寝るの無限ループなんですぅ!
それと最後にお知らせがあります。
〜2019年1月1日 滝河家 キッチン〜
「あとは栗きんとんをここに添えて…ふぅ、やっと出来た。今年もいい出来栄え♪そうだ、折角だし写真撮ろっと♪」
僕は自分で作ったおせちの出来が良かったのかスマホを取り出し写真を撮る。もしかしたら去年よりもいいかも…って、あんまり自画自賛するのも良くないかもなぁ…。僕は作ったおせちを三段重ねにして風呂敷に包み時間を確認する。
「8時30分だから…もうすぐみんな来る頃かな?」
その時、ピンポーンと家のチャイムが鳴る。伸びた髪をヘアゴムで束ね、横に下ろしてから玄関に向かい扉を開けると幼馴染の5人が振袖姿で出迎えてくれた。
「ゆーうまっ!!あけましておめでとぉ〜っ!!」
「マー君おめ〜」
「あけおめユウ!!」
「おめでとう雄天くんっ!」
「おめでと、雄天」
「みんな、あけましておめでとう。ちょうどお節も出来たばっかりだし上がってよ」
僕がそう言うとひまり達はリビングに向かって行く。
「わぁっ…すごい!」
「流石マー君ですな〜これはモカちゃんも驚きですよ〜」
「ほんっと…雄天、あんたの料理センスどうなってんのさ?年越しにつれてあがるわけ?」
モカとひまりは目を光らせたり写真を撮ったり、蘭は呆れながらも僕が作ったお節を見ている。
「そう言えばユウ、越天さんは?」
「兄さんは…『ひまりちゃんのお姉さんと朝まで飲むぞーヒャッハァ!!朝まで明かすぜぇぇー!』って言って部屋でお酒飲みながら騒いでいたような…」
「マジかよ…すげーな」
「今頃部屋で鼾かいてるだろうね…」
僕がそう言うと兄さんの部屋からグガゴォ、と寝息が2つほど聞こえてきた。思わず巴はだめだこりゃと呟く。
「まぁ…話聞くに2人とも年末まで仕事あったわけだしさ…ね?」
「大変だなぁ…越天さんもひまりのお姉さんも」
「ねぇねぇゆうまっ!!ゆうまも初詣行くでしょ!?」
「うわっ!?びっくりした…勿論行くけど?」
「わぁーい!やったぁ〜っ!!」
ひまりは振袖姿でぴょんぴょん跳ねる。跳ねるとその姿でも分かるひまりの豊満な胸が動く。本人は着膨れとか視線だの、どうのこうの困るって言うけどこっちは目のやり場に困るんだよね…なんであんなに胸が強調されてるのかなと常々思ってしまう。意識しないようにしてても気になって仕方がない。
新年早々煩悩除去してもらおうかなと思いながらも皆で正月料理を食べ終えて出掛ける準備をする為に僕は一旦部屋に戻って服を着替える。準備を終えること数分、玄関で待っている幼馴染達の元に向かう。
「ごめんごめん、お待たせみんな」
「ゆーうまっ!!」
僕がそう言うとひまりは待ってましたと言わんばかりに僕の腕に自分の腕を絡めてきた。それと同時にシャンプーの匂いと物凄く柔らかくて好ましい感触が伝わってくる。
「えへへぇ〜ゆうま〜♪」
「全く、ひまりったら…」
そう言いながら僕はひまりの頭を優しく撫でる。
「マー君とひーちゃんは年越ししても平常運転ですな〜。モカちゃんは嬉しいですぞよ〜」
「いつも通りじゃん。ってかモカは何目線なの?」
「まぁまぁ2人とも…」
涙を拭く素振りを見せながら僕とひまりを見てニヤニヤしているモカに蘭がツッコミを入れ、それをつぐみが宥めながら皆で歩き進めていく。
「おーい、そろそろ神社に着くぞー。人いっぱいだから特にユウとひまりは逸れるなよー?」
「な、なんで僕まで?僕は方向音痴しだゃないんだけど…」
「てょもえ〜!!私はゆうまと一緒にいるからはぐれまーせーん!」
「冗談だって。そんなムキになるなよひまり」
「むぅぅ〜っ!」
ひまりは頬を膨らませてさらに僕への密着度を高める。
「巴、あんまり茶化されるとひまりが拗ねちゃうよ…」
「はははっ、悪い悪ぃ」
歩くこと数十分、神社に着くと新年だからというのもあるからか人はいつも以上の多さだった。どこもかしこも大混雑していて簡単には進めそうにない。
「まぁ…予想はしてたけどすごい人の量」
「みんな逸れるなよー!?」
「ううっ…ぐ、ぐるじぃ…」
しっかしこんなにいっぱいだから逸れるなと言われてももしかしたら…なんて心配は問題なかった。何とか全員逸れる事無くで神社の敷地内に
「はぁはぁ…やっと抜けたぁ…」
「もぅ…ってあれ?あれって日菜さんと彩さんじゃない?」
人混みを抜けて蘭が指さす方向には、振袖姿でマイクを持っている彩さんと日菜さんだった。屋台の食べ物を持っているあたり食レポだろう。カメラマンやら撮影機材を使ってる人がいる。
「わーっ!このポテトるんっ♪てするー!美味ひぃ!止まんなーい♪」
「ひ、日菜ちゃん…さっきからポテトばっかりだよ?」
「だって美味しいんだもーん…ってあれ?あそこにいるのって蘭ちゃんじゃなーい?行こ彩ちゃん!」
「ええっ!?ま、待ってよ日菜ちゃ〜ん!?」
途端に日菜さんが僕らの方に向かって勢いよく走ってくる。
「ねぇ蘭、なんで日菜さんはあんなに目を光らせて僕らの方に向かってくるのかな?」
「あたしに聞かないでよ…」
「と言うよりこれ私達完全にバレてない?」
ひまりがそう言うも虚しく、日菜さんが手を振り、声を上げる。
「おーーい!蘭ちゃん雄天くんみーんなー!!」
「完全に…アウトだね」
「あはは…」
このあと僕らはテレビ撮影してることにもかかわらず突撃してきた日菜さんに巻き込まれて、全員開放されるのに1時間近く掛かりました。
「ひぁ……やっっと開放された」
「日菜さんは相変わらずエモかったですなぁ〜もぐもぐ」
そういうモカはたこ焼きを口にひょいひょいと放っては咀嚼して飲み込むを繰り返す。
「モカ…たこ焼きそれ何パック目なの?」
「えー?5かな?蘭もしかして食べたいの〜?あーんしてあげよっか」
モカはニヤニヤしながら爪楊枝で刺したたこ焼きを蘭の口元まで持っていく。
「はーいモカちゃんのあーん、だよ〜♪」
「別にそんなことしなくても1人で食べれるし」
「およよ〜愛しの蘭ちゃんにふられちゃいました〜」
「はぁ…うるさいなぁ」
蘭は爪楊枝に刺さったたこ焼きをモカの手から取り自分の口内に入れた。
「熱っ…ほら、これでいいんでしょ?」
「素直じゃないな〜。食べたいなら言えばいいのに?ね、ゆうま?」
「なんで僕に振るのさ…まぁ僕も思ってたけど」
「ひまりと雄天まで何言ってんのさ…はふはふ」
巴が祭りの太鼓に夢中になったりつぐみが入浴剤の詰め合わせが入った物を福引で当てたり等色々ありながら僕達は列の先頭に辿り着き、ひまりががらんごろんとでっかい鈴を鳴らし全員で手を合わせて参拝した。終わってから帰ろうかと思ったがひまりがお御籤を引きたいってどうしても言うから皆で引くことにした。蘭とつぐみが中吉、巴が吉、モカが大吉と結果が次々明かす中、ひまりは何故か苦笑いしていた。
「……は、ははっ…」
「どうしたのひまり?」
ひまりのお御籤の結果を覗き込むとそこにはしっかりと【末吉】と記されていた。みんなも何かを察したのかひまりの結果を見ていない。
「い、一応聞くけどなんて書いてあったの?」
僕がひまりに聞くとひまりはうるうるしながらその結果を僕に見せてくる。
「えっと…【とにかく耐えて耐えて耐えるべし。さすれば報われる】んー、末吉って割にはいい方なんじゃない?」
「そうじゃないんだよゆうまぁ〜!」
ひまりは勢いよく僕の方を揺さぶり始める。
「耐えるべしってのは分かるけどぉ〜!?それってコンビニスイーツとかそーいう事なのかなって思っちゃったの〜!!」
「ふふ、もしかしたらそういう事なんじゃないの?」
「む、むぅぅ〜!蘭〜っ!!」
ひまりは蘭に言われて動揺したのか僕への揺さぶりが強くなる。
「ゆうま〜!ゆうまもなんか言って〜!?」
「わ、分かったから落ち着いてって!?首が!首が痛いよ!?」
「ご、ごめん…」
「大丈夫だよ」
一旦ひまりを離して呼吸を整える。
「はぁ…はぁ…あ、あくまで御籤なんだからさ?絶対その通りになるって訳でもないし…ね?後ろめたく行くより明るい方がひまりなんだからさ?」
「〜!ゆうまぁ〜っ!!」
機嫌が良くなったのかひまりは僕に抱きつく。周りの人達の視線やざわつきはもちろん、モカや蘭たちはもう見慣れたと言わんばりの視線を僕らに送っている。
「ちょ、ひまりっ!!人がいっぱい見てるって!?」
「ふぅ…なんか暑くなってきましたな〜?」
「モカっ!!お願いだから助けて〜っ!?」
ひまりの胸に圧迫されてるっ…い、息がっ…ごふぅっ…
「ひーちゃーん?そろそろマー君離さないと大変かもよー?」
「えっ?ああぁ!?ゆ、ゆうまぁぁ〜っ!?」
ひまりは自分の胸で僕を押していたことも梅雨知らず大慌てで僕を離す。
「あ、危うく窒息しかけたよ…」
「ほんと、雄天とひまりは相変わらずすぎ」
「まぁまぁ蘭ちゃん…仲良しだってこともあるから…さ?」
その後はみんなでお揃いの御守りを購入した後、つぐみの家に向かった。
「はい、お正月限定メニューだよ」
つぐみが出した物は今の時期しか食べられないお餅入りのパフェで雪や正月行事をモチーフにしている。
「もぐもぐ…おいひぃ〜♪」
モカは満足そうに食べていて巴と蘭はそれを見ている。僕とひまりはと言うと…
「ゆうまっ、あーん♡」
「あ、あーん…」
ひまりが差し出したスプーンに乗っているパフェを1口食べる。と言うよりも他の人いるのにこんな事してるって…
「美味しい?」
「う、うん…」
「じゃあ次は私の番だよっ!早く早くっ!」
「分かったからそんなに急かさないで。はい、口開けて?」
スプーンに乗せたパフェをひまりの口元まで差し出すとひまりは笑いながらぱくっと口に入れる。
「んん〜っ美味しい♡」
「まったく…」
「おーい。マー君ひーちゃんや〜い、あつあつも程々にですぞよ〜?」
「わ、分かってるって…」
モカに言われて周りを見るとみんながほんわかとした表情で僕とひまりを見ている。僕とひまりはそれに気づき頬を染める。
「2人とも、最近は人目関係なくイチャつくこと多いよね。特にひまり」
「ええっ!?わ、私がっ!?」
「あー、それは分からなくもないなー。年が経つにつれて距離が縮むどころがオーバーキルだもんなー」
「とと、巴までっ!?つ、つぐ〜っ!」
「あ、あはは…」
ひまりがつぐみに助けて欲しいの視線を送るがさすがにフォローしきれないのか苦笑いだった。ちなみに食べ終わったあとのコーヒーは砂糖を入れているのにも関わらずとてつもなく甘ったるい、そう感じた。
家に帰ってからは兄さんとひまりと、ひまりのお姉さんと一緒に夕飯を食べる事になった。
「うぉーい雄天ぁ!酒だ酒だぁぁ!」
「兄さんちょっと黙って!」
酔っ払った兄さんとひまりのお姉さんの酒飲みっぷりに終始喧しさを感じながらも料理を作っては洗い食べては洗いを繰り返した。兄さん達が酒を飲みまくってリビングでそのまま鼾をかいて寝てる頃、風呂場から『お風呂が沸きました』と聞こえるのを確認する。
「ひまり、先にお風呂入ってきていいよ?」
「いいの?」
「うん、僕はまだ片付けがあるから」
洗い物しながらひまりにそう言うとひまりは、は〜いと言って脱衣所に向かった。
「さて…ちゃちゃっと片付けちゃいますか」
ひまりside
「ふぅ…お風呂あったかぁい…」
私は今日の疲れを癒すように湯船に浸かる。今日の日の為に新しい振袖とか髪留め、いろんな物を揃えた甲斐があるってもんだよね〜。
「みんなで初詣は勿論だけど…ゆうまと2人でも行きたかったなぁ♪」
髪を洗い流し、身体を洗い終えてお風呂場から出た私はゆうまに次入っていいと言う為に着替えてリビングに向かう。
「ゆーうまっ!!お風呂いいよー、って…あ♡」
「すぅ…すぅ…」
そこに居たのはリビングのソファで寝そべって寝息を立てて眠っているゆうまだった。洗い物やら諸々を片付け終わって寝ちゃったのかな?私は起こさないようにこっそりゆうまに近寄っていく。
「ふふ、無防備だなぁ…寝顔可愛いから撮っちゃお♡」
スマホを取り出して寝ているゆうまの寝顔を写真に収める。私は起きないことをいい事にほっぺをつついたりむにーっとしてみる。
「ん〜♡可愛いっ♡」
「んんっ…」
寝ているゆうまが声を上げたのに驚き私は一旦離れる。ゆうまは、そのままもぞもぞと身体を起こして私を見詰める。
「むにゃ…おはよう…ひまり?」
「まだ寝ぼけてるな〜♡こうなったら…」
私はゆうまに再び近づいて、ゆうまの唇に自分の唇を当てる。
「んちゅっ♡」
本の数秒唇を当ててると、目が覚めたのかゆうまは顔を赤くしてソファから転げ落ちそうになっていた。
「ひゃっ!?ひ、ひまりっ!?」
「やーっと目が覚めたねお寝坊さん♡」
「も、もしかしてひまりが来るまでずっと寝てたの僕?」
「そうだよ〜♡それより…寝起きの初キッスはどうだった?」
「……こ、こんな形で初キスされるとは思ってないよ/////」
ゆうまは顔を赤らめ私から視線を逸らす。
「ゆうまが隙だらけだったから♡えへへ♡ねぇ、ゆうま…」
「ん?ど、どうしたのひまり?」
しばらく見つめた私はゆうまに微笑む。ゆうまは何が何だか分からない、って感じの顔になってる。
「…これからも幼馴染として、恋人同士としていーーっぱい楽しもうね♡大好きだよゆうま♡」
私の言葉を聞いたゆうまは無言で、私をギューッと抱き締める。
「ありがと。僕もひまりが大好きだよ」
「えへへ♡ゆうまぁ♡」
「まったく…新年になってもひまりはひまりだね」
「むーっ!それって褒めてる貶してる〜?」
「褒めてるよ。じゃ、僕も風呂入ってくるから先に部屋で待っててね」
「は〜い♡」
このあと、お風呂から上がってきたゆうまと部屋でたっぷり甘えてから一緒に寝ました。今年もいい年になりますように…♡
「…ゆうま、愛してるよ♡」
最後まで見ていただきありがとうございます。さて、前書きに言ってあったお知らせのことについてお話します。
僕が書き続け投稿してきた『夕焼けに誓う幼馴染達』を2019年5月いっぱいで完結されることを決定しました。理由としては区切りを付けることやリアル多忙、別小説の更新のことを考えての結論です。完結まであと何話更新できるか僕自身としても不明ですが読んでくれてる皆様の為にも期待に応えられるように、自分が満足して見せれるような小説を書いていきたいです。