夕焼けに誓う幼馴染達 作:椿姫
今僕は駅前の広場で人を待っている。そろそろ来る頃だと思うんだけど…
「お待たせ〜マー君〜」
来たのはいつもマイペースな幼馴染の青葉モカだ。
「ごめんごめん、待った〜?」
モカが僕に聞いてくる。僕は、
「大丈夫。全然待ってないよ」
と言った。実際は30分前から駅前広場周辺にいたんだけどね…
「ふっふっふ。それではモカちゃんとマー君のデートの始まりだー」
「いや違うから。モカが前から行きたい行きたいって言ってたグルメフェスでしょ?」
「意味的には大体当たってるよー」
「デートの部分はカスってすら無いけどね?」
僕が否定するとモカは頬を膨れさせる。すぐに頬を膨れさせるのってひまりみたいだな。ひまりも結構な頻度で僕といるとやるし。そして今から行くグルメフェスというのは隣町で行われることになっていて、全国から美味いものをこれでもかと言うくらい集めて食べ歩くことが出来るとの事。モカはこれに見事食い付き僕に、女の子1人じゃここまで行くのが大変だからマー君お願い〜という訳で僕もグルメフェスに同行することとなったのだ。財布の中身がスッカラカンにならないようにしないとな…多分無理かも知んないけども。
「じゃ、行こっかモカ?」
僕が促すとモカは
「へへへ、いえーい♪」
と言い僕の横に並んで付いてきた。因みに他のメンバーはと言うと、蘭は久々に華道の方に顔を出すって言ってて来れないし、巴はあこが風邪を引いたからその看病。つぐみは店のお手伝い。ひまりは花咲川学園のテニス部との練習試合。見事に行けなくなったという訳だ。
ー駅中ー
「モカ、ちゃんと往復の切符買った?」
「買ったよ〜」
じゃあ行くか、と促していると切符を買うのに困っている女の子がいた。
「モカ、ちょっと待ってて」
僕はモカに言い、困っている女の子の元に行った。
「大丈夫ですか?」
僕が声をかけるとその人は
「ふぇっ!?あ、あ、あの…何ですか?」
何故か怯えていた。え?僕そんなに怖い顔してる?まぁ、いいか…
「いや券売機の前で慌てふためいてたのでどうしたのかなと思いまして」
その子はかなり人見知り?臆病?なのかプルプルしていた。水色の髪で見た目フワフワしている女の子。
「あ、あの、切符がで、出てこないんです…」
見てみると原因がすぐに分かった。
「そりゃお金入れてないからですよ?」
僕が指摘すると女の子は気が付いてお金を入れた。
「あ、ありがとうございます…」
「ま、まぁ、気をつけてくださいね?」
僕はそう言ってモカの元に戻る。
「マー君の人助けする速さは尋常じゃないよね〜」
「僕が好きでやってるからいいの」
駅の改札に向かい電車に向かった。
ー???sideー
さっきの人には感謝しないとなぁ…
わたしは小さく呟く。ちゃんと電車の切符が買えて良かったよ。それにしても、千聖ちゃん、まだかなぁ…
千聖ちゃんって言うのはわたしと同じ花咲川学園に通う高校2年生。むかしは天才子役として、今は女優としても活動しているんだ。凄いよねぇ…バンドもしてるし。それはわたしにも言えたことなんだけどね…
「花音!」
あ、千聖ちゃんだ。
「千聖ちゃん!」
「ごめんね遅くなっちゃって。あれ?もう切符買ったの?私もすぐ買ってくるから。」
数分後、千聖ちゃんはすぐに切符を買ってきた。
「それじゃ、花音、行きましょ?グルメフェスに」
「うん!美味しいお菓子もいっぱいあるんだろうなぁ〜」
千聖ちゃんと楽しくお喋りしながら電車に向かった。
雄天side
ー電車内ー
今、僕とモカは電車内で目的地に着くまでゲームをすることにした。やってるゲームは某戦略型カードゲームだ。現在僕は連敗中だ。
「ふっふっふー。モカちゃんに勝とうなんてマー君は身の程知らずですなぁ〜」
「うぐっ…あのタイミングで出すなんて卑怯だろ…」
「もっかいやるぅ?マー君?」
「イエモウダイジョブデスヨモカ」
そんなことを話してると次の駅に到着しそうだ。車内アナウンスが流れる。
『次は○○駅〜○○駅で〜す。只今周辺でグルメフェスが開催されておりま〜す。本日限りのグルメフェス。是非とも皆さん、お越しくださいませ〜』
「あ、マー君。着いたよ〜」
モカが僕のことを引っ張る。僕は連敗に浸っていたが我に返る。
「!?あれ?もう着いたの!?」
僕がモカに問いただす。モカはうんといって頷く。駅に停車したので、僕とモカは降りる。
「それではマー君、いっぱい食べるぞ〜」
「殆どが僕の財布からのお支払いだけどね?」
そういうとモカは「聞こえなーい」って言いながら言ってしまった。迷子になったらどうすんだよ…
駅を出て少し歩くとそこはグルメフェスの会場だ。これでもかというくらいの売店が並んでいる。しっかしすごいな…200店舗はあるんじゃないか?人もいっぱいいるし…
「いらっしゃませぇ!」
「ありがとうございます!」
「パクチー入焼きそば一つ下さーい!」
「あ、ありがてぇ!ビールがキンッキンに冷えてやがるよぉぉぉ!!」
「おいしいずら〜」
「花丸ちゃん、よ、よく食べるねぇ…」
「ずら丸、アンタすごいわね…これで何件目の店よ…」
「まだ20件目ずら〜ルビィちゃん善子ちゃん、次の店行くずらよぉ〜」
「あ、待って花丸ちゃん!」
「ちょっ、待ちなさいよぉ!ってか善子じゃなくてヨハネよ!」
今見たことあるような人達が…ってかさっきのずらずら言ってる子の食欲尋常じゃないな…
呆気にとられている僕とは反対にモカはと言うと…
「マー君………ここは天国かな?」
目がこれまで以上に輝いてらっしゃる!?こんなにイキイキしているモカの事初めて見た!!
そんなことを思ってるとモカは僕の腕を引っ張る。
「マー君!マー君!最初はあそこ行きたい!有名なお饅頭屋なんだよ!?」
そう言って僕のことを引っ張って行く。引っ張る力が一段と強いなぁこういう時のモカは……饅頭か…食べてみたいな。
「いらっしゃいそこのおアツイ2人さん♪お饅頭屋「穂むら」にようこそ」
饅頭屋の店主が出てきた。あれ?また聞いたことあるような感じの名前だ。思い出せずに魘されてる僕にお構い無しにモカは、
「穂むら名物の穂むまん10個下さい!」
「おっ!いっぱい買ってくね♪ありがとね。ところでお支払いは…」
「マー君が払ってくれます!」
っておいいいいいぃぃぃ!?何勝手に僕が払うってことになってんのぉ!?もう少しで思い出せると思ったとこなんだよぉ!?い、いや、モカが買ったんだからモカが払うんだy
「そーゆーワケで君、お支払いだよ?」
「マー君、ゴチになりまーす♪」
ウゾダドンドコドーン!?初っ端からお支払いですかー!?
「あ、はい…」
僕はそれしか言えなかった…
「マー君、ありがとー♪」
穂むまんを食べながらモカは言う。何となくじゃなくても奢らされるのは分かってたよ。ってか暑いな…人が多い。とにかく人多い!持ってきた飲み物もすぐになくなっちゃうから買いに行っても行っても足りなくなる。
「マー君、口開けてー?」
「ん?何モカーー」
モカの方を向くと僕の口に穂むまんを入れてきた。口の中でモゴモゴしながら喋る。
「ふが、ふふはひはひほ!?(モカ、いきなり何を!?)」
「美味しー?」
モカがふふふと笑いながら見つめてくる。
「美味しいよ…」
そう言うとモカは嬉しかったのかまた笑う。
「じゃ、マー君、次行こ?」
腕に抱きつきモカが言ってくる。しょうがないなぁモカは…
「じゃ、行こっか!」
こうして屋台巡りが始まるのだった。
それからと言うものの僕とモカはたこ焼き、お好み焼き、焼き鳥、クレープ、豚汁、チョコバナナ、焼きトウモロコシ、焼きそば、ハンバーガー、他にも数え切れないほどの屋台を巡った。途中で切符の女の子と会ったな。松原花音さんともう1人は白鷺千聖さんって人だった。どちらともバンドをしているらしい。千聖さんは女優でもあるとの事。なんかもう、スゴイとしか言いようがない。大食い大会もあったな。モカが出場してしかも準優勝してしまうという。優勝はずらずら言ってる子だった。あの食べっぷりはもう、ハンパない(確信)
蘭たちへのお土産も買って今は電車の中にいる。今更なんだけど何でグルメフェスに行くことになったのかと言うと以前モカたちに僕が「今度お礼するよ。」と言っていたらしく、それでモカが同行してほしいってことだった。全く覚えてないのだがモカがそれを録音していたらしく…それを僕に見せて来た時はびっくりしたよ…
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙、疲れたぁぁ〜そして眠いぃ〜」
そう言うとモカがニヤニヤしながら僕を見る。
「お疲れマー君。モカちゃんの膝枕で寝る?モカちゃんのここ、空いてるよ?」
そう言ってモカが膝をポンポンする。僕は大丈夫だからと言って違う方向を向いて寝ることにした……
モカside
マー君ったらもう寝ちゃってる…寝顔はカワイイから写真撮っとこー♪後でみんなに見せよーっと♪あたしが満足しているとマー君があたしの方に倒れてきた。そしてそのまま、あたしの膝の上に頭をぽふっとしてきた。寝ぼけてるマー君の頭を撫でる。スースーと寝息をたてて時々抵抗しようとしている。
(ふぁぁぁ、ま、マー君がカワイイ……!)
駅に着くまで車内でちょっとした幸せに浸りながらあたしはマー君の頭を撫でた。
翌日みんなにマー君の写真を見せたらひーちゃんとつぐがすっごいマー君に食いついてきたなぁ〜。お土産も良かったよって言ってくれて嬉しかった〜。
「…………ありがと、マー君♪また行こうね?」
小声で呟いたあたしのひとり言は誰にも聞こえてなかった。
いかがでしたでしょうか番外編?
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エキストラで違うアニメキャラが出ていましたが分かりましたか?(某スクールアイドルの一部メンバーが出てます)