装甲正義!織斑 一夏   作:nasigorenn

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初めて書く主人公からの告白、うまく書けてればいいのですが・・・・・・
ここまで頑張ったのは武者 対 武者 以来ですよ。


織斑 一夏の最愛の人

俺は抱きしめていた山田先生をやっと解放する。

山田先生の顔は真っ赤に染まりきっていた。

 

「無事で本当によかったです。何か酷いことされませんでした」

「はい、なんとか。怪我もありませんよ」

 

山田先生は俺が心配していたことを理解してくれたらしく、俺を安心させるように笑顔で答える。

 

「山田先生は人質に取られた、て聞いたときは頭が真っ白になりましたよ。心配で心配で仕方なくて、いても立ってもいられなくて。人前なのに気にせず装甲しちゃいました」

 

そう言うと山田先生は嬉しそうに微笑みつつも、め、と俺を叱る。

 

「心配してくれたのは・・・凄く嬉しいですけど、人前で正宗さんを使っちゃ駄目ですよ」

 

叱られているのにその様子が可愛く見えて頬が緩んでしまう。

 

「すみませんでした。でも、山田先生が心配でしたから」

「うぅ~~~~、そんな笑顔で言われると・・・・・・」

 

山田先生はさらに顔を真っ赤にしつつ可愛らしく唸っていた。そんな姿も可愛い。

 

「そ、そう言えば一夏君! あのとき『俺の大切な女性(ひと)』って言ってましたけど、それって・・・・・・」

 

顔が燃えるんじゃないかと思うほど紅く染めながら山田先生は期待を込めたような視線を俺に向けてきた・・・・・・・・・

あっ・・・・・・・・・・・・

あああぁあああああああああああああああああぁああああ!!

 

(何あのとき俺は口走ってるんだぁあああぁあああああ!! 正宗、俺に何を言わせたんだ!)

 

つい正宗に聞いてしまう。無論外には聞こえない。

 

『(我は何もしておらん! あの言は御堂の本心にほかならん)』

(嘘ではないよな)

『(嘘なぞつかん! いい加減に御堂は白状せよ)』

 

まさか悩み抜いていたことの答えがこんな所で出るとは・・・・・・

そしてそれを自覚してしまったら、もう止まることはない。

山田先生の顔を見た瞬間・・・・・・此方も顔が真っ赤になったのは言うまでもない。

気持ちがまったく制御を受け付けない、思考が定まらない。

今俺の中にある感情はたった一つだけだ。

 

山田先生が好きだ。

 

その一つだけが心を占める。

そして今その事を伝えずにいつ伝えるか!

このムードもへったくれもないアリーナでそれはどうかと普段なら思っただろうが、今の俺の状態は普通ではない。この機を逃したら絶対にいけないと、魂が訴えるのだ。

只でさえ三週間以上待たせているのにこれ以上待たせられるものか。

俺は深呼吸して自身を落ち着かせようと(まったく落ち着いてない)して山田先生と向き合う。

 

「あ、あの、その・・・」

 

口がうまく回らないことに苛立つ。緊張で体が硬直しているのが嫌でも自覚させられる。

 

(何を怯んでいるんだ俺は! 武者は怯まず、怯えず、勇猛であるべきだろ!)

 

そうは思うがそれでも緊張は解けない。

それでも、俺は・・・・・・答えるんだ!

 

「その、聞いて下さい。お、俺は・・・あ、あなた、に・・・」

 

山田先生の瞳が俺をしっかりと捕らえる。その視線に頭が真っ白になりそうになった。

 

「この刀をかけて生涯仕えさせてもらいます!」

「え?」

 

目の前で山田先生が面を喰らったような表情になった。

 

(し、しまった。何俺は混乱してそんなこと言ってるんだ!)

 

自身の口から出た言葉にさらに混乱する俺の頭に固い何が激突し体が大きく揺れた。

見たらそれは青江の装甲片であり、投げつけたのは正宗だった。

 

「(何をしている御堂! ちゃんとはっきり申すべきだ)」

(すまん、正宗。痛いけど助かった)

「だ、大丈夫ですか、一夏君!」

 

頭から血を流す俺に山田先生は心配して俺を起き上がらせてくれた。

 

「い、いえ、平気ですよ。この程度の傷ならすぐ治りますから」

 

山田先生は出所を見るが、そこにはもう正宗の姿はない。

既に別の場所に移動している。

山田先生は不思議そうな顔をしていた。

まったく・・・・・・あの正宗にさえ心配されるとは・・・・・・相当な状態だったんだな、さっきの俺は。

まさか自らの劔冑に攻撃されるとは思わなかった。

しかし、これでやっと頭がすっきりした。(実際に血が少し抜けている)

俺は山田先生とまた向き合う。

顔を見る度に紅く赤面してしまうが、先程と違って落ち着けていた。

 

「山田先生、しばらくお待たせしてしまってすみませんでした。俺の気持ちを伝えます」

 

俺がそう言うと山田先生は意を決して俺を見つめる。

俺は山田先生の両肩を優しく掴むと山田先生の顔を見つめ、伝えた。

 

「俺、織斑 一夏は貴方のことが好きです。こんな駄目な男ですが、それでもよろしければ、こんな俺とお付き合いしていだだけませんか」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

やっと告白出来たことにすっきりしつつも、山田先生から返事がないことに不安になってきた。

山田先生を見てみると・・・・・・

 

泣いていた。

 

「え、あの、その、やっぱり俺みたいな奴からの告白は嫌でしたか!! 待たせすぎな男はやっぱり駄目とか!!」

 

あまりの反応に挙動不審になって慌ててしまう俺。

 

「・・・・・・そんなわけ・・・ないじゃないですか。私は前にも言いましたよ・・・・・・一夏君の事が好きだって」

 

山田先生はそう言って顔を上げた。

 

「これは・・・嬉しくて。やっと聞けたって・・・一夏君が私のこと、好きって言ってくれたことが嬉しくて泣いちゃったんです」

 

山田先生は泣きながらも笑顔でそう答える。

 

「私の気持ちは今も変わりません。私は一夏君が好きです、大好きです! だからその返答はもちろんお受けするに決まってるじゃないですか」

 

そして自然と俺と山田先生は抱き合っていた。

 

「すみません、こんなに待たせてしまって」

「いいんですよ、それだけ真剣に考えてくれたってことですよね。今、こうして抱きしめてくれるだけでその分は無しにします」

 

近距離で山田先生と見つめ合う。

先生はいたずらっ子のような笑みを浮かべると、目をつぶって此方にほんの少しだけ唇を向ける。

よくいうキスの状態。

俺はそれを見てさらに頬が熱くなったが、胸が幸せで一杯になる。

これまで嫌というほど待たせてしまったのだから、すぐに応じよう。

目の前の光景は前ならたじろいでしまったかもしれないが、据え膳喰わぬはなんとやら。

俺も先生に顔を近づけていき・・・・・・

 

キスをした。

 

永い・・・・・・それこそどれくらい時間が経ったのかまったくわからないくらい唇を合わせていた。

柔らかくて気持ちよくて、幸せが溢れてしまいそうで・・・・・・

胸が幸せで一杯になり、どうにかなってしまいそうになる。

目の前で俺とキスをしている、俺の最愛の人。

絶対に離さないと己が魂に誓う。

 

 

 

しかし本人達が幸せに浸っているのもつかの間。それは中断される。

 

「・・・・・・あ~、そのなんだ。二人とも、おめでとうと言いたいところだが・・・・・・場所は考えろ?」

 

俺達はその声を聞いて急いで離れる。

その声の持ち主は千冬姉だった。

人にこのような場面を見られてしまい、俺と山田先生は恥ずかしくなってしまう。

 

「いや、その、お前達が幸せなことは喜ばしいのだがなぁ。さすがに場所は考えてほしかったな」

 

千冬姉は目が明後日の方を向き顔が少し赤くなっていた。

 

「も、もしかして織斑先生」

「み、見てたのか・・・・・・」

 

俺と山田先生がそう聞くと、

 

「ああ、バッチりとな。しかもこのアリーナはマイクがあるから管制室にも会話が丸聞こえだった」

 

若干顔を赤くしつつ千冬姉はそう答えた。

ボンッ、と顔が沸騰するそうに赤くなった。見ると山田先生も一緒である。

こ、これは・・・・・・恥ずかしい。

恥じらう山田先生も可愛くて抱きしめたくなったが、自分も恥ずかしかったので出来そうに無い。

俺は恥ずかしさのあまり、山田先生の手を掴んで駆けだした。

 

「い、一夏君!?」

 

驚きで目を開く山田先生に向かって本心からの笑顔で俺は笑いかけながら言う。

 

「行きましょう、山田先生! ゆっくり出来るところへ」

「はい!!」

 

俺は山田先生と一緒にアリーナを飛び出していった。

この、最愛の人と一緒に・・・・・・

俺は今、きっと、最高に幸せなんだと、この幸せを噛み締めながらそう思った。

 

 

 

一夏の告白はその場の全員に見られている。

千冬は教師としてはどうかと思ったが、家族としては祝ってやりたかったのでやれやれとした様子だったが、そういう風には考えられないものが五人。

箒達はその光景にショックを受け絶望に打ちのめされていた。

青江の陰義で悪夢を見させられ、さらに実際にも悪夢に近い現実を間の辺りにされた。

その日、箒達は泣きに泣きまくったとか。

こうして初恋五人組の初恋は終わった。




最後の方少し後味悪いですが、こうしないとさらに一夏をイチャつけさせられないんで必要悪です、堪忍してください! 次回はデートになります!!
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