今回は『火取り魔』の話。
ちなみにサーチ&デスはいっこうに続きます。
さぁ、第二話の始まりだぁあああああ!
のどかな朝の気配が僕を睡眠から目覚めさせた。
静かな朝の風景。親父やお袋は別居。兄貴も別居。一人の静かな朝の時間だ。
おもむろに時計を取りだし、今の時間を確認した。
そこにはいつもより少し早く『5:30』と記載されている。
今日はいつもより早く、すっきりとした目覚めが出来たようだ。
僕は大きく深呼吸し、気持ちのいい朝をしっかりと噛み締める。
そして、いい気分でベッドから降り、軽い足取りで扉を開けると……
『おはようございます。最後の朝はいい気分ですか?』
包丁を持った昨日の少女がいた。
***
なんとか切り抜けた。
朝から一風変わったスプランターに追いかけられるとは思っていなかったよ。包丁を持って髪をふりみだしながら明らかに『あんた大丈夫じゃないよね?』という目で追いかけてくる。
実際、『これは夢だ』と30回ほど頭の中で念じまったほどである。というか心臓に悪い。恐らくこれで僕の心臓年齢は20さい年をとることになっただろう……勘弁してください。
ちなみにどう切り抜けたのか?
簡単な話、その時僕はかなり気が動転していてあんまり覚えていないが……たまたま近くにあったバットでひたすら少女を殴った記憶がある。
……人間、命の危険が迫るとなんかのリミッターが外れるらしい……
そんな感じで気がつくと少女が僕の目の前で土下座して許しを乞っていた……
何やってたんだろう……僕。
『あぁ、絶対いつか殺してやりますぅ ……たんこぶの数だけ風穴あけてやりますぅ……』
少女のほうは昨日の二割増し程度に殺意が増加していた。もしかして……自分で命縮めてしまったのだろうか?
このままでは登校してる最中に後ろからグサッっとやられそうなのでとりあえず何かで機嫌を取っておかないと……
「あの……なんか食う?」
次の瞬間後悔していた。
なんで自分は少女に対して『何か食う?』と言ってしまったのだろう……
普通、女の子が相手なら何か可愛いものとかそういうもので機嫌を取るだろう……なのに……なんで食べもの……
そう一人で後悔していると、少女から意外な返事が帰ってきた。
『ああ、じゃあ昨日食べた「パン」だっけ? それが食べたいです』
「え? そんなんでいいの?」
『別にいいですよ。少なくとも、あれは人肉よりは全然美味しかったので』
コメントに背筋が凍るような一言もあったが、これでなんとか機嫌がよくなりそうだ。
とりあえず、惣菜パン各種を用意することにしよう。まずはそれからだ……
惣菜パンつえええええええええ!!
実際おいしいぞ、惣菜パン。
とくに焼きそばパンが作者は大好きです。
だっておいしいもの!