Emilio   作:つな*

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IF:もし初期エミーリオにリボーンという漫画が存在していた世界の人間が入ってしまっていたら。
時間軸は原作終了後。

他にも転生者あり。
始終転生者視点


Emilio IF√2

あれは、誰だ。

あれを、私は知らない。

アニメにも原作にもいなかったハズだ。

 

あれは、何だ。

 

 

 

 

 

 

私の名前は■■。

モブとしてこの世界に生まれ落ちた。

小学校に上がって直ぐに前世というには奇妙すぎる記憶を取り戻し、この世界が漫画の中の世界であることに違和感を抱きながら今まで生きてきた。

私には前世で死んだ記憶はなかった。

いや前世と言えるかすら微妙な記憶であることは百も承知だった。

だから、多分これも夢なのかなと思いながら生きていくことにしたのだ。

漫画の様な世界で、漫画の様な人達、漫画の様な矛盾の中で、浮き立った感覚の中私はただ無難に過ごしていた。

いや実際漫画の世界なんだが。

何故5歳まであんなにバランスの悪い体型をしているのかなんて、違和感を覚えるのは世界でも私だけなのだろうと思っていた。

全てが夢のようだった。

だがそれも中学に上がって一変した。

都立の中学が一番近いからという理由で親が勝手に入学手続きをしていて、私は中学の名前を聞いた瞬間に絶望したのだ。

 

「都立並盛中学………」

 

原作の舞台中の舞台、並盛中学校。

色んなマフィアが集まる上に爆発沙汰や流血沙汰は日常茶飯事、風紀委員による絶対政権のような恐怖統治。

ふざけるのも大概にしてくれと言わんばかりに私は地に膝をついてこの世の無情を嘆いた。

しかも何の縁かは知らないが、果てしなく私にとっては望ましくない事態に追い込まれるのだ。

まず入学式の隣の席が沢田綱吉、最初のクラスで隣の席が沢田綱吉、担任が組んだ男女二人一組の番号順によるペアが沢田綱吉。

私は呪われているんですかねぇ。

お陰で主人公と何気ない会話をする仲にまでなってしまうという始末。

正直言って、私は原作に関わりたくなどない。

この世界が夢だと思っている割には痛覚あるし、感情もある。

明瞭なこの世界で平凡に生きていたかったのだ。

間違ってもマフィアの抗争に巻き込まれて炎やらなんやらを扱いたいなど一度も思ったことなどない。

前世…というには違和感があるので、前の世界とここでは述べる。

前の世界では平凡な青春の中、健やかに育ち、安らかに生を謳歌していた私にとって、彼、沢田綱吉と関わるということは愚策であり自ら死に急いでいるようなものだった。

主人公の隣にいれば何かあっても最終的には安全とか言ってる奴、これ未来編で確実に抹殺対象にロックオンされるからな?

まず運動も微妙で、成績も微妙な私に彼らの隣で生きていくのは難しすぎると判断した。

なので出来るだけ沢田綱吉と関わりたくなかった。

なかったんだが……

 

「あ、■■さん…また同じクラスだね」

「うん、そうらしいね…今年もよろしく」

「こっちこそ、■■さんがいて安心したよ」

 

何でこうも神様は私に試練ばかりを与えるのだろうか。

中学二年生、フラグをへし折ることの出来なかった私は無難に彼から距離を置く方法を模索する日々を送っていた。

悲しいことに山本武に至っては、私の父親が彼の父親と親友同士らしく、家族同士で交流が合ったりする。

彼とはそのうち疎遠になるだろうと高を括っていた昔の私を殴りたかった。

中学にあがると、完全に従妹か親戚のような関係になっていて頻繁に声を掛けられることも少なくはなかった。

学校では恥ずかしいから出来るだけ話しかけないでと頼めば、メールがわんさか来た。

主に親の話で。

思い出せ、私はこんなことしてる場合ではないのだ。

少しでも早く、主人公勢の彼らから距離を取らなくては。

最初は仲の良い女子友達を作れば、グループで行動するようになって彼らとは疎遠になるかと思っていた。

だが、あれだ………正直女子中学生舐めてた。

既に精神的におばさんに突入している私が彼女たちの側にいると辛くて仕方なかった。

あの子が好きだとか、あの子は嫌いだとか、見えるは見える、女の汚い所。

いや社会に出たら男女問わず結構陰湿ないじめとかあるけれど、女子中学生もまた凄まじかっただけなのだ。

友達を作るのは断念した。

京子ちゃんや花のグループがあるじゃないかとか言ってる奴、それフラグな。

あの子達は原作キャラなわけで、主人公勢から離れるために巻き込まれやすい人たちに近付くのは本末転倒もいいところだ。

まぁ何が言いたいかって言うと、私はいつも通り一人で生きていたのだ。

その言葉は少し語弊があるだろうか。

両親の生活援助は大人になるまであるだろうし、一人で生きているわけはないが、要は心の問題だ。

この世界にはあの世界と通ずるものが何もない。

故に私だけが知っているのだ。

こんな世界はあったのだと、こんな世界があったのだと。

紛れもない孤独感は確かにあったけれど、誰に言うでもなく心の中に押しとどめるくらいには余裕があったのだ。

脱線してしまった、話を戻そう。

私が本格的に彼らと関わりたくないと思い始めたのは、原作が開始したであろうあの日を境とした。

 

「終わった……何もかも、終わった……」

 

昨日、パンツ一枚で笹川京子に告白をしたという隣の席の沢田綱吉を見ていた私の内心は穏やかではなかった。

ついに原作が始まってしまったと焦っていた。

獄寺隼人が転入してくるし、山本武も沢田綱吉と一緒に行動し始めるし、雲雀恭弥の姿を見かけることも多くなった。

最悪だ、と内心嘆いていたけれどそんな嘆きは誰の耳にも届かず、時間は過ぎ去っていった。

並盛生が襲撃にあったと聞いた時は気が気じゃなかった。

いきなり一周間程沢田綱吉含め主人公勢が学校を休みだした時は、ああ、ボンゴレリング…と遠い目をした。

至門中学から転入生が入って来た時は悟り切ったブッタのような目をしていたと後に沢田綱吉から聞かされた。

まぁ私は色々と心配していたが、結果から言えば何事もなかったのだ。

私にまで揉め事が飛来することはなく、無事中学二年を過ごし切った。

あの揉め事をまき散らすリボーンですら始終会話をしなかった。

よくやった私と自分を褒めまくった後に、あれは多分フラグだったんだと悟ったのは中学三年の頃だ。

 

「あはは…また同じクラス、だね……」

「………」

 

ここまでの偶然がはたして許されるのだろうか。

何かの強制力が働いている気がすると思った。

いやだが、原作は終わっているからあれ以上の大ごとはないだろうと思っていた。

だから、少しだけ気が抜けていたのかもしれない。

 

「今度さ、山本の誕生日パーティーをするんだけど、良かったら■■さんも来てくれないかな」

 

まさかプライベートで誘われるなんて。

 

「ほら、■■さん山本とも仲良いって聞いたことあるし」

 

それどこ情報だコラ。

 

「……山本から…」

 

本人からかよ!

ちくしょう、ここで断れば隣にいる獄寺がキャンキャン吠えてくるやつじゃないか。

仕方なく了承するが、絶対にリボーンが運んでくるであろう面倒事に巻き込まれないように安全地帯(沢田奈々)に避難しておこう。

どうせ沢田家でやるんだろう。

 

「あ、会場は知り合いの店なんだけど」

 

なん…だと?

 

「並盛中学で集合でいい?そこから店まで直ぐだし」

「あ、うん」

 

返事をしてしまった後に、仮病で休もうか本気で悩んだものだ。

当日、鬱な気分のまま沢田綱吉と待ち合わせをして店に入った私は驚愕する。

 

「エミーリオさん!」

「やぁ綱吉君、今日は武の誕生日だから腕に()りを掛けて作ったよ」

「大丈夫ですよ、エミーリオさんの料理はいつだって美味しいですから」

「おいエミーリオ、何か手伝うことはねぇか?」

「あー、なら会場のセットを頼む」

 

あの消極的な性格の沢田綱吉がハキハキと喋っていることも、あの沢田綱吉にしか尻尾を振らない獄寺隼人が他人に対して気を遣うことも、私には信じられなかったのだ。

 

「綱吉……君……」

「どうしたの■■さん」

「あの人…誰………」

「え、エミーリオさんのこと?」

「エミー…リオ…?」

「うん、結構並盛じゃ有名な店の店主さんだよ」

 

私の疑問に沢田綱吉はそう答えた。

そんなキャラ聞いたことない。

描写外のキャラなのか?

だが、主人公勢とここまで仲が良いのに原作で出てこなかったのはおかしい。

考え事をしていた私を一層驚かせたのは、エミーリオという男の隣に現れた黒い何か。

 

「エミーリオ、これはどこに運べばいいのだ」

「あー、それはあれだ…イタリアの…確か、ああ、この紙に地図が」

「ここだな、行ってくる」

「行ってらっしゃい」

 

バ、バミューッ…!?……!?

何でバミューダがここに!?いやそれよりも何故一般人と仲が良いんだ!

私はこの世界のラスボスとも言えるであろうバミューダがいることに驚きすぎて固まっていた様子を、沢田綱吉がいきなり消えてしまった赤ん坊に驚いていると勘違いをしていた。

 

「ああ、あの黒い赤ちゃんはマジックが得意でさ!しかも瞬間移動のマジックが凄いんだよ!」

 

そんな沢田綱吉の弁解は何一つ私の耳には入ってこなかった。

私の視界にはエミーリオという男性のみが映っていた。

 

この男は…何だ………?

まさかチェッカーフェイスの本来の姿?

いやそんなハズはない、バミューダは彼を心底憎んでいたじゃないか。

じゃあ一体この男は何者なんだ。

バミューダの瞬間移動を見ておきながら何の反応もなかったから、確実にマフィアについて何かしら知っているハズだ。

何故原作で出てこなかった。

 

 

………いや、原作にいなかったとしたら……?

 

 

この男も転生者…なのだとしたら?

そして原作が大きくズレているのだとしたら…?

いや、シモンファミリーとの確執がなくなったことは学校生活で見て取れた。

ならば継承式編はあったハズだ。

あの段階の戦闘は未来編を経ていないと無理だから、恐らく未来編も確実に経験している。

じゃあ、差異があるとすれば……虹の代理戦争編か…?

バミューダの先ほどの様子からしてそうだと思うが…

ダメだ、こんなことを延々と考えたって、頭の悪い私じゃ真実なんか分かりっこない。

この男に…直接聞かないとダメなのだろうか。

そんな私と男の視線が合った。

 

「えーと、俺はエミーリオ…君は?」

「……沢田君の同じクラスメイトの■■です」

「■■ちゃんね、よろしく」

 

握手をしていて、第一印象は普通の人。

演技である可能性も否めないが、本当に普通にしか見えなかった。

 

「エミーリオさんと沢田君は顔見知りのようだったけど、行きつけなの?」

「あ、えっと…よくエミーリオさんには色々お世話になっててさ…沢山助けられたんだ」

 

彼の言葉で確信した。

この男はイレギュラーだ。

原作知識の有無は置いといて、本来いるハズのなかった男だ。

私はこの日、始終エミーリオという男を観察していた。

 

「■■じゃん!お前も来てくれたのな!」

「誘われたから来たの…はいコレ、誕生日おめでとう」

「ありがとな!」

 

山本には余め準備していたプレゼントを渡した。

何ごともなく終わったパーティーに、巻き込まれずに帰るという当初の目的を忘れて、ひたすらエミーリオという男について考えていた。

そして確認したいと強く思った私は、後日彼の店にプライベートで行くことにしたのだ。

 

「エミーリオ、今回は僕2週間は滞在するつもりなんだ」

「毎日入り浸る気かよ」

「当たり前じゃないか」

 

そして、店のドアを開けた私は激しく後悔した。

え、え………びゃくらっ……え?

数多の並行世界を破滅に追いやった元凶であり、生粋の中二病者である白いヤングな悪魔がいた。

気が遠くなりそうだったがなんとか踏ん張り、店の中に入る。

何で白いウニが…いや白蘭がいるんだよ。

まさかこいつまでエミーリオと仲いいだなんてこと…

 

「エミーリオ!今度一緒に温泉行こうよ」

「おうおう考えとく、いらっしゃいませー!」

 

白蘭の発言を一蹴するだと?

っていうか、白蘭の好感度カンスト状態かよ!

一体どうなってるんだ!この男は!

店の店主というありきたりな立場で原作キャラの胃袋でも掴んだっていうのか!?

そんな馬鹿な。

 

「あれ、君は確か…■■ちゃん」

「久しぶりです、あなたの料理美味しかったので、また食べたくなってしまって」

「そりゃ嬉しいや!カウンター席しか空いてないけど大丈夫?」

「は、はい」

 

白蘭の隣かよ!ふざけんな。

無難なメニューを選んで頼むと、エミーリオは厨房に入っていく。

隣の白蘭がずっと厨房の方を眺めてるのが何気に怖い。

これ好感度カンスト一回りしてヤンデレルートいってたりして……アハハ、そりゃないか。

エミーリオが料理を出してきたタイミングで話しかけた。

 

「エミーリオさんって一人でずっとこの店を営んでるんですか?」

「え、うん」

「忙しそうですね…趣味とかに時間費やせそうにないでしょうに…」

「俺の趣味は料理だからね、天職だと思ってるよ」

「そうでしたか」

「■■ちゃんは何か趣味はあるのかい?」

 

その言葉を待っていたのだ。

 

「映画鑑賞…ですかね……」

「へぇ、どんな映画見るんだい?」

「そうですねぇ…ジブ〇知ってますか?」

「あー……待ってよ、何かその名前の映画思い出せそう………あれだよね、アニメの…」

「そうですね、代表作で言えばトト〇とか…ものの〇姫とか」

「あーはいはい、思い出した!あれか!あれ楽しいよね」

「そうですね…」

 

やはりこの男は転生者だったか。

それも私と同じ世界の人だ。

にしてもこの会話で違和感を覚えていないあたり、前の世界の記憶は朧気だったりするのか?

 

「ねぇエミーリオ、ジブ〇って何だい?」

「あ?白蘭知らねーの?すっげー有名なアニメだよ、ほらあーるーこーの奴」

「知らないよ、日本のアニメ?」

「おう」

「今度紹介してよ、とても興味があるや」

 

すまん、この世界にはそのアニメないんだ。

白蘭の関心が存在するはずの無いものに向かっているが、どうしたものか。

にしても転生したという自覚すらなかったらあまり意味ないなぁ。

私としては同じ境遇の人と喋りたかっただけなんだが、いや見つかっただけでも幸いなのかもしれない。

 

「まぁ世界全体で見ればマイナー作品かもしれませんね」

「そうだっけか?すっげー人気だった気がするんだが……………ん…?」

「「?」」

 

エミーリオさんがふと首を傾げ出して、私と白蘭はエミーリオさんの動作を目で追っていた。

 

「あれ……?ジブ〇……だよな……んん?待てよ、あれって向こうの作品だった気が…あれ?思い違いか…?」

「向こうって何のことだい?」

「んー、こっちの話……あれー、ジブ〇だろ?結構昔の記憶っぽいし……向こうのじゃ……」

 

白蘭がエミーリオの言葉に反応するが、エミーリオは素っ気無く返事をする。

 

「向こう、のであってますよ…エミーリオさん」

「やっぱり向こうだったか!………え?」

「私も元は向こうの人なので…」

「え……ええええ!?マジで!?」

「はい」

「うわ、マジか…初めて出会った」

「私も初めて出会いました」

 

「ねぇ!向こうって一体何なのさ!」

 

二人だけの理解出来る単語に置いてけぼりにされていた白蘭がついに痺れを切らす。

 

「いやお前には分かんねー話……ちょっと待って、メールアドレス聞いていい?」

「いいですけど…それよりも隣の白い人、そんな杜撰(ずさん)な扱いで大丈夫ですか?」

「あ?まぁ大丈夫だよ、多分…っとこのメモ帳に書いてて」

「アッハイ」

 

多分ってお前!

いやアカンって!相手は白いヤングな悪魔だから!

こいつ並行世界でいくつか世界潰してる奴だから!

頬を膨らませてる白蘭とかレアだけど、嫉妬が私に向けられているとなると命の危険しか感じない。

 

「温泉一緒に行くから機嫌直せよ、おら」

「…約束だよ」

 

エミーリオすげぇぇぇぇえええ!

あの白蘭を完全に手懐けてやがる!

渡されたメモ帳に自分のメールアドレスを記入して、料理を食べてそのまま帰った。

その夜、私の携帯に一通のメールが来たのだ。

 

『To:■■

 

これから向こう側同士よろしく。

こっちで長く生きてるとあっち忘れちゃってて話について行けないかもしれないけど相談ならいつでも乗るよ

あ、これ俺の携帯番号ね

×××—××××—××××

          From:エミーリオ』

 

なるほど、彼はここに来て長いのか。

見た目からして20歳くらいだと思うが…生後直ぐに記憶取り戻したのかな?

 

 

『To:エミーリオ

 

いえ、こちらこそよろしくお願いします。

私の携帯番号は×××—××××—××××です。

ところで家庭教師ヒットマンという漫画をしっていますか?勿論向こう側です。

          From:■■』

 

 

多分だが、エミーリオさんは原作知識なんてないんだろうなあ、と思う。

白蘭見ても平気そうだったし。

ならある意味、この世界が漫画の中であることを教えない方がいいのかもしれない…のか?

 

『To:■■

 

んー………どっかで聞いたことあるような…?

どんな内容の漫画だったっけ?

          From:エミーリオ』

 

やはり彼に原作知識はなかったか。

 

『To:エミーリオ

 

とある一般人を、殺し屋の家庭教師がマフィアのボスに仕立て上げるって内容です

          From:■■』

 

『To:■■

 

多分忘れてるなぁ…にしても俺の知り合いがまるっきりそんな感じに巻き込まれてるんだけど、すごい偶然。

漫画みたいなことって起こるんだね

          From:エミーリオ』

 

これ絶対沢田綱吉のことだよね。

やっぱり彼はボンゴレを知っているのか。

言わない方が…いいんだろうな…………

 

 

その時の私は少し舞い上がっていた

 

初めての同類に

 

初めての出会いに

 

初めての感情に

 

 

 

私はゆっくりと指を動かす。

 

『To:エミーリオ

 

エミーリオさん、この世界はその漫画の舞台だって言ったら信じてくれますか?

          From:■■』

 

 

送信のボタンを押して数秒後に、いきなり電話が掛かって来た。

私はおかしくて笑いながら通話ボタンを押す。

 

 

 

 

 

私だけしか知らない世界があることに

 

紛れもない孤独感は確かにあったけれど、誰に言うでもなく心の中に押しとどめるくらいには余裕があったのだ

 

 

でも  ほんの少しだけ

 

 

やっぱり

 

 

寂しかったんです

 

 

 

「もしもしエミーリオさん?私、話したいことが…たくさんあるんです」

 

 

 

 




と、原作知識ありの転生者視点のIFでした。
本当は没ネタだったんですが、消すのも惜しかったので取り合えずうpしました。
多分エミーリオは原作知識あったとしても600年の間で絶対に忘れ去ってると思うんですよね。
そんな中で明瞭な記憶を持っている転生者と鉢合わせしただけ。
この後エミーリオの規格外さに転生者が驚いたり、いきなりのぽっと出にエミーリオの関心が集中しだしたことに嫉妬しまくるセコムの視線に転生者が怯えたりするんだろうなぁと思ってます。
因みにバミューダは絶賛アルバイト中です。

「エミーリオ!それはヤンデレルートだよ!何してんだあんた!」
「エミーリオ!おまっ、それおまっ、600年とか人外じゃねーか!」
「エミーリオ!お前のセコムどうにかしてくれよ!主に私への嫉妬を!」

転生者のSAN値が直葬するだけだコレ(笑)

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