臨時収入の目途がつきそうです。
彼を応援してくださいね。
今日は朝から調子がいい。
昨日、身体を動かせたせいか、副収入の可能性が出てきたせいかわからない。
とにかく頭がよく回り判断が早い。
まあ、もともと事務仕事自体は、大したことはない。
溜めこんだ
仮にも提督を務める人材は、低レベルではない。
しかし、能力とやる気、使命感のバランスが崩れると仕事をしない輩が居るのが現実なのだ。
俺がある意味、見本のような人間だ。
実際、働きたくない。
楽して給料が欲しい。
「嫌がる艦娘を手篭めにして、鳴かしてやるのも面白いな」
「ヒッ!」
≪ガタタッ≫
眼鏡が椅子から飛び退いた。
また、手を手刀にして構えている。
「冗談だ、早く仕事しろよ」
眼鏡が警戒しながら、椅子に腰かける。
まだ視線を俺から逸らしていない。
眼鏡は反応が面白い。
自意識過剰というか、俺の独り言をよく聞いている。
俺は、止めていた手を再び動かし始める。
もうすぐソファ周りの書類が片付く。
そうなると執務机の上の書類だけなので、俺がようやく椅子に座れる。
= = = = =
「眼鏡、昼飯に行ってこい」
「てーとくは、どうされるんですか?」
「午後に来客があるからな。
この辺の書類を片付ける」
「・・・・じゃあ、わたしも」
「共同作業じゃねえから、行ってこい。
待機状態の鎮守府で、お前だけ働いてんだろ」
「・・・・仕事ですから」
「だったら、昼休みもきっちり
「・・・・はい、わかりました」
= = = = =
「間宮さん、お願いします」
「お疲れさまです。
まだ、カレー粥ですが、召し上がれ」
「ありがとうございます。
あ、具が入ったんですね」
「食材も確保できましたから、少しづつ普通のメニューに近づけますよ」
「てーとくのおかげなんですよね」
「・・・・そうですね。
提督は?」
「まだ、お仕事です」
「そうですか」
「間宮さん、お代わりを」
「はーい、今、持っていきますね」
間宮が寸胴鍋に並々と作られた粥を大食いの待ち構えるテーブルに持っていく。
(まだ3日目なのに)
= = = = =
「クフフ」
「どうしたっぽい?」
「ずっと嬉しそうだね」
「そ、そんなことないよ。
あ、きっとご飯が食べられるからだよ」
「間宮さんが言ってたけど、提督のおかげっぽい」
「提督のおかげなんだねぇ」
「そ、そんなこと」
駆逐艦は顔を真っ赤にすると俯いた。
= = = = =
「考えたんだが、ヤツを食い止める役目は、わたしが務めようと思う」
「長門・・・・、火遊びなら、わたしの方が適任じゃない?」
「艦載機を使うので、おまかせくださいませ」
「赤城さん、あなたばかりに負担をかけたくないわ」
「だから、ここはわたしが」
「長門、あなた、少しおかしくない?」
「そ、そんなことはない」
「「ここは一航戦の機動力で」」
話し合いをしながら、粥を喉に流し込むのは止めなかった。
間宮は、次の鍋を出す頃合いを計っていた。
= = = = =
携帯が鳴る。
「もしもーし。
どうもです。
はい、・・・・はい。
それは楽しみ。
じゃあ昼一に、気を付けて」
間髪を容れずにまた携帯が鳴る。
「はい。
どうもどうも。
・・・・わかりました。
同席になりますが、いいですか?
・・ええ、ありがとうございます。
じゃあ昼一ということで。
万が一、化物が出てきたら、引き返していいですから。
気を付けて」
鎮守府はまだ機能していません。
まだまだ、これからです。