せっかくの据え膳だったのに
彼を応援してくださいね。
「本日、マルナナマルマルを以って、鎮守府の通常任務を再開する。
近日中に近隣鎮守府との演習を行う予定である。
訓練を開始せよ。
なお、昼食は、間宮が外出のため、行動糧食で賄うこと。
眼鏡」
「以上、解散!」
= = = = =
今、リトルシガーをふかしながら、軍用車を転がしている。
ルームミラーを覗くと後部座席では、眼鏡と間宮が気まずそうに座っているのが見えた。
今朝のアレが原因だろう。
= = = = =
「眼鏡、今日索敵を代行してくれていた鎮守府に挨拶に行くから、同行しろ」
「・・・・はぃ」
「どうした?仕事でヘマでもしたのか?」
「いえ、その・・・・」
巡洋艦は、制服を弄り言葉にしなかった。
「伸びたゴムのパンツは嫌だろうな、キヒヒ」
「パンツは見られませんから!」
「パンツって言ってしまいやがった、このスケベスカート」
「な!」
「俺にも面子ってもんがあるから、途中で訪問着を買ってやるよ」
「え!でも、それは経費じゃ・・」
「俺のポケットマネーからだよ。
これでお前は俺の命令のままに動く奴隷みたいなもんだな、キヒヒ」
眼鏡には、私費で服を購入する以外の内容は、聞こえていなかった。
= = = = =
「間宮、他所で幸せに暮らす
「提督・・・・」
間宮は手を胸の前で握り、瞳を潤ませていた。
(どういう意味だ?)
幸せに暮らすというキーワードだけが独り歩きをしていた。
= = = = =
「間宮さん、どうしたんですか?」
「大淀さんこそ」
「わたしは、てーとくのお供でほかの鎮守府にご挨拶に」
「わたしは、ほかの鎮守府の幸せな【間宮】に合わせてくれると」
((
= = = = =
町に来た。
おととい以来で特に何も変わっていない。
早速、服屋に行く。
中尉に聞いておいた店にする。
「いらっしゃいませー」
中に入ると居づらい空間だった。
洋装を中心に下着から小物まで揃えている店だった。
「あー、彼女らに訪問着として使える服を見繕ってくれないか?」
「特にご希望がございますか?」
「いや、彼女らの希望通りでいい」
「畏まりました」
「じゃあ、俺は外で待ってるから、早めに決めろよ」
そそくさと店を出る。
店の駐車場があってよかった。
(一時間は覚悟しないとな)
女の買い物は長い。
そのうえ、似合っているかどうかを聞いてくる。
そして、褒めながら、似合っていると言う。
そこから、また品定めが再開する。
ふいにドアが開き、誰かが乗り込んできた。
「ちゅーさ」
「中尉。
中尉だった。
「ひっどーい。
わたしが推しのお店を教えたのにぃ」
「いやいや、軍務はどうした?」
「えへへー」
コイツ笑ってごまかしやがった。
「ねえねえ、わたしもついて行ってあげようか」
「それ、意味あるのか?」
「わたしは、ただの中尉だけどぉ、ね?」
「フィアンセでも何でもないのに意味あるか?」
中将の娘ではあるが、俺とは無関係だ。
「そ、そこは、なにかあるんじゃないかって、思わせるのよ!努力してよね」
「なんの努力だよ」
= = = = =
「お優しい提督ですね」
「「はい!」」
「インナーはどうされますか?」
「あんまり甘えることはできませんから」
「わたしも・・・・」
「商売抜きっていうものできませんしぃ。
着てみせてみませんか?
お気に召したら、買っていただけるかもしれませんし」
数分後、店に呼ばれた中佐は、一緒に店に入った中尉に関節を決められ床を叩いていた。
眼鏡は半ケツのローライズ
間宮はレース柄の紐パンでした。