ブラック鎮守府で我が世の春を   作:破図弄

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意地汚い艦娘たち。

彼の野望は達成できるでしょうか?

彼を応援してくださいね。


第4話 大食いども

「そこのお前」

俺は目についた駆逐艦を呼びつけた。

 

食堂に居る連中は、戦艦、空母を除いて一通り行き渡った。

そいつはどうにか歩けるようだ。

 

「ちょっとこい」

 

『なんでしょう?』

 

「食堂に居ないやつもいるだろ」

 

『はい』

 

「じゃあ、お前。・・お前とお前」

≪はい≫

 

「これ飲んで、そいつらを連れてこい」

俺は2杯目の粥カレー汁を駆逐艦に飲ませ残りを順次連れてこさせることにした。

 

「早く食って行ってこい。

 仲間じゃねえのかよ。

 グズめ」

駆逐艦たちがビクビクしながら、2杯目を啜り終わると仲間を迎えに行った。

あの廊下の奴も連れてこられるだろう。

 

「あの」

間宮が話し掛けてきた。

 

「なんだ?」

「長門さんたちのお食事はいつに」

「ねぇよ、そんなもん」

「え!」

「背嚢に入ってた分しかねえよ」

「じゃあ」

「なし。

 出撃もしなくていいってことで話はついてるからな」

「・・・・」

 

「今まで耐えたんだ。大丈夫だろ。キヒヒ」

 

思いつめたように駆逐艦が戦艦の方に駆け寄るのが見えた。

「おい、止まれ」

俺が静かに言うと駆逐艦がその場で凍り付いたように止まった。

「命令していないことをするな」

 

「わたしはいい。

 食べなさい」

「長門さん」

戦艦は優しく駆逐艦に言い聞かせた。

 

「そうそう。

 大食いどもは、我慢しとけよ」

 

食堂に居る艦娘全員が俺に殺意を向けてくる。

 

(おーおー、戦艦慕われてるねぇ

 でも、俺が提督だからな)

 

「逆らってもいいけど、解体ね、ウヒ」

俺はこみあげてくる笑いを抑えられなかった。

こいつらは、俺のモノ。

 

食堂の窓からクルマのエンジン音が聞こえてきた。

 

「お!来たな」

 

睨みつける艦娘たちを尻目に俺は音源を迎えに行く。

 

 = = = = =

 

「悪いね。

 こんな辺鄙なところまで来てもらって」

「いいですよ。

 提督になったのは本当だったんですね。

 おめでとうございます」

「ありがとさん。

 いやー、日頃の努力の結果だよ」

「ウチも物資を分けてもらったおかげで助かっております」

「いいって、いいって。

 このご時世、軍にしかないものがあるからね。

 困ったときは、また相談に乗るからさ」

 

 = = = = =

 

「間宮、食料がついたから、駆逐艦には3倍に薄めたカレー汁と粥な。

 大食いたちには10倍の粥を飽きるほど食わしとけ」

「・・・・はい」

 

「おい、お前とお前」

「「・・はい」」

「お前ら、宿舎が締め切ったままだろ。

 窓と扉、全部開けてこい」

「「・・・・はぃ」」

駆逐艦たちはトボトボと歩き始めた。

「ちょっと待て」

「なんでしょう」

ひとりが返事をして振り向いた。

「特配だ。好きな時に食え」

俺がキャラメルを2箱投げ渡すと駆逐艦たちは唖然としていた。

「いいかお前ら、おとなしく俺の言うこと聞けば、優遇してやる、クキキ」

 

食堂を見回すと間宮が何か言いたそうに見ていやがった。

これは見過ごすと調子に乗るかもしれない。

俺は、間宮が立っている厨房の中に入り、彼女の顔を壁に押し付けながら蹴りを入れる。

「なんか言いたいことがあるんなら言っていいぞ。

 俺の気に食わないことなら即解体だけどな、クキキ」

「何もありません」

 

間宮もおとなしくなった。

いい感じ、いい感じ。




戦艦と空母たちはようやく薄い粥にありつけそうです。

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