ブラック鎮守府で我が世の春を   作:破図弄

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被害者たちを執務室で待つ提督たち。

追及を免れることはできないかもしれません。

彼を応援してくださいね。




活動報告でお知らせしたのですが、
表示されていないので、ここで前説。

登場した艦娘が判別しにくいとのご指摘。

ごめんなさい。

以下、思惑(言い訳?)を書きます。

着任した鎮守府での艦娘との関係を混同させないため、
この時点では意図的に他の鎮守府に所属する艦名は伏せています。
話が進むと間宮や大淀みたいに同艦同士を会話をさせたり、
艦名をはっきりさせる予定です。

追加
自分で時系列を思い違いしてました。
こそっと訂正してます。


第42話 消さなかった過去

≪コンコン≫

「入れ」

 

≪カチャ≫

「お茶をお持ちしました」

 

声の主は、この鎮守府の間宮。

ワゴンを押して入ってきた。

 

「ああ、ご苦労さま。

 よろしく頼む」

「はい」

 

「少将は優しいかい?」

俺は、今もう一人の間宮に語り掛けた。

「はい。

 よくしてくれます」

「それは良かった」

 

「貴様に心配されるのは、心外だぞ」

「後任として、参謀本部で具申したのは俺ですからね、心配はしますよ」

先任の提督を失脚させ、当時参謀職だった少将を提督に具申したのは俺。

ふたりの会話の横で、微笑みながらお茶を淹れる間宮だった。

 

「あ、わたしもお手伝いします」

「今は、お客さまですから、ゆっくりしてくださいな」

ウチの間宮の申し出をここの間宮が退ける。

 

「中佐、にやけてない?」

「中尉、それを言うなら、少将に言ってくれ。

 間宮のせいで顔が緩みきってるから」

俺を揶揄おうとする中尉。

いつの間にか、やり取りが参謀本部に所属していた頃に戻っていた。

その横でふたりの間宮が頬を染めていた。

 

 = = = = =

 

≪大淀、他入ります!≫

「入れ」

 

≪≪失礼します!≫≫

入室の挨拶の後、数人の艦娘たちが執務室に入ってきた。

 

「おー、久しぶりだな、クヒヒ」

俺の軽口に艦娘たちは、様々な反応を返してきた。

 

「お前、良く(つら)出せたな。

 オレは・・・・忘れてねえぞ!」

「わたし、約束守ってます!」

「あ、あの、このあと時間はありますか?」

「撃ちます、撃っちゃいます」

「中佐、昇進おめでとうございます。

 それと提督就任も・・・・ここじゃないのですね」

「あ、後で決着つけるから。

 今度は、先に・・キャッ」

久々に顔を見た艦娘たちは血色が良すぎるのか、顔が少し赤いみたいだった。

 

「オイオイ、何してんだよ」

少将は事情を知っていても呆れていた。

「おっかしいなぁ。

 主に嫌がらせのはずなんですが」

 

俺は、理解の枠から外れた光景を見ていた。

艦娘たちの言葉は様々なのだが、誰からも怒気を感じない。

「中佐、どんな嫌がらせだったの?」

「セクハラ。

 先任には酒飲ませて泥酔させ、艦娘が安心したところを片っ端から」

「うわー、ドン引きだわ」

身を引く中尉。

 

「選り取り見取りだったぞ、クヒヒ。

 駆逐艦なんか、そりゃぁ嫌がってな、泣きながら痙攣まで、うぉ!イテテテ」

中尉が跳んだと思ったら、気が付くと、俺はテーブルに顔を押し付けられ関節を決められていた。

 

「みんな、コイツに文句があるなら、ぶん殴っていいよ。

 参謀本部次長(中将・父)に話は通してあげるから」

中尉の親父さんは、総長の定年退官を以って総長に昇進予定で多少のことは、もみ消しができる立場にある。

 

「お、おう。

 まあ、オレ的には、サシで勝負したいかな」

「わたしは、約束を守ってもらえれば・・・」

「この後、お話しできれば」

「撃っちゃダメ?≪≪ダメ≫≫じゃあ、撃って≪≪もっとダメ≫≫」

「鎮守府に提督がおふたりってダメなんでしょうか?」

「決着はふたりっきりじゃないと、はずかし・・・・キャッ」

中尉は、艦娘たちの様子を見て、想像以上の<何>があったと判った。

 

「中佐、今後セクハラは自重してください。

 『賑やかのは嫌いじゃないけど』」

中尉の言葉は、後半小声で聞き取れなかった。

「え?に、何だって? イテテテ」

俺が質問すると中尉は関節を捩じってきた。

(これって虐待だろ)

俺は思いはしたが、言葉にしなかった。

これ以上、痛いのは遠慮したいから。

 

「コホン、中尉。

 中佐を開放してやってくれ。

 手段を選ぶなと許可したのは、参謀本部なんでな」

「え? じゃあ、参謀総長まで知ってるの」

「まあ、細かい報告は知らないだろう。

 先任が戦闘艦にしでかしたと報告された内容のおおよそのところはな。

 ・・・・そういうことだ」

≪ゴリッ≫

「高級軍人って不潔よーーー!」

中尉は、中佐の肩を変な音で鳴らし、執務室から飛び出していった。

 

≪≪中佐!大丈夫ですか!≫≫

「中佐を医務室に運んでやってくれ」

少将はヤレヤレとばかりに中尉の飛び出していったドアを見ていた。




意外と初心(うぶ)だったのは、中尉でした。

被害艦たち、被害甚大でした。
その復讐は、物理的攻撃で体液を体外に流させるのが目的になっているようです。
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