戦艦ふたりに聞かれてしまったかもしれません。
彼を応援してくださいね。
工作艦を懐柔できたせいか調子がいい。
工作艦には、ちょくちょくたこ焼きをワイロとして送っているのが功を奏したか。
そういえば、妖精たちが補助に入るようになって、作業が捗るようになったとか言っていたな。
その妖精たちだろう、ツナギを着たのが両肩に2チビづつ計4チビ乗っている。
鎮守府機能復旧の報告で、大本営に行った時、情報局に顔を出した時、参謀本部でも肩の妖精が女性に人気だった。
『お前たちを売りに出したら、儲かりそうだな』
うっかり漏らしたら、耳にしがみついたチビが頬に蹴りを入れてきた。
「窓から捨てるぞ!」
そこまではしないが、言ってみたら効果てきめん、おとなしく座った。
(逃げたり降りたりしないのかよ!)
どこかガキどもと似た行動だな。
= = = = =
とある建物の敷地に軍用車を乗り入れる。
見慣れた風景は、久しぶりだった。
「おらー、ガキどもー」
≪≪わーーーーーーーーーー≫≫
建物から子供が湧いてくる。
「なんで来たんだよー」
「んーー、寂しかったのか?」
「オレ、兵学校に入るために勉強してるぜ」
「やめとけ、やめとけ」
「ボク、ブラックさんみたいなオトナになるー」
「俺は、悪人だぞ」
「ブラックさん、お嫁さんにしてね」
「100人くらい順番待ちだぞ」
子供にもみくちゃにされ、制服がしわだらけになった。
「中佐、いえ提督とお呼びした方がよろしいですね」
「どちらでも。
こいつら、どうでした?」
「病気もしないで、みんな元気ですよ」
「手がかかるときには言ってください。
ぶん殴りに来ますから」
寮母さんはその言葉でクスクス笑った。
= = = = =
寮の資料に目を通していると寮母さんがお茶を持ってきた。
「お茶どうぞ」
「ありがとう」
広間で子供に囲まれもしていた。
一番年下の子を胡坐の上に乗せていると背中に何人かがもたれてくる。
(お、重い)
「うーん、食費が増えてきていますね」
「はい、工夫はしているんですが。
よく食べますから」
「まあ、なんとかしましょう。
鎮守府を任されましたからね」
「ブラック鎮守府ですか?」
「はい、俺の鎮守府ですからブラックです。キヒヒ」
≪≪ブラックだ、ブラックだ≫≫
「そうだぞ、俺は悪い提督だからな、キヒヒ」
≪≪キヒヒ≫≫
「全員が声を揃えると気持ち悪いな」
≪≪きゃははは≫≫
「さあ、今日は土産があるかなら。
年長から並べ」
俺は、持参した2個の風呂敷包みを自分の前に置いて
「男は、巻物型ツールバッグ。
女はポシェットだ、海軍マークがポイントだぞ」
童女の反応はまずまずだったが、童男の方はいまいちだった。
「ほら見てみろ。
海軍マーク入りで、世界に一つしかないんだぞ」
自分用に作った桜色の巻かれたツールバッグを開いて見せた。
内側のポケットに小型のツールナイフやレンチ、小型ガスバーナーなどが収まっている。
童男たちは、形の違う道具類が、整然と収まっているを見て惹かれた。
「ど、どうして一つなんだよ、ここにたくさんあるじゃんか」
年長者が風呂敷を指さす。
「生意気な奴め、一つ一つ収納の形が違うんだよ。
お前ら、使ってるペンや定規が違うだろ。
まあ、合わないときは俺に言え。
作ったのは俺だから」
≪≪・・・・≫≫
子供らは、宝探しよろしく自分専用選びを始め、盛り上がっていた。
第1章 第31話 でお土産をせっせと作っていました。