将来の進路に影響するかもしれません。
彼を応援してくださいね。
施設は私設で寮として運営している。
子供たちは、地元の学校へ寮から通っている。
深海棲艦の襲撃が原因で、孤独になった子が多い。
母子家庭で生活が厳しくなった子もいる。
軍の有志で始めたことだった。
国の補助を受けて運営できるだろうと踏んでいた。
結果を言えば、法の規定を満たせなかったため、補助が受けられなかった。
軍人とは、そういうところは疎い。
資金を出し合っても、子供全員には足りず、寮母さんも雇えなかった。
今更、子供を減らすのも忍びない。
道徳的でない俺は、前々から目をつけていた物資を横流しし、資金化を実行する。
他の有志に内緒で活動を始め、早い段階で軌道に乗った。
= = = = =
「やーめーてー」
「べー」
取り戻せないようにポシェットを高く掲げて、ふざけるガキ。
≪ビリッ≫
童女がどうにか手が届いた肩紐を無理に引っ張り、布の破ける音がした。
「エーン、エーン」
悔しい悲しい結果に泣き出した。
「おれが悪いんじゃないもん、痛て」
俺はガキに蹴りを入れた。
子供を相手にしてきて、最近では一番効き目のある手加減(脚だが)を身に付けた。
結果、ゲンコツより蹴りの方が効果的だった。
子供の頭は、ゲンコツより撫でるためにある。
叱ることも必要で、もう少し小さかったら尻をひっぱたき、大きくなると蹴りを入れる。
現状、尻を蹴り上げることまではせずに済んでいる。
叱られていることさえ意識してくれれば、手間が省けて楽だ。
「もっと痛くないと、自分が悪かったとわからんか?」
「ごめんなさい」
「謝る相手が違うだろ」
「え゛、え゛、ごべんなざーい」
ガキも泣き出した。
(あー、うるさい)
「もう泣きやめ、大急ぎで作ってやるから」
童女を慰める。
「え゛、えっく。
ほんとー?」
「提督だからな、簡単だ」
しゃがんで目線を合わしてやる。
「ブラックさんてーとくー」
彼女に勢いよく抱きつかれ、ふたりして転んでしまった。
= = = = =
「じゃあ、また来るからな。
そういや、チビはどうした?」
帰り支度も済ませたところで、気が付いたら、チビが居ない。
≪しー≫
部屋の隅にちびっこたちが車座で座っている。
「どうした?」
上から覗き込むと、着せ替え人形に混じってチビたちがオモチャのベットで眠っていた。
(ほんと売れそうだな)
「置いて行こうか」
≪≪いいのー!≫≫
ちびっこが一斉に歓喜の声を上げた。
周りの歓声にびっくりして目を覚ましたチビたちは、すぐに俺を見つけ、あっという間に肩まで登ってきた。
並んで座ってサムズアップをしてくる4チビ。
= = = = =
哨戒任務の1編隊が、哨戒最遠海域で深海棲艦の戦艦級を発見した。
航空兵力妖精は、正規空母に<敵発見>を打電、鎮守府は直ちに警戒態勢に入り、近隣鎮守府に警告する。
≪総員戦闘準備、総員戦闘準備、これは演習ではない、繰り返す、これは演習ではない≫
「なんて間の悪い。
てーとくの留守の時に」
大淀は、出撃させるかどうか迷った。
空母たちは、直掩機と攻撃機を伴って、抜錨の時を待っていた。
軽巡を旗艦に駆逐艦たちが強行偵察に出発する。
戦艦たちが、水平線をじっと見つめていた。
発見編隊と入れ替わりの編隊は、深海棲艦がゆっくりと離れていくのを確認した。
鎮守府は、【敵兵力後退行動を確認】の電信を受信し、偵察急行中の艦隊に転身を発令した。
「すみません、てーとく。
越権して艦隊を動かしました」
執務室で眼鏡が腰を直角に曲げて頭を下げてくる。
「燃料が・・・・。
よし、お前には、懲罰だ、キヒヒ」
眼鏡がビクッと身を震わせた。
<ガシガシガシガシ>
頭を鷲掴みにして、髪型をクシャクシャにする。
髪は女の命は、艦娘にも当てはまるだろう。
俺が得意とする
ドアが荒く開けられ、艦娘たちが入ってきた。
「大淀
オレ達は、出撃したんだからな」
生巡と駆逐艦たちが詰め寄ってくる。
集団で反抗とはいい度胸だ。
「お前ら、連帯責任で懲罰だな、フヒッ」
生巡から順番にセクハラまがいの
俺の懲罰は30分に及び、終わったときには、ハアハアと息も絶え絶えの艦娘たちが頬を染め、床に蹲っていた。
ようやく艦娘たちに災難が降りかかりました。
ブラックです。