ブラック鎮守府で我が世の春を   作:破図弄

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イケメン提督と模擬戦です。

病み上がりのような艦娘たちは、戦えるでしょうか?

彼を応援してくださいね。


第10話 模擬戦

「こちら加賀。

 攻撃機、敵航空兵力と遭遇。

 第二攻撃隊増援。

 偵察機は、索敵を継続」

 

「こちら、赤城。

 敵空母発見、敵空母発見」

 

「電探に感あり。

 方位南南東、距離21,000、高度0。

 敵水雷戦隊と思われる」

 

「よっしゃー。

 カチコミだーーー」

天龍が駆逐艦を引き連れて突入する。

 

「戦隊見ゆ、1番3番斉射準備!目標三番」

「陸奥、目標四番!1番3番斉射準備」

長門と陸奥が敵戦隊に対して主砲の砲撃を準備する。

 

「敵機来襲!敵機来襲!対空防御。

 射撃開始」

「「1番3番斉射!」」

高射砲の砲撃音が戦艦の主砲8本の咆哮にかき消される。

「へぅ」

爆風で眼鏡がズレる。

 

対空防御は功をそうし、時間稼ぎに成功。

翔鶴、瑞鶴は、戦闘機を発進させた。

 

敵機は一瞬怯んだように見えた。

 

ちょうどそのころ、味方の攻撃に紛れて潜水艦たちが敵機動部隊の雷撃に成功し、空母1隻を行動不能判定に持ち込んでいた。

 

水雷戦隊として4艦隊が、単縦陣形で敵艦隊に突入する。

駆逐艦たちは、敵機の攻撃を僅差で躱しながら、最大戦速を維持していた。

 

敵艦隊が、複縦陣形で向かってくるのが見えた。

雨のように降り注ぐ砲弾を(くぐ)り肉薄するとひとり、またひとりと至近距離で魚雷を発射し、すれ違う。

敵戦隊も魚雷を応射してくるが、駆逐艦たちは造波抵抗を利用して一気に減速し魚雷を

躱す離れ業をやって見せた。

雷撃に成功するも、艦砲の直撃を受け、中破判定を受ける駆逐艦が続出する。

 

一方、長門と陸奥は、戦艦4姉妹と対峙していた。

4人の連携と高速を生かした攻撃に隙は無く、ふたりは射程の外に逃げると、高速で間合いを詰められる。

 

突然、4姉妹のひとりが雷撃を受けた。

 

「ヤレヤレ、ここまで引っ張ってくるのは苦労したぞ」

「あなた、艦娘辞めたら女優になれるんじゃない」

長門と陸奥は、敵戦艦を潜水艦の待ち伏せポイントまで誘導してきたのだった。

 

「オラオラ、天龍さまの雷撃だー!」

水雷戦隊が、混乱する4姉妹に一撃離脱戦法を仕掛ける。

水雷戦隊に気を取られた隙を見逃さなかった長門と陸奥は、主砲副砲の斉射を行った。

 

 = = = = =

 

模擬戦は終わった。

機動部隊がまだ整っていないので負けてしまった。

 

「参りました。

 さすが最年少の准将、艦娘たちの練度は素晴らしい」

「まさに勝負は、時の運と思いましたよ。

 あそこまで肉迫されるとは思いませんでした」

イケメン提督と握手を交わす。

 

「これから、将校クラブで戦術談義でも」

「ありがとうございます。

 これから、こいつらの反省会をするんで」

「厳しいですね」

「覚えているうちに叩きこんどくのが一番ですから」

准将の誘いは、丁寧に断った。

 

(これから、楽しい楽しい反省会だぜ、クヒヒ)

 

 = = = = =

 

体育館兼講堂に模擬戦に参加した艦娘たちを集合させた。

「よーし、一列に並べ」

俺の言葉で艦娘たちが並ぶ。

 

「模擬戦は、負けた。

 お前たちが俺の命令に逆らったということにする、キヒヒ」

≪≪そういうつもりではありません≫≫

一斉に反論してくる艦娘たち。

 

(そうだろう、そうだろう。

 表向きには、そういうしかないよな)

 

「戦果を挙げたやつもいるが、負けた以上、連帯責任だ」

≪≪えーーーーー≫≫

 

「お待ちかねの<懲罰(いやがらせ)>だ。

 ただし、戦果を挙げたやつは、選ばせてやる、クヒヒ」

「てーとく、どんな懲罰があるんでしょうか?」

眼鏡が艦娘を代表して質問してくる。

 

「そうだな。

 首筋を引っ掻く、髪型をクシャクシャにする、くすぐる、俺のウイスキーを飲ませる」

「あの、ウイスキーを飲むのが懲罰なんですか?」

「ああ、俺が口移しで飲ましてやる、クヒヒ

 お前らにとっては、最悪だろ。

 超えたい線はあるが、逆に喜ぶやつが出てくるのも困るしな、クヒヒ」

 

1時間後、ウイスキーのボトルが一本、(から)になった。

(こいつら、これほど酒が好きだとは思わなかった)




提督の残忍な懲罰を受けなければならなかった艦娘たち。

「提督、あなたの懲罰、この長門、甘んじて受けよう。
 ウ、ウ、ウイスキーのごほ、懲罰を頼む」
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