一段とブラックさが濃くなります。
彼を応援してくださいね。
「眼鏡、ちょっと席を外すんでな、後を頼む」
「てーとく、そんな、わたし、何か失礼があっても」
慌てる眼鏡。
「あら、接客程度もこなせないのね。
ほほほ、情けないこと」
間違いなく喧嘩を売っている眼鏡
「む!」
聞き捨てならないと睨む眼鏡。
もし、漫画的表現が目に見えたら、眼鏡ズの間には、バチバチと火花が散っていたことだろう。
俺は、一旦執務室を後にする。
= = = = =
パトロールに出ていた連中が帰投した。
どういうわけか、常に何チビかまとわりついている。
加賀を犯そうとしたときは、いなかった。
俺がブラックな証拠だ。
妖精が邪悪な力で、実体化できなかったんだろう。
ブレかかっていた気持ちを立ち直らせることができた。
= = = = =
「そう、みんな隠れたのね。
気が向いたらだって、どう思う」
手に乗せた顔を真っ赤にする妖精に話しかける艦娘。
「身体が目当てなら、気が向いたらなんて」
抜け駆け未遂犯は、強制しない
= = = = =
パトロール艦隊は、天龍と龍田、睦月、弥生、望月、卯月だった。
「ちぇっ、深海棲艦ども全然いねえじゃねえか」
「そうよね。
わたしの魚雷、うずうずしてる♪」
殺る気満々の巡洋艦ふたり、かなり危なく見える。
「およ、提督にゃ」
「司令官、弥生帰投しました!」
「司令官、出迎えごくろー」
「うぅ~ちゃん~、感激~!」
先に提督を見つけたのは、駆逐艦たちだった。
「誰が出迎えだ。
ナメてんじゃねえぞ。
生意気言ってっと、誰か解体してやろうか?キヒヒ」
≪≪ヒーーーーー!≫≫
どこかふざけているような悲鳴を上げる駆逐艦たち。
「オレの目の黒いうちは、好き勝手させねえぞ」
生巡が駆逐艦を庇って割り込んでくる。
「ほほう、俺の権限に逆らえると思っているのかぁ?」
俺は、生巡の片腕を
「その手、落ちても知らないですよ♪」
病み巡の脅しは、俺には効かない。
こっちは、生巡が弄られるのが面白いでの、言葉に凄みがない。
「ちょおーーーーーーーーーとぉぉぉ、むぁったぁぁぁーーーーー。
そんなヤツに手を出すなら、オレと勝負だぁーーーー」
生巡
「なんだテメェは!
オレの方が先だからなぁ。
提督、そうだろ?」
「オレが来たからには、交代だ交替!
中佐、提督に頼んで連れてきてもらったんだよー。
もう、このままじゃ、帰りたくないんだよー」
生巡ズが俺に掴みかかって、口喧嘩を始めた。
(ああ、うるさい)
= = = = =
執務室でゲストの少将がゲスに苦言をこぼす。
「貴官、ふたりともウチの艦娘なんだが」
「すみません、少将。
やり方がエグ過ぎたんでしょうか。
少将の着任で、俺のことは嫌な記憶と一緒に忘れると思っていたんですが」
「ニシシ、中佐は、酷いことをし過ぎるから、艦娘ちゃんたちが忘れたくなくなるんだよ」
中尉が楽しむように会話に加わってきた。
「そんなの記憶するものか?」
「そりゃね、ブラックなんでしょ」
満面の笑みで下から覗き込んでくる中尉。
「まあ、ブラックだから、セクハラも厭わないし、抵抗しなかったときは、痛てててて」
「小官を女だったって思い出してくれましたか?」
俺は中尉に肩関節を決められ、趣味ではないが額を床に擦りつけていた。
床の木目を堪能しながら、床を叩いていた。
「中佐、あまり待たせるのは良くないぞ」
ヤレヤレと半ばあきれる少将。
「えーと、懸案事項がありましたか?」
俺には、心当たりがなかった。イテテ
= = = = =
訪問してきた艦娘のふたりは、執務室を追い出され、食堂にいた。
「てーとくは、この鎮守府の艦娘を自分のモノになさいました。
あなたがたは、過去の艦娘です。
そちらの提督は、お優しい方ですから、
「「勝手に決めてんじゃねぇ」」
生巡ズは、意気投合していた。
「あなた、中佐を知らないみたいだから交替しましょう」
眼鏡
龍田、睦月、弥生、望月、卯月が新たに登場ですが、セリフに特徴ないと出番少ないかな。