ブラック鎮守府で我が世の春を   作:破図弄

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提督のゲスさに艦娘たちは腹を立てたのでしょうか。

それでも提督はめげません。

彼を応援してくださいね。


第20話 困ったもんだ

提督やパトロール艦隊、出撃している妖精さんたちからの通信が途絶した。

正確には、通信が混線しているのではないか。

 

大淀の脳裏には、最悪のシナリオが浮かんでは消えていた。

このまま提督(あの方)が帰らなかったと思うと膝が震えだす。

 

スケベスカートって言ってもいいです、手を入れてもいいですから、無事に帰ってきてください。

 

 = = = = =

 

いつの間にこんな気持ちになって居たのだろう。

見た目もパッとしない、気味の悪い笑い方をする。

遠慮なくセクハラをして、日常的に暴力を揮う。

酷い振る舞いを許せるわけがなかった。

 

しょっちゅう揶揄われて、度の過ぎたセクハラを受けている。

 

いつのまにか、気付いていた。

彼は、オレたちが耐えられず嫌がるところまでのセクハラをしたことがない。

好かれないように振舞ってみせているだけ。

暴力と言っても、艦娘にとっては、蚊が刺した程度(蚊に刺されることはないけれど)。

心が傷つくような言葉を吐きながら、顔を殴ったりはしたことはない。

 

きっとあの夜、寝付けなかったあの夜までで、誤解は終わった。

 

廊下から足音が聞こえてきた。

確認のために廊下を覗くと足音の犯人は提督(ゲス)だった。

そして、見てしまった。

夜、艦娘の部屋に忍び込むその瞬間を。

その部屋は、長門と陸奥の部屋だった。

一気に体温が上がったと感じた。

 

あの時は、ふたりは提督(ゲス)から辱めを受けるのだと気の毒に思った。

布団の中で、悔しい思いをしていた。

提督(おっさん)が変わるたびに、オレたちが我慢しないといけないのか。

 

まもなく提督(ゲス)がオレたちの部屋に入ってきた。

覚悟した。

涙が出そうでも、寝たふりをするしかなかった。

 

舌なんか入れてきたら、噛み切ってやる。

 

布団に手が掛かるのが解った。

布団が肩を隠すと提督(あの方)は部屋を出て行った。

 

それから確かめるため、毎晩起きて待っていた。

毎晩同じように布団を直してくれる。

 

そして、今の関係になったきっかけ。

わざとパジャマのボタンを4つ目まで外して寝たふり。

提督(あの方)は、ボタンに気が付いた。

「生巡、乳首が見えてるぞ」

そういうと胸を一揉みして、布団をかぶせて出ていった。

意外にも嫌な感じはしなかった。

提督から身近に感じてもらったような気になった。

 

それからは、勝負を挑むことにした。

オレがどこまで敵うかわからないが、勝負することに意義がある。

でも、オレ、感じやすい性質だから、きっと負けちゃうな、フフン。

 

ヤバいのは、間宮さんと大淀だ。

いや待て、長門と陸奥、赤城に加賀もきっと危険だ。

武蔵は、いきなりやりそうだ。

うーん、駆逐艦たちは最初から懐いていたし。

ちょっと待てよ、龍田も興味なさげにしながら、提督を目で追っていたりしていたな。

 

天龍は、提督たちの帰投を待ちながら、クネクネと不思議な踊りを踊っていた。

 

 = = = = =

 

みなさん、無事に帰ってきてください。

提督、生身の人間なのに、助けに行くなんて、無謀です。

 

わたしたちが総力戦を挑めば、きっと勝てるはずです。

少将がおっしゃるには、こちらも損害が出るとのことですが、みんな頑張りますから、信じてください。

 

中尉が悲しそうな表情のままです。

彼女はニコニコしているときが一番魅力的です。

提督、どうか彼女と艦娘(わたし)たちのために、どうかご無事で。

 

きっと、みなさんおなかを空かせていますよね。

間宮は、せっせと料理の仕込みをしている。




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