賢者な英霊(仮)はとにかくヤりたい(真顔) 作:おき太さんかわゆい
実は私は文章長くなる病に侵されていて、二万字を超えてしまう呪いに(ry
茶番はここまで
第4特異点『ロンドン』(後編・上)始まります
前回程は汚くない気がしますが、『別の意味で』今回は汚い部分が多々あるので、二重の汚さをお楽しみ下さい
まあ、人間には少し汚れた水くらいがちょうどいいでしょうし、これくらいの汚さが妥当なんじゃないですかね(鼻ホジ)
漸くアングルボダに戻ってきた。
道中で正気に戻ったマスターに降ろしてと言われたので、今は手ぶらだ。
あとは聖杯を回収するだけ。
本当に終わりなんだな。
カルデアに帰ったら今日は気持ちよく眠れそうだ。
もうこの
そう本気で思っていた。
思って、いたのに……。
「助けを乞え! 怯声をあげろ! 苦悶の海で溺れる時だァ! ハッハァッハハハハハ!」
耳障りな高笑い。
聖杯を取りに戻ってきた直後、せっかく気持ちがいい余韻を感じていたのに、それら全てを台無しにする者が現れたのだ。
魔術王ソロモン……の名を騙る変態露出魔術王。
何せ奴は手加減と表して、
手加減で4本、本気を出したら何本の
そう思うとこの変態の底が知れない。
……というか知りたくもない。
変態露出狂の変態具合に堪えきれなかったのだろう、金時と玉藻、シェイクスピアが座に帰った。
(※彼独自の解釈です)
同じ童貞のアンデルセンは、俺を同士だと何となく理解したのか、この苦悶な場に残ってくれた。仲間を置いて帰らないその精神には感謝の念が絶えない。
(※彼の眼球に張り付くフィルター越しの解釈です)
「祭壇を照らす篝火だ! 盛大に燃えるが良い!」
そんな思考の間に、4本の
攻撃が来ることを予測した俺は瞬間移動する。
マスターとマシュとエックスとモードレッドを無理矢理両肩と両脇に抱え、アンデルセンを背中に乗せ、予測した攻撃範囲から離脱した。
「って、ちょっ! オレは!?」
「すまない、手一杯だ。自力で何とかしてくれ」
童貞以外の野郎は知らん。
瞬間、元いた場所を包むようにして大爆発が起きた。
「ぐわああああああああああっ!?」
ランサーが死んだ!
「この人でなし!!」
いったい誰がこんなことを!
これもすべてレフ・ライノールって奴の仕業なんだ(幻聴)
なんだって! それは本当かい!?
「ほう、今のを避けるか」
そりゃ避けるわ!
俺の股間やみんなの股間が
女性陣なんかふたなりになっちゃうかもしれないんだぞ!? ……それはそれでアリか(変態の思考)
いや、でもどうせならペニパンとかで代用の方が良いよな。あんな禍々しい
大賢者モードだからといって趣味・嗜好が変わる訳じゃないのだ。
うん? ランサーの兄貴? モロくらってたなそういえば……御愁傷様です(ぞんざい)
俺は5人を手早く降ろすと、偽ソロモンを見据えた。
「……なんだその目は」
「…………」
偽ソロモンが何か言っているが無視して、俺はここまでの戦いの間に出た情報を元に思考を巡らせていた。
アンデルセンと偽ソロモンの会話で判明した事実。
それはあの変態が
だが俺は納得しちゃいない。
あんな奴がグランド? 馬鹿言っちゃいけない。
あんな変態がグランドキャスターだとしたら世も末だ。
あれは恐らく、何らかの不正を用いてグランドクラスで無理矢理現界している。
害悪を倒すために喚ばれし、世界に対する英霊であるはずのグランドクラスが、人理焼却を行っている時点でお察しだ。
ああ、ちなみにこの会話の直後、アンデルセンがボコボコにされそうになったので、同じ童貞のよしみで助けました。
「無視だと……先程その物書きを燃やすのを邪魔した件といい、焼却式・ベレトを5人も抱えて避けたことといい……貴様、気にくわんな。いったい何者………………待て、何者だと? この私が見ても何もわからない? ……すべてを見通す眼を持つこの私が? 目の前のただの英霊風情を見抜けないだと!?」
「…………」
偽ソロモンが何かを喚いているが無視を貫く。
偽ソロモンは言っていた。
この特異点に訪れたのは単なる気まぐれだと。
そう。奴の気まぐれなんかの登場で、俺としては触り心地もとい後味の良かった乳上との邂逅という、この特異点における最後のトリに相応しき素晴らしいメモリアルを、変態露出魔と
「……馬鹿、な。我が千里眼をもってしても、クラスがアヴェンジャーだということしかわからないだと!? 真名どころか貴様の経歴一切が不明……ありえん、そんなことはありえん!! 凡百のサーヴァントの分際で何故……貴様、いったい何者だ!?」
「…………」
偽ソロモンが何かうるさいがあくまでも無視を続ける。
偽ソロモンはさらに言っていた。
ここへは用を足しに来たようなものだと。
その発言の後のモードレッドとの会話で確信したことがあった。
『なっ……小便ぶっかけにきたっつうのか!?』
『────、は。ハハ、ハ、ギャハハハハハハハハ……! その通り! 実にその通り! 実際、貴様らは小便以下だがなァ!』
迷いのない肯定。
それは即ちそういう性的嗜好を持つということに他ならない(断定)
「……あくまで黙秘を続けるか。フン、どうせ名も無き英霊とも呼べぬような雑魚サーヴァントに過ぎんか。私の眼で読み取れなかったのではなく、読み取る価値のある情報すら一切無かったのだろう貴様には」
「…………」
偽ソロモンが戯れ言を口にした気がするが、耳を傾ける気にもならないので無視を続行。
マスターは偽ソロモンに疑問をぶつけていた。
人間を滅ぼして楽しいのか、と。
その問いに対する返答を聞いて、俺は偽ソロモンを救いようのない程に穢れた存在だと再認識したのだ。
『楽しいか、問うのか? この私に、人類を滅ぼす事が楽しいかと? ああ────無論、無論、無論、無論、最ッッ高に楽しいとも! 楽しくなければ貴様らをひとりひとり丁寧に殺すものか! 私は楽しい。貴様たちの死に様が嬉しい。貴様たちの終止符が好ましい。その断末魔がなによりも爽快だ! そして、それがおまえたちにとって至上の救いである。なぜなら、私だけが、ただの一人も残さず、人類を有効利用してやれるのだから────!』
歪んでいる。
全人類を自分の快楽の為に滅ぼし、
これらの発言を聞いて生まれた俺の偽ソロモンへの認識は────
マラ露出狂。
肥大イチモツ複製犯。
女体破壊のヤリチン野郎。
尿ブッカケ嗜好者。←NEW
快楽殺人オナニスト。←NEW
────という性的嗜好持ちの究極のド変態であった。
何故、
そのクソみたいな現実に俺は、大賢者モードのままぶちギレた(圧倒的理不尽)
通常時に比べれば随分と静かな怒りだ。
だが心は煮えたぎるような熱さを宿し、魂をも焦がす。
まさに憤怒、憤慨、憤然、憤激、憤懣。
今にも憤死しそうな程の怒気が全身から盛れ出していた。
まるで心では我慢するが勝手に出てきてしまう先走り汁のように。
だが怒りで我を忘れたりはしていない。
その上、俺は意外と冷静だった。
「えっ? ……わかりました賢者君、このセイバーの中のセイバーである私にお任せください! ……ご武運を」
何せ謎のヒロインXに頼み事をしてから、ゆったりとした歩調でこの怒りを発露させた元凶の元へと赴いたのだから。
「オイ、小便王」
気付けば歩きながら無意識のうちに声をかけていた。
一瞬空気が凍ったのを感じたが、そんなことを気にするつもりもなければ、口を閉じるのもやめるつもりはなかった。
「…………それはまさか私のことを言っているのか?」
「貴様以外に誰がいる変態」
ビキッ、と青筋が走る音が聞こえた。
マスターとマシュの顔色が一気に青くなる光景も、横目で視界に納めたが、今回は敢えてフォローに回らず無視する。
「……散々に私のことを無視しておいて、最初に出てきたセリフがそれか? 名も知れぬ復讐者よ」
「────れ」
「なに?」
「黙れ、口を開くな露出魔」
「────────────────────殺す」
あ? 殺す? それはこっちのセリフじゃボケ。
瞬間移動により奴が放ってきた炎を回避。
そして、無言の腹パンからの瞬間離脱。
「グフッ……!? 貴様ッ!!」
凄まじい殺気が飛んでくるが、殺意を覚えたのはこっちが先じゃクソが。
この
「ッ!? い、一度ならず二度までも、だがぬるい!」
流石に奴もやられっぱなしではない。
あんなでも魔術王を騙るだけの力は持ち合わせている。
目が慣れたのか、瞬間移動に対応してきたのだ。
「貴様は楽には死なせんぞ? 大した攻撃ではないとはいえ、この身を二度も殴り付ける神をも恐れぬ所業。貴様は五体の隅々を炭になるまで念入りに燃やしてやろう!」
4本の
瞬間移動で現れた直後、その場所に爆炎が降りかかった。
「フフハハハ! ハハハハハハハハハハァ!! たった一人でグランドキャスターであるこの私に挑むからそうなるのだ。憐れで実に無様な最期だったぞアヴェンジャー」
「そ、そんな……」
「賢者さんが……」
……二人とも絶望顔を晒してるとこ悪いが俺は無事な上、再び偽ソロモンの懐に飛び込んでいた。
「なっ、無傷だと!?」
驚愕し過ぎだろ。
威厳もクソも無くなってやがるな。
俺が無事なのは簡単だ。
今もなお何処かで展開中の俺の住居の一部を召喚したに過ぎない。
疑似顕現・
我が異空間にして我が家。
その外側の性質のみを俺の体全体に展開する使用法。
その効果は現実を全て透過し、無効にするというもの。
現実に起きている事象による効果は全てすり抜けるのだ。
だから奴が放った爆炎も全て俺を素通りし地面に着弾したに過ぎない。
防御というより回避に近いが、身を守るという面ではかなり強力だ。
まあ、弱点としてこっちからも現実に干渉不能になるので、防御に徹するしかなくなる上、自分にしか効力がないから背後に誰かを庇う体勢でいた場合、攻撃が全て素通りし背後の誰かに直撃するから、万能とは言えないけどな。
大賢者モードになる際に
ちなみにフルバーストしていないとこの疑似顕現はできなかったりする。
異空間維持したまま呼び出すにはそれなりの魔力を消費するからね。仕方ないね。
「だが同じ手がそう何度も通ると……!?」
無言の性剣突き。
腹パンかと思った? 残念! 柄が某男性用性具、刀身が白濁の光を束ねた性剣『
まあ、腹狙いだったけどガードに回した左手にぶっ刺さったから結果オーライだな。
「ぐっ!? 小癪な真似を!!」
流石に怒らせ過ぎたらしい。
ただでさえ多かった奴の魔力が一気にはね上がり、発生させている力場も重圧が格段に増した。
だがそれら全てを俺は疑似顕現・2Dシェルターを用いて捌ききる。
そして攻撃のラッシュをもらいながらも(当然すり抜けるためダメージはなし)、俺は偽ソロモンを煽ることを決してやめなかった。
というか、ムカついたので大声でコイツに向けて言いたかったことを連続で口にしたに過ぎないが。
「人類最後のマスターが女性だったからこそ、魔神柱のビジュアルをそのように選択したのだとしたら、貴様には嫌悪感しか湧かない」
攻撃はやまない。
マスターやマシュ達は俺が無事だったことに安堵の息を漏らしていたが、今の状況については相変わらずヒヤヒヤと見守りながら、俺の言動について疑問符を浮かべている。
「男の股間を、それも極太なのを4本も露出させいきり立たせ見せびらかすなんて、自己顕示欲を満たす為なのか、藤丸立香への当て付けなのかは知らないが、悪趣味が過ぎるぞ」
「………………………………………………は?」
そう告げた途端、偽ソロモンの攻撃が暫しやんだ。
それと同時に言葉の意味を遅れて理解したのか、マスターとマシュ、モードレッドまでもが顔を赤らめた。
そして赤い顔のまま偽ソロモンに疑念の視線を向けた。もちろんなるべく
「それに魔神柱が全て貴様のアレなのだとしたら、攻撃として小便を撒き散らしているということだろう? なんだ? あながち小便王という呼び名も間違っていなかったな。他人にひっかけるのが好みな上、露出趣味なのか? だとしたら我は世界で最も貴様を軽蔑する。さっさと失せろ」
「……ばっ!? 何を言って、私はそんなこと一言も!」
偽ソロモンが若干慌てふためいている様は実に滑稽だった。
なんと愉しいことだろうか。
こちらは防御に徹することで高みの見物をしながら、
これだけで緊迫した戦場を掻き乱すことに成功したのだ。
たとえグランドキャスターの偽物だとしても、奴の力そのものは
そんな強者を口先一つで翻弄できることが、堪らなく愉しかった。
「その上さらに歪んでいる貴様の性的嗜好。人理焼却なんて大それた名を付けちゃいるが、結局貴様は快楽殺人者であり、貴様の真の目的は人類の死に様をネタに自慰にふける、というものだろう?」
「く、口を閉じろ無礼者!? 私の崇高な計画をこれ以上捏造することは許さん!!」
光線やら爆炎やら撃ってくるが効くかバカが。
テメェのその焦り顔と余裕のない言動が己自身を追い込んでいるんだと知れ。
ああ、愉しい(恍惚)
そして、彼女達の様子も愉しさに拍車をかける。
俺の推測もといこじつけに近い言動で、彼女達の偽ソロモンに向けられる視線が氷点下まで下がったのだ。
さっきまであまりにも強大な敵として認知していたが為に恐怖で足がすくんでいたマスターとマシュ。
モードレッドも立ち向かう意志はあるものの、実力差は思い知っていたのか歯軋りをしていた。
アンデルセンも軽口は叩くが苦い顔をしていた。
だが今は違う。
マスターは赤い顔に若干涙目だが毅然とした態度で睨みつけていた。
マシュは養豚場のブタを見るような冷たい視線を向けている。
モードレッドも性犯罪者を見るような目付きで見ている。
アンデルセンは失笑を溢していた。
つまるところ、偽ソロモンはみんなにドン引きされているのだ。
どうやらカルデアのロマンを始めとするスタッフ達も絶句しているようだ。
通信を繋いでいる間、カルデアからマスター達を回収するためのアンカーを届かせる為に、色々と解析している音や、焦った声なども流れてきていたのだが、今は全く聞こえないのだ。
冤罪かもしれないが、客観的事実(曲解)を述べた現状、敵である奴の弁明など風前の灯火。
紙吹雪よりも軽い。
最後はこれでチェックメイトだ!
「その焦りよう……図星だな? そんな最低最悪のド変態の欲求を満たす為に人類の未来を渡す気は毛頭ない。必ず貴様の穢らわしい野望は破綻させる。我がマスターのサーヴァントである限りは必ずな。藤丸立香は我が唯一認めたマスターだ(サーヴァントになったこと自体初めてだし)。だから彼女が諦めない限りは我も全力を尽くすのみ。変態露出魔快楽殺人小便王の好きにはさせん!」
先入観を崩すなら、それとは真逆のさらにインパクトのある認識で上書きしてやれば良い。
これで小便王との戦いでマスターとマシュが恐怖により動けなくなるということは恐らくなくなるはずだ。
こうして俺は偽ソロモンに変態の
これも全て俺が本性を明かした時に、偽ソロモンよりはマシって認識に持っていくための策だ。
小便王、アンタには俺の童貞卒業計画の為の犠牲になってもらったのさ。
全て計画通りだ(マジキチスマイル)
と、まあここまで『大賢者モードの俺』が怒りのあまり仕出かしたことなので、あまり今の俺には実感無いんだがな(汗)
意識はあってもやっぱ今の俺が率先してやったことじゃないからさー。
大賢者の野郎、怒りを発散させて満足したのか、一時間経たずに消えやがったんだ。
つーか、大賢者って性欲ないだけで大賢者っぽい感じで常に達観してる訳じゃねーのな(他人事)
大賢者モードが解除された現状、瞬間移動は使えない。
その上、疑似顕現・2Dシェルターの展開魔力もそろそろ底を突く。使えないに等しい。
さらに
つまり回避も防御も
てか、このタイミングで解ける普通!?
「貴様……貴様だけは絶対に許さん。あることないこと口にして、私を侮辱した罪! 英霊の座ごと焼き殺してくれるわ!!」
ほらー! 完全にマジギレしちゃってんじゃん! これどうすんのよ!? まだ怒りが俺単体に向いてるから良いけど、これマスター達に向いたら手に負えないよ!?
疑似顕現・2Dシェルターの維持も限界が近いし、コイツじゃ俺自身しか守れないし!
攻撃もサポートも
さっき乳上でフルバーストした手前、性欲は死んでようがメンタルがそこまでは萎えないしなぁ……偽ソロモンがこの
武器ならあるじゃん。
しかも宝具になるとっておきの武器が。
問題はコイツを宝具として解放する為の隙を作れるかどうかな訳だが……。
今もなお偽ソロモンにマークされて火炙り(透過しているので未だ無傷)にされている状況下では難しい。
直にシェルターも解ける。
そうなれば間違いなく焼かれるだろう。
ならばどうする?
悩んでいた直後のことだった。
『あれは何だ!? 鳥だ! 飛行機だ! いやセイバーだ! 宇宙船の中からこんにちはー!』
「あん? ちょっと待てよこの声って……」
あ、このテンションが高いのはもしや。
『そう、私こそはキラキラ光る
「そういえばいつの間にかいなくなってる!? まさかオレが気付かないなんて……」
セイバーセイバー言ってるってことは、ってそういや大賢者モードの時になんか頼んでたっけ?
『賢者君の頼みで愛機『ドゥ・スタリオンⅡ』に搭乗して、謎のヒロインX再び推参!!』
「やっぱりマフラーな父上!? てか、なんだあの乗り物……めちゃくちゃかっけー!」
あ、思い出したわ。
ソロモンにバレないようにこっそりドゥ・スタリオンⅡに乗り込んでもらい、宇宙船による射撃で撹乱と陽動を頼んどいたんだった。
つーかモーさん反応し過ぎだろ。
マスターとマシュからほほえまーな視線もらってることに気付いてないなありゃ。
アンデルセンなんか笑い堪えとるやん。
「うるさいハエだ。撃ち落とせ」
て、ソロモンが
つーか俺のことは自ら燃やし続けるのね……このままじゃシェルター解けた瞬間、ウェルダン超えて炭になりそうな勢いなんだが。ちなみに俺はミディアムが好きです(錯乱)
とかなんとか言ってる間に、攻撃が放たれたじゃねーか!
これが女の子のならありがたくその聖水ちょうだいするのに(オイ)
『そんなヘナチョコ当たりません! 私の操縦テクニックをなめないでもらおうか!』
俺のテクニックで舐めてあげようか?(本気)
なら俺のオタマジャクシなら当たるかな?(受精的な意味で)
『宇宙船の操作において、私の右に出る者はいません! 今こそ私の騎乗EXが火を噴きますよ!』
俺の上で騎乗EX発揮してくれないかなー、そしたら代わりに俺の富士山が白い火を噴くんだが(ガチ)
「ええい! 鬱陶しい! 魔神柱よ何をしている? 早く叩き落とせ!」
『当たらなければどうということは無いのです!』
おっと、ふざけている場合じゃなかった!(マジだったじゃねーか)
てか、今も性欲は死んでるし息子もティンともビンとも立たないにもかかわらず、性的願望自体は俺っていつも持ってるんだなー。
五百年来の新発見だ(しみじみ)
それよりも本当にすごいなエックスさん。
ワープ航法でかわしながら、一方的に射撃しまくってるよ。
流石は多少の無茶ならなんでもできる粒子・アルトリウムが使われてるだけあるわ。
さて、エックスちゃんが頑張ってくれてるんだ。恥も外聞も丸投げと行くか。もちろん本性を明かす気は無いけどな!
だが大賢者が勝手にやったこととはいえ、大賢者も俺自身だ。
協力を要請するなら精一杯の誠意を見せなければ!
偽ソロモンの注意がエックスちゃんに向いてる間に何とかしないと!
「マスター。マシュ。モードレッド。アンデルセン」
大きな声ではない。
だが四人には届いた。
「あんな変態と戦うのは我一人でいい、文字通りの汚れ仕事は我一人でいいとそう思って挑んだんだが、やはり我一人では荷が重かったようだ。流石に厳しい。できるなら手を貸して欲しい。小便王を打倒するために力を貸してくれ。頼む」
未だ爆炎の中の俺は頭を下げた。
その姿を見て彼女らは何を思ったのだろうか?
一人でどうにかしようとした憤りか。
今更、力を貸せと宣う浅ましさか。
だが数刻にも満たない時間、返答は早かった。
「もちろん、任せて! 私は賢者さんのマスターなんだから! もう見てるだけなんてしないよ!」
「はい。戦う恐怖がなくなった訳じゃないですけど、もう退きません。わたしは皆さんの盾として今度こそ守り抜きます!」
「ああ、グランドだとか器がオレ達より上だとかは関係ねェ。あんな変態野郎を野放しにしておけるかよ! せめてこのロンディニウムからは奴を追放しねぇと気が済まねぇぜ!」
「俺も風呂上がりに裸になって散歩をするくらいは執筆に詰まった時によくやるが、下半身だけを露出し、あまつさえ他人にひっかける畜生などと同類にされては敵わん。これ以上風評被害で呪いを被りたくはないんでな、今回は協力してやる。……それにお前には借りもあるしな」
なんか各々こっちに都合よく勘違いをしてくれてるような気がするが、よしとする。
「ありがとう。助かる」
「それで私達は何をすれば良いかな?」
「マスターには令呪を用いて宝具を解放できるだけの魔力を供給してくれ。マシュ達にはエックスと一緒に時間稼ぎをお願いしたい」
「……何か策があるんですね?」
「ああ。生憎、今の俺はいつもの宝具が故あって使えない。だから奥の手の一つを切る。そうすれば魔神柱は少なくとも何とかできるはずだ」
「別の宝具を使うってこと?」
「ああ」
「それを切るための時間稼ぎって訳か……認めたくねぇけど、あの変態は変態でも確かに強い。単なる力押しじゃどうにもならねぇのはオレでもわかる」
「できるだけ魔神柱の行動範囲も狭めてくれると助かる」
「作家でしかない俺に無茶を言ってくれる。だがやれる限りは努力してやろう。しくじるなよエセ賢者」
俺は炎の中で頷いて答える。
みんなも頷きマスターと三騎のサーヴァントは四本の
………………いや、よくよく思えば四本のチンコが集う場所ってなんだよ(哲学)
四人が乱交パーティに参加しに行くみたいになってるし、しかも一人はショタだし。
それもこれも魔神柱に
――――――――――――――――――――
魔術王ソロモン。
彼の圧倒的な魔力に私は屈しかけた。
でも、マシュの方がもっと恐いに決まってる。
ソロモンと直接相対しなきゃならない彼女の方が恐怖は大きいはずだもん。
私はマスターなんだからしっかりしないと……!
だけど、そんな覚悟は簡単に砕かれた。
この特異点で仲間になった金時くん、玉藻さん、シェイクスピアさんの3人を、ソロモンは軽く欠伸をするような調子でまとめて一掃したのだ。
シェイクスピアさんは戦闘向きのサーヴァントではないにしても、金時くんと玉藻さんは間違いなく戦えるサーヴァントだった。
特に金時くんは戦闘に特化していた。
にもかかわらず、本当にあっさりと3人まとめてやられてしまった。
その上でわかってしまったこともあったんだ。
明らかに手を抜かれていることを。
手加減されていることを。
まるで余興を楽しむかの如く。
それなのに全く歯が立たない。
こっちは必死で食らいつくので精一杯。
魔神柱が四体同時ってだけでもすごく厳しい。
なのにまだ本気を出せば彼は魔神柱をいくらでも召喚できるんだ。
そう考えたら心が折れそうになった。
今までの特異点で戦ってきた敵とは明らかに違う。
圧倒的な脅威。
どうやっても太刀打ちできない。
それがわかってしまった。
でも、問わずにはいられなかった。
どうしてこんなことをするのか?
世界を燃やして楽しいのか?
魔術王は、もしかしたら何か深い事情があって仕方なく人を滅ぼそうとしてるのかもしれないって、思ったから。
しかし、そんなことは無かった。
そんなのは甘い幻想だった。
ソロモン王は人を滅ぼすのが楽しく、死にゆく様を見るのが嬉しく、苦悶の声をあげる姿が爽快だと、それはそれは本当に楽しそうに邪悪な笑みを浮かべて告げられた。
私は馬鹿だった。
あれだけの力を持つ存在が、人理を滅ぼすような事態をやむを得ない事情があってやってるなんて、思い違いも甚だしかった。
ソロモンは人の姿はしていても、同じ人類の視点ではものを見ていない。
ただ彼独自の判断で世界を滅ぼしたんだ。
……薄々わかってはいたんだけどね。
でも、もしかしたら違うかもしれないって一縷の望みをかけて、私は叫んだんだ。
結果は絶望感がさらに増しただけ。
もう何もかも嫌になっちゃった。
私は所詮一般枠の中でも数合わせで、レイシフトの素質だけの一般人。
どうしてマスター候補の中で私だけが、私なんかが無事生き残っちゃったんだろう? って思わずにはいられなかった。
私はつい最近までごく普通の一般家庭に生まれた本当にごく普通の高校生だったはずだ。
確かにカルデアに来たのは自分の意思だよ。
でも、人類最後のマスターとして戦おうなんて覚悟をしてきた訳じゃなかった。
正直、私の活躍が人類の未来を左右するなんて、言葉では理解できても、頭は理解を拒んでたし、心は疑問で埋め尽くされてるもん。
魔術? サーヴァント? 人理? 何それ?
そんな非現実なこと言われても……私はレイシフトのことだって、科学技術によるタイムスリップだと思ってた。
そして何より、なんで魔術に関してド素人の私が人理を修復する為に独りで戦わなきゃならないの?
もちろん、実際に戦ってくれてるのはサーヴァント達だし、マシュなんか元人間の私と同じ普通の女の子なのに、前線に出て戦ってる。
だけど、思わずにはいられなかった。
マスターは戦場における司令塔。
だから私が臨機応変に指示を出さなきゃならない場面も当然たくさんあった。
戦況を見極めて的確な指示や、魔術礼装による拙いなりにも支援をこなさなきゃならなかった。
サーヴァントは厳密には生きてる人じゃない。
死んでいる人間であり英霊という名の兵器。
……だからって私は割りきれなかった。
会話を交わせて、同じものを食べられて、それぞれ個性もあれば趣味・嗜好も違い、何より触れられて『今ここにいる』と実感できる存在を『兵器』だなんて見れなかった。
私にとっては生前がどうだろうが、『今ここにいる』だけで『同じ命』だと思えてしまったから。
マシュは特にそうだ。
半分英霊のようになっていても、やっぱり人間で今は本当に大切な後輩だ。
そう思うと、何もかも重かった。
私はたくさんの命を預かっていて、生かすも殺すも私の指示次第。
ミスをすれば命は失われる。
世界の命運も私次第。
私にはそれら全てが重荷だったんだ。
でも、ここまでは様々な出会いと別れを繰り返しながらも何とか笑顔を絶やさず噛み殺してやってこれてた。
でももうダメだ。
もっと相応しいマスターがいたはずなのに、私が人類最後のマスターなんかになっちゃったせいで、世界は救えない。
虚勢をあげる気力もなくなっちゃったよ……。
ごめんね……お父さん、お母さん。
助けられなくてごめんなさい。
ごめんね……マシュ、ドクター、ダ・ヴィンチちゃん。
私にはやっぱり世界を救う救世主なんかになれそうに────
「オイ、小便王」
────な……えっ? ………………えっ?
今の声は賢者さん、だよね? えっ? 聞き間違い? 賢者さんがそんな……その、しょうべ……なんて下品なこと言う訳無いし。
「…………それはまさか私のことを言っているのか?」
「貴様以外に誰がいる変態」
えっ? あれ? 聞き間違いじゃない? ええっ!? いやでも賢者さんが……変態呼ばわりって、あれ!? 相手の声ってまさかソロモン!? けけけ賢者さんってばソロモン王相手に変態とかしょうべ……王とか言ってるの!?
塞ぎ込むように視線を地面に向けていた私は、慌ててその青くなった顔を上げた。
視線の先には案の定ソロモンの傍まで歩いていく賢者さんの後ろ姿が。
……あったんだけど、ここ最近では見慣れていた安心を与えてくれる賢者さんの背中。
でもその時は違った。
後ろ姿だけでわかる程の怒気をあの人は纏ってたんだ。
その姿に思わず私は息を呑んだよ。
だってあの普段は寡黙で表情も変わらないし、ぱっと見どころかじぃーと見ても、何を考えてるかほとんどわからないあの賢者さんがだよ?
後ろ姿だけで怒り心頭だってわかる程なんて、よっぽどのことだもん!
いや、賢者さんってたまに凄く優しい笑顔とか見せてくれたりもするんだけど……そのえっと、うん。
さささっきお姫様抱っこされたこととか、……私が無事ならそれでいいみたいな感じで、あの、優しい笑みを向けられたこととかを色々と思い出しちゃって……………………~~や、やめよ! 恥ずかしくなってきてこれ以上考えられなくなっちゃうし!
そ、そうじゃなくって! あんなに怒りを露にしてる賢者さん初めて見たから……。
その直後、賢者さんとソロモンが激突した。
そして賢者さんから語られるソロモンの真意。
賢者さんが口にしたソロモンのあまりの悪趣味さに、私は恐怖よりも羞恥心と怒りが湧いてきて、思わず睨み付けちゃったよ。
だってあんな変態さんだなんて思ってなかったから……実際怖いことは怖いんだけど、なんか別の意味の怖さに置き換わったというかなんというか。
そしたらいつの間にか震えていた足も、固まっていた体も元に戻ってたんだよね。
何より、賢者さんが激怒していた理由が私のことを思ってだったのが嬉しくて、私を唯一のマスターだと認めてくれていたことが本当に嬉しくて……それと同時に諦めかけてた自分を情けなくも思った。
だから、もう迷わない。
確かに私は大した才能を持つマスターなんかじゃない。
でも、人類最後のマスターは私なんだ。
もしもなんてことは考えても意味がない。
私しかいないんだ。
重荷なのは変わらない。
けど、賢者さんが私のサーヴァントでいてくれるなら、私はまだ頑張れる!
あなたの期待に答えたい、今はその想いが一番強いから。
だからね、賢者さんに力を貸してくれって言われた時、マスターとしての責務とかそういうの関係なしに、彼の力になりたいって、素直にそう思ったんだ。
最後にマスター視点を出すことで汚さを緩和するという、女性読者への配慮(既に手遅れ)
冗談です
ただ分割箇所的にキリが良かったからってだけです
てか、この汚い作品に女性読者が果たしているのか? ……いやいない(反語)
……もしいるなら、この作品が、賢者な彼が、読者様を汚染してしまい申し訳ない(今更な謝罪)
だが謝罪はしても汚さはこれからも貫いていくので、よろしくオナシャス!
次回の(後編・下)は明日恐らく投稿します