力と耐久ないけどダンジョンにいるのは間違っているだろうか? 作:血濡れの人形
~水奈の工房~
どうも、ナレッジです。僕は今・・・
「で、私の所に来たと」
水奈さんに相談しに来てます。
「しかし、糸を切断しやすくする、ねぇ・・・
できないことはないんだけど、ちょっと時間がかかるかなぁ。
その間は、糸を使い捨てにする代わりに斬ることのできる技を教えるよ。
こっちに来てくれるかな?」
水奈さんはそこまで言うと、立ち上がり、店の外に出ていく。
僕があわてて外に出ると、水奈さんはすぐ横で鉄の塊を動かしていた。
「君は結構筋がいいらしいからねぇ。これくらいならすぐに斬れるよ」
「つまり僕にこの鉄の塊を斬れと、糸だけで」
「うん!とりあえず見本見せるから、少し待っててね?」
そういうと、水奈は店の中に入っていき、すぐに出てくる。
その手にはナレッジの武器とよく似たものがつけられていた。
「あの、それはなんですか?」
明が水奈に対してそう問いかける。
「ん?あぁ、これは、そのドレスグローブ、チキのもとになったやつだよ。
名前はレイカっていうんだ。ちなみに名前のもとはレプリカの最初と最後をとって、
すこし言いにくいからいをつけただけっていう、われながらひどい名づけだったね!」
そんな風に楽しそうに言う水奈に抗議するように、グローブから糸が出てくると、
丸まり、そのままおでこのあたりにまるででこピンするように打撃を与える。
水奈は苦笑いを浮かべながら鉄の塊のほうを向くと、
「まぁ、とりあえず見ててよ。
あ、危ないだろうからちょっと後ろのほうに行っておいてね」
といって、糸を少し取り出すと、そのまま勢いよく鉄の塊へ腕を振るう。
その腕の動きに従うように、糸も伸びながら鉄の塊に向け、そのまま横を通り過ぎ、
少し後ろにまわったところで、水奈が鉄の塊のほうに体を少し移動させた直後、
腕を引く。
すると、すごい勢いで糸がこちらに戻ってくるが、水奈は途中で糸を切り離す。
「レイカ」
水奈が小さな声でそうつぶやくと、糸が勢いそのままに鉄の塊のほうへ逸れ、
鉄の塊を二つに切り裂いた。
って、
「ちょっとまってください。
今の不自然な軌道は何ですか?あれ、技術だけでは無理だと思うのですが」
ただ引き戻したものが、あそこまできれいに二つの斬るとは思えない。
そう思いながら聞くと、水奈は笑みを浮かべながら、
「もちろん、あれにはとある存在の協力が必要だよ?
でも、君が知らないだけで、君はもうその子の力を使っているし、
その子も君のことを少なからず認めている。
後は君が、それを自覚し、その子と契約すれば、
さっきみたいなこともできるようになるさ」
といって、ナレッジの額のあたりに手を置くと、
「まぁ、一回私の子とあってくるといい。
なに、ちょっと会う時期が早くなっただけさ。
『眠れ、あの子たちと会うために ガイドスリープ』」
直後、強烈な眠気を感じたと同時に、ナレッジの意識は途切れたのだった。
~ナレッジの夢の中~
目を開くと、そこには草原が見える。かなり遠くには森が見えた。
そして、そんな空間の中に、二つ、
いや、小物も含めれば八つほど違和感のある物が見える。
白い丸型のテーブルとその近くにおいてある二つの椅子。
紅茶のポットにカップが二つ、カップの下に小さな皿がそれぞれに一つおいてある。
ふと、その椅子の上に一人の少女が座った。
身長はおそらく120cmよりちょっと高い程度だと思う。
灰色の髪のポニーテールが見える。リボンやひもなどが見えないことから、
おそらく髪の毛とほぼ完全に同色なのだろう。
瞳の色は・・・灰色に見えなくもないが、どちらかというと銀であろう。
全てを見透かすような、綺麗な瞳をしている少女を、
ナレッジはしばらくの間見つめる。
「・・・座らないの?」
少女がそう問いかけてくる。まるで鈴が鳴るようなきれいな声だった。
その声を聴き、ナレッジはハッとすると、
「えっと、それじゃあお邪魔します」
と言って、椅子に腰を下ろす。
「そんな遠慮しないでいいのに。私のマスターは不思議な人ね」
ん?え?
「マスター?いったいどういうこと?」
本当に何のことだかわからないといった様子の僕をみて、
彼女はため息をつく。
「私の製作者に聞いていないのかしら?まあ、あの人のことだから、
ロクに説明もせずにこちらに送り込んだのでしょうけど」
では改めて、と、彼女はそういいながらこちらのことを見てくる。
「岩鋼水奈製作ナンバー5、ドレスグローブに憑いている精霊のチキよ。
ナンバー4のレイカとは姉妹関係にあるわ」
と、自己紹介をしてくる。
「あ、えっと、知ってるかもしれませんが、ナレッジです」
それに対して、ナレッジも自己紹介をする。
「うん知ってる。まあそれは置いておくとして、
今からマスターには私と契約してもらうんだけど、
その前に軽く質問させてもらうわ」
その言葉に対して、ナレッジが反応するよりも早く、チキはナレッジを指さすと、
「まず一つ目、あなたにとってファミリアとはなに?
二つ目は、あなたはナンバー6の大剣グラの所持者である少女のことをどう思ってる?
そして三つ目は・・・あなたにとって私という存在はなんなのかしら?」
と言ってくる。それを聞いて、ナレッジは数秒考えると、
「まず一つ目だけれど、家族だよ。血がつながっていないけれど、大切な家族だ。
彼らのためなら死んでも構わない。
二つ目は大切な子だよ。
最初に助けたってだけじゃなくて、何かといって助けてくれる、
僕を支えてくれる、大切な家族の一人だ。
きっと、これからも支えてくれる大切な子だ。
三つ目は相棒だ。パートナー、自分の半身といってもいい。
君という存在がなければ、僕は前にダンジョンに潜ったときに、
あの二人のトレインしていたゴブリンに殺されていたのかもしれない。
こんな短時間で思いついたような感想だけど、だからこそ本心なんだと思う」
それでいいかな?といいながら、ナレッジは小さく笑みを浮かべる。
それを聞いて、チキはほっとしたような表情をした後、再び真面目な表情を作り、
「よかった。じゃあ最後。・・・君は、いったいどこの世界の人なんだい?」
と聞いてくる。
その言葉に、ナレッジは心臓のあたりを締め付けられるような感覚に陥る。
しかし、それも一瞬のもので、すぐに、
「君は何でそんな風に思ったの?」
と尋ねる。当然のように、若干の警戒心を入れつつであるが。
そんなナレッジに対して、チキはニコニコと笑みを浮かべながら、
「そんなも見ればわかるって。この世界の人とはどこか気配が違うもん」
という。
当然、馬鹿正直に話すような内容でもないため、どう説明すべきか悩んでいたのだが、
そんな時、突然空から一人の少女が落ちてくる。
「ちょ、オリジナルめ!なんてところに転移させてくれるんだ!」
その声は、ナレッジにとっては久しぶりに聞く恩神の声に似ていた。
「えぇっと、あなたは誰なのかな?」
突然の襲来に、チキは若干引きながらそう聞く。
「ふっふっふ、その質問の答えはとても簡単さ!
ナレッジ君を転生させた神様だよ!絆って呼んでね♪
・・・似合ってないなぁ。うん、♪はこれから先出さないようにしよう」
テンションの差についていけず、二人は少しポカンとしていたが、
チキより早く元の状態に戻ったナレッジが、
「転生の事って話していいものなのですか?」
と訪ねる。
そんなナレッジの質問に対して、絆は楽しそうな笑みを浮かべながら、
「そんなわけないじゃん。本来なら話したことがばれた時点で殺されるさ」
と、思いっきり爆弾を叩き込んだ。ナレッジは顔をひきつらせると、
「じゃあなんで唐突にそれを言おうと思ったんですか!?」
大きな声でそういう。当然の反応であろう。しかしそれに対して絆は、
「だって仕方ないじゃん?相棒だよなんていっておきながら嘘ついてますは、
さすがにないでしょう?それに、この空間からでるためには、
その子が満足いく答えを提示しなければならないからね」
と、真面目な顔でそう答える。
「まぁはっきり言っちゃうなら、この子は異世界から転生してきた転生者だよ。
もっとも、転生特典をいらない子扱いされたあげく、
でもせっかくだから、
って私と補助のもう一人の名前を聞くとかいうのに特典使っちゃってねぇ。
ほんと、それがなければもう少しまともなステータスだったと思うんだけどなぁ」
絆が苦笑いを浮かべながらそういったところで、チキは納得したような顔をしながら、
「だからマスターはこんなへんちくりんなステータスしてるんですね。納得ですよ」
という。ナレッジの心に50のダメージ!
「人並みに鍛えれば筋肉はつくから、
ステータスは上がらないでも少しは今よりましになりそうではあるけどね」
「そうなんですか?」
「当然。ていうか、君の場合は、
その体で活動できる最低限くらいしか元の身体能力ないからねぇ」
「なんでさ!?」
当然のように絆のいたずらである。
もっとも、死にそうになっていたらドールが助けに入る手はずではあるが。
「まぁそういうことで、彼は転生者だよ。
っと、さっそくオリジナルのほうになんかゼ・・・ゼウス?
とかいうのがきたっぽいから、
そろそろ私は戻るね。じゃあねぇ~」
まったく、自分の担当世界の外でくらい遊んでいいじゃないか、
と、小さな声で呟きながら彼女の姿が消えていった。
「・・・えぇっと、とりあえずこれで質問は終わりかな?」
「え、えぇ、終わりよ。それじゃあ外の世界に送るわね」
何ともしまらないような雰囲気とともに、ナレッジの意識は再び途切れるのであった。
なんかごちゃごちゃしていたような・・・
誤字脱字、感想など待っています。
~そのころの絆(オリジナル)~
「何で来たんですか老害!
第一ここはあんたみたいのが介入していいい場所じゃないのわかる!?」
「うるさいわ糞餓鬼が!第一俺はゼウスじゃねえってんだよ!」
「あるぇ?そうでしたっけぇ?それはすみませんでしたぁ。
ちなみに帰る道はあちらでぇす」
「えぇいやっぱうるさいな!
この糞餓鬼m「おい、俺の主人をなんと呼んでいるんだ?」えっ」
「あ、ドール、おかえり」
「おう、ただいま絆。少し待ってろ。この粗大ごみを排除するから」
「え?あの、その、許してくれたりは・・・」
「ないな。おとなしく死んでこい。
大丈夫だ、神鬼の前に人間と同スペックにして叩き落とすだけだからな」
「それ死んじゃう!木端微塵になっちゃう!」
「てかなんで俺こんな恐れられてんの?なんかした?」
「どちらかというとなんかしたのは君のオリジナルだと思うよ?
何せ平行世界のいくつか巻き込んで自分以外のすべてを消却したんだからね」
「あぁ、そんなこともあったってどっかで聞いたなぁ。まあいいや。
そんじゃ、ちょっと行ってくるわ」
「いってらっしゃ~い」
「い、嫌じゃ!わしはまだ死にたくない!名前だってまだいってないのに!」
「ほれ、落ちろ」
「いやあぁぁぁぁ!」