力と耐久ないけどダンジョンにいるのは間違っているだろうか?   作:血濡れの人形

21 / 58
二人に歌う、命の歌を(そんな格好いいものじゃないですよ)

~ダンジョン~

 

視界が赤い、と、どうも、ナレッジです。ついさっき目が覚めましたが、

 

いやぁ、本当に、この二人はどうして、僕のことを助けてくれたのでしょうか。

 

僕、この二人と会ったことないはずなのに、どこか懐かしく感じるんですよね。

 

そんなこんなで、周りを見渡してから二人のほうを見て首をかしげていると、

 

「国王のあなたがそんな風にぼへっとしてたら、私達のアリス王国が壊されてしまうかもしれないわ。

 

シャキッとしなさい」

 

「旦那様?元騎士ともあろうあなたがなぜそこで倒れて・・・何やら性別変わったいませんか?」

 

「本当ね。詳しく説明してほしいけれど、とりあえずはあれを処理しないことには始まらないわね」

 

そういって、二人は体ごと下に行く階段のある通路のほうに顔を向ける。

 

そこには、ゴブリンのような何かがいた。

 

おそらくゴブリンの強化種なのであろう。しかし、もはや面影などかけらも残っていない。

 

身長は元よりも二倍ほどになっており、見た目もどちらかというと人に近くなっている気がする。

 

しかし、モンスターであるのは明らかである。

 

理由は、心臓のあたりに淡く光る魔石が見える。

 

「あれ、奥にあった階段みたいな所から上がってきたのよ」

 

金髪の女性がそういいながら警戒している。

 

「あと、旦那さまとかいう言葉の意味も後で確認するから」

 

「それをいったら私もあなたに尋ねたいことがあります」

 

「え、えぇっと、とりあえずあれを倒さないといけないから、

 

喧嘩は後でしてくれるとうれしいなぁって」

 

とりあえず、気を失う前の記憶を頼りに、二人の名前を思い出す。

 

「アリス」

 

「なにかしら?」

 

金髪の女性のほうがアリスというらしい。それならば、

 

「クロワッサン」

 

「なんでしょうか?」

 

やはり、銀髪の女性がクロワッサンでいいらしい。

 

「あれの弱点は心臓部の光っている部分、二人の使う武器は・・・」

 

「「レイピアね(です)」」

 

二人とも武器被りしているが、相手が素手な以上、

 

武器を持っている分こちらの方がリーチ的に有利ともいえる。

 

しかし、相手の方の情報が不足している。

 

モンスターながら知性があるのかがわからない、身体能力も不明である。

 

すると、モンスターが動いた。僕は見えなかったが、どうやら僕に向けて攻撃を仕掛けたらしい。

 

それが理由なのか、アリスとクロワッサンが敵の攻撃を防ぐようにレイピアで攻撃を仕掛ける。

 

ザシュ

 

そんな音とともに、二人のレイピアが心臓上と下を穿つ。

 

しかし、二人が引き抜いたレイピアを手元に戻した直後、

 

今度はモンスターが二人に攻撃を仕掛ける。

 

とはいっても、仕掛けられるのは一人ずつなため、先にアリスを狙うことにしたらしい。

 

アリスのレイピアの攻撃を横から攻撃を当てることで弾いたモンスターは、

 

しゃがんで背後のクロワッサンの攻撃をかわした後、アリスに足払いをかける。

 

アリスは転びそうになるのをうまく受け身を取り最低限の動きで立ち上がった後、

 

再び攻撃を仕掛ける。

 

しかしその攻撃はある程度予測していたのであろう。

 

モンスターはそれを手でつかんだ後、思い切り砕こうと力を入れ始める。

 

クロワッサンが横から攻撃を仕掛けたことで、なんとか武器の破損は回避できたのだが、

 

おそらく次一回攻撃したら砕けるだろう。そう思えるほどにひびが全体に入っている。

 

「アリス!いったんさがっ」

 

直後、アリスとクロワッサンが吹き飛ぶ。

 

「て、え?」

 

まったくもって訳が分からない。モンスターがあの一瞬でそれほど強化されてとも思えない。

 

しかしわかるのは、僕を守ってくれていた二人が血を流しているということと、

 

その原因が目の前のあれなことくらいだろう。

 

「魔糸!」

 

衝撃を吸収させるために、魔糸を編み、ロープを作り、それで網を作り出す。

 

イメージするだけでできる分、かなり楽な動作である。

 

それでも、多少勢いを抑える程度であり、完全に勢いを殺すには至らない。

 

魔力が切れかける。意識が遠のいていくのがわかる。

 

(ははっ、これじゃあ死んでも死にきれないや)

 

モンスターの拳が振り下ろされる。

 

おそらく回避は不可能だろうが、しかしそれでもあきらめられない。

 

咄嗟的に体が動く。拳を最低限の動きで回避すると、そのまま大きく後ろに跳ぶ。

 

ふと、何かの歌詞が頭をよぎる。口がひとりでに動く気がする。

 

「『歌え、歌え、声高らかに、命の歌を、皆の心に響くように、

 

鼓舞するように、立ち上がれるように、

 

声高らかに、時に静かに、されど皆の心に響くように!

 

綴りましょうこの想い、現しましょうこの歌に、夢と希望に満ちたこの世界で、

 

きっとこれからも生きてゆく。命の歌』」

 

二人の傷が塞がれていく。とりあえずこれで出血多量で死ぬことはないだろう。

 

しかし問題がある。そう、魔糸が使えない。魔力がもうないもの、当然だよね。

 

意識を強く持たねば、すぐにでも地面に倒れてしまうだろう。

 

モンスターが再び拳を振り下ろす。直後、

 

「お姉ちゃんをそれ以上いじめるな!」

 

「この子はチキの最初で最後の主人なのさ。私の娘を泣かせようとするなんていい度胸だ」

 

モンスターは突然出てきた明と水奈によって倒されたのであった。

 

「はは、来るのが遅いって・・・どうせ二人とも見てたんでしょ?」

 

「よくわかったわね。えぇ、その通りよ。私たちが来たからには問題ないわ。

 

だから、安心して眠りなさいな」

 

水奈さんがそういうとともに、安心したのか、だんだんと眠気が襲ってくる。

 

「じゃあ・・・そうさせて・・・もらう、ね」

 

そうして、ナレッジは眠りについたのだった。




命の歌はふと思いついたものを書き上げたものなので、

どこか違和感あるかもしれませんが、

その時はこうしたらどうかなど意見してくれるとうれしいです。

ちなみに効果は病気や毒の解除、回復、あざやなどの後を治したりします。

あと、題名変えようか悩んでいるのですが、

このままのほうがいいかアンケートとるので、

活動報告のほうものぞいていただけると幸いです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。