力と耐久ないけどダンジョンにいるのは間違っているだろうか? 作:血濡れの人形
~ダンジョン~
あれから何日かたち、僕たちは再びダンジョンに潜っている。
「で、安定のイレギュラーこと牛さんに出会った、と」
「牛じゃなくてミノタウロスです!早く逃げますよ!」
ちなみにここは・・・たしか五階層だった気がする。目の前のミノタウロスの色は緑、
ていうより、苔が生えてるように見える。
おそらく強化種だろう。あの白いやつと同じように。
そこまで確認したら、もうすることは決まっているだろう。そう、
「全力で逃げるに限る!『魔糸』!」
魔糸をばらまき、通路妨害をしながら逃げる。
ていうか、すごい嫌な予感がして早くこの場から離れたい。
あれだ。ローブの正体だったレベル七の、
オッタルとかいう人よりはまだましな気配ではある程度、
うちのファミリアの、ベートさんと同じくらいだと思う。
どうやら、これが彼、オッタルの言っていた世界の修正力というものらしい。
「あ、魔糸引きちぎられた」
「秒も持ってないじゃないですか!毎回だからずっと思ってたんですけど、
いったいどれだけあの糸に魔力使ってるんですか!?」
「そんなこと話している暇あるなら前からくるミノタウロスをどうにかしなさい!」
「さすがにこの数は対処しきれないから、一点突破で行くわよ!」
そういうと、アリスとクロワッサンが前方の壁から
・・・待て、湧いて出た、って、おかしくないか?
「二人とも!急いで下がって!別の通り道に行くわよ!」
水奈がそう叫ぶ。それに従って、二人は一体ずつ頭に武器を刺すと、
その体を踏み台にして僕たちがいたところに戻ってくる。
確かにここには複数の道がある。
しかし、先ほど行こうとした道と比べて、そちらには少し問題があるのだ。
「そっちの道は、下に行くための階段しかないですよね!?」
そう、あくまで残った道は下りの階段、
つまるところ、今いる階より強いモンスターが出る。
しかし、それ以外に道がないのも事実である。それなら、もはや迷うことはできない。
「降りるよ!十八階層までとはいかないでも、他に冒険者がいそうなところまで!」
「パスパレードをするっていうんですか!?お姉ちゃんは!」
「悪いけど、僕はあくまでこのパーティーのリーダーだ!
他のパーティーが死ぬくらいならまだしも、
このパーティーから死者を出すわけにはいかない!『魔糸』!」
一人でもここに残るとでも言いそうな明を魔糸で捕まえ、水奈に持ってもらい、
そのまま階段を降りていく。アリスたちもそれに従い、僕たちの後方を走る。
そして、目の前に階段が見えたその時、
ゴシャ バキッ
僕の体が横に吹き飛ばされる。腕の方から聞こえた音的に、おそらく折れているだろう。
ガゴッ
僕は体を壁に打ち付け、そのまま意識を失った。
最後に見えたのは、拳のように盛りだした壁と、
それをよけている水奈たちの姿だった。
次回はヒロインズ視点から開始です。これより下は見ないで全然大丈夫です。
主人公のダメージ一覧(キュウイの保護ありの場合l作中)
左腕骨折
臓器の一部に傷発生(キュウイが保護しているため徐々に回復)
後頭部強打による意識喪失
保護なしの場合
左腕骨折→使用不可
臓器の一部に傷発生(キュウイが保護しているため徐々に回復)
→左肺、左の肋骨、臓器の大半機能停止
後頭部強打による意識喪失→頭蓋骨粉砕、即死
過去の世界のキュウイの保護の場合
無傷