力と耐久ないけどダンジョンにいるのは間違っているだろうか? 作:血濡れの人形
~ダンジョン 18F~
どうも、ナレッジです。あの話し合いからしばらくたち、僕たちは今・・・
「あれ、絶対僕たちを狙ってるよね」
「十中八九そうでしょうね。大罪人を探し出せとか言ってるし」
「あ、ベートさんがいますよ」
「それ以外にも何人か、元ロキファミリアのメンバーがいるわね」
「まぁ、彼らもさすがに、こんなところにいるだなんて考えないでしょうね」
ダンジョンの壁の中にいます。え?わけがわからないって?
まぁ、普通に考えればそうですよね。この提案を涼華さんからされたとき、
思わず何言ってるんだこいつはって感じの視線を送ってたと思いますもん。
「しかし、あの人は本当に何でもアリだな。まさかダンジョンにお願いして、
意図的にセーフルームを作ってもらうことができるとは・・・」
「もはやルームというより一軒家・・・いえ、城っぽくなってるわよ?」
「というかダンジョンにお願いってなんですかね・・・?
ちょっと買い物行ってきた、
的なノリでこんな場所渡されるとは思ってなかったんですけど・・・」
明の一言に、思わず全員で頷く。
とりあえず、あの人の行動には深く考えてはいけない事だけはわかった。
「・・・そろそろ時間だね。涼華さんも起きたみたいだし、そろそろ配置に移動しよう」
こうして、僕たちはそれぞれの配置に移動するのだった。
~涼華視点~
目が覚めたので、着替えて外に出る。
18階層の壁、その内部に作った空間に存在するこの城からは、
この階層全体を見回すことができる。
とはいえ、それは壁をなくしたときの話で、今は壁しか見えなのだが。
私が外に出ると、少年がちらりとこちらを見て、
周りにいるメンバーに何かを話すと、移動を開始する。
「さて、それじゃあ私も、戦闘服に着替えましょうか」
なんていうが、私の着替えなんて魔法を使って一瞬なので気にしないでほしい。
それに合わせて、とある召喚魔法を詠唱し始める。
本来なら発音できない特殊な言語で行われる魔法だが、それゆえ召喚される存在は凶悪だ。
詠唱を終え、あとは触媒を捧げればよくなったところで指示を出す。
「ダンジョン、もう壁を取り払っても平気よ」
『わかりました。我らが母よ』
そんな声とともに、正面の壁が消え去る。それと同時に、声を広域に広げる魔法を使用する。
「あー、今からこの階層にて立つことが許されているものの選定を行います。
勇気ある者、英雄の資格がある者、他者のために頑張れるものなら堪え切れるでしょう。
さ、皆様ご一緒に?SANチェックの時間だよ!」
直後、18階層に狂ったような叫び声が周辺に響き渡った。