″個性″という『呪縛』   作:kwhr2069

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B級ランク戦、『人見隊VS柿崎隊VS那須隊』ですっ!!

今回は、いろんなキャラの視点から。
こまめに切り替えながらになります。

始まりは瑠璃川渚目線から。

では、どうぞ!!


第一章ーvol.7

第十一話

 

 

★瑠璃川渚 side

 

 転送完了。

 

 すぐさま、私は、『視覚凝縮』を使って周りを確認する。

 

 私が転送されたのは、マップ中央の、南寄り。

 

 確認できたのは、天珠ちゃんと文香以外の七人。

 

 那須さんとユウくんが近い。おそらく一番最初に交戦するだろう。

 

 虎太郎は、近くに茜ちゃんがいる。柿崎隊四人の合流は、虎太郎が彼女を倒してからになりそうだ。

 

 そして、熊谷さんは早くも動き出した。おそらく、那須さんと合流するんだろう。

 

 その近くにいたのは柿崎隊長。だけど、死角になっているから交戦することはない。

 

 柿崎隊は、チームの合流を優先している。できるだけ、合流は早めにしたい。

 

 ソウくんは、最初から高台に転送されている。・・運がいいみたい。

 

 天珠ちゃんは...どこにいるんだろう?なんか、不気味だな...。

 

 

 ここまでを、ざっと皆に伝える。

 

 虎太郎との合流は少し遅れるとして、まずは三人で合流することになった。

 

 

*  *  *  *  *  *  *  *

 

★人見操志 side

 

 僕の転送先は、高台だった。これはついてる!

 

 狙撃しやすそうなポイントを見て回る。

 

「優星、できるだけ早めに天珠ちゃんと合流してくれ。」

 

「大丈夫です。もう行ってます!」

 

「おう。天珠ちゃんも―――。」

 

「あのっ!那須隊の日浦さん見えたんですけど、追いかけて行っていいですか?」

 

「そうか。・・・よし。追って、できるだけ早めに倒しちゃてくれ。」

 

「了解しました!」

 

「優星も、そっちに行って―――。」

 

「操志くん。それ無理かも。」

 

「何があった!?」

 

 

「・・那須さんと...鉢合わせました。」

 

「・・・。」

 

 マジで...?

 

 

*  *  *  *  *  *  *  *

 

★柿崎国治 side

 

 俺たち柿崎隊の最善手は、やはり四人で合流することだ。

 

 せっかくの四人編成だから、数的優位な状況になりたい。

 

 瑠璃川の情報から、虎太郎にはまず日浦を倒してもらってからこっちに来てもらうことにして、俺と照屋、瑠璃川でまず合流することにした。

 

 

 ここで再び、瑠璃川からの情報が入る。

 

「源くんと那須さんが交戦を始めました!熊谷さんもそこに合流しに行ってます。」

 

「了解。日浦のほうはどうなってる?」

 

「それが、範囲外に行っちゃって確認できなくなりました...。」

 

「そうか。まあ合流優先といったのは俺だから仕方ない。虎太郎のほうはどうなってる?」

 

 

「それが...。日浦さんと今対峙してるんですけど...。」

 

「けど?」

 

「ここに、堺田ちゃんもいます。」

 

 

 !!瑠璃川の視える範囲にいなかった堺田。そこにいたのか...。

 

 

「隊長!私、虎太郎のヘルプに行っても...?」

 

 瑠璃川が聞いてくる。

 

 確かに最悪の事態を考えると...。

 

「そうだな。瑠璃川、念のため、頼む。俺は、照屋と合流してからそっち側に向かう。」

 

 

 頼んだぞ!虎太郎!勝ってきてくれ!

 

 

*  *  *  *  *  *  *  *

 

★巴虎太郎 side

 

 まさか、堺田ちゃんも近くにいたとは。

 

 渚さんは、『不気味だ』って言ってたけど、こういうことだったのかな。

 

 

 とにかく。まずは日浦さんを倒してポイントをとってから堺田ちゃんと戦うことにしよう。

 

 だから、

 

「ごめんな。ちょっと退散してもらうぜ。」

 

 拳銃(アステロイド)で、堺田ちゃんをけん制する。少し距離をとってくれた。

 

 俺には、これがある。中距離は、得意なんだ。だから...負けられねえ!!

 

 

 そして、倒すべき相手に集中。

 

 堺田ちゃんもいるから、できるだけ早く仕留めたい。

 

 そう思い、距離を詰めたその瞬間。

 

 

 俺の後ろを一つの風が吹き抜けた。

 

 

 そして、俺は。

 

 ベイルアウトした。

 

 

*  *  *  *  *  *  *  *

 

★堺田天珠 side

 

 ふ~。さっきは、上手くいってよかった~。

 

 

 一旦引いたと見せかけて、グラスホッパーと『ダッシュ』を使って一瞬で移動。そして、斬った。

 

 とにかく、1ポイント。

 

 次は、日浦さん。絶対に、倒す!

 

 

 いい感じ。グラスホッパーも織り交ぜながら攻撃し、相手を削れている。

 

 もう少しで倒せると思ったその時。

 

 

 私たち二人に、バイパーの雨が降り注ぐ。

 

 日浦さんがベイルアウトした。

 

 私も、右腕をもぎ取られてしまった。

 

 

 撃ったのはもちろん。

 

 

 ナギちゃんだ。

 

「天ちゃん、ごめんね。茜ちゃん、私が倒しちゃった。」

 

 にこやかに話しかけてくるが、私にはそんな余裕はない。

 

 

 考えを巡らせた結果。

 

 

 私は、ユウくんが今も尚交戦している方へと向かう。

 

 

 私の個性、『ダッシュ』を使えば、ナギちゃんからは逃げられるはず!

 

 そして、願わくば―――。

 

 

*  *  *  *  *  *  *  *

 

 天珠たち三人が相見えているのと時を同じくして。

 

★源優星 side

 

 俺は今、窮地にたたされている。

 

 理由は、いたってシンプルだ。

 

 二対一だからである。

 

 

 少し前―――。

 

 俺は那須さんと交戦し始めた。

 

 出水先輩の指導の成果か、ほぼ互角で勝負は進んでいた。

 

 俺は、出水先輩に何も合成弾だけを教わっているわけではない。

 

 射手としての戦い方、相手との距離感を考えながら戦うことなども教えてもらっていた。

 

 

 だけど、二対一になれば話は別だ。

 

 しかも、那須さんと熊谷さんのコンビは息ぴったり。

 

 俺が簡単に歯向かえるような相手ではない。

 

 熊谷さんが合流してからは防戦一方だ。反撃の糸口すらつかめずにいる。

 

 せめて、トマホークが見られれば良かったのだが、それもできなかった。

 

 

「(このまま負けちゃうのかな...。)」

 

 そんな考えが頭をよぎる。

 

 

「いや、弱気になってどうすんだよ、俺!」

 

 そうだ。とにかく今は、どう倒すかを考えるのが先だ。

 

 それでも、勝つ想像なんてできない。

 

 やっぱり、一回でもいいからトマホークを撃つところが見られれば。

 

 

 その時。俺を助けてくれたのは、天珠だった。

 

「ユウくん?まだ大丈夫だよね?私今、そっちに向かってるから!」

 

 天珠...。

 

「それでさ、一つ考えたんだけど、ちょっと耳貸して?」

 

 

 

「・・え?天珠?なんでそれ知って...?俺誰にも言ってないはずだぜ?」

 

「・・マリちゃんから聞いたの。」

 

「!本当に?教えちゃったの?マリーちゃん?」

 

「あ~、悪い悪い。お前が変態だってこと、天珠だけには教えておきたかったからさ。」

 

「いや、べつに、俺変態じゃ」

 

「まあまあ、そんなことはいいから。ほら、戦いに集中しないと!」

 

 

 ・・覚えてろよ、マリーちゃん。

 

 

「そういうことだから...さ。だから、」

 

「オッケー、分かった。」

 

「じゃあ、私が言ったら、よろしくね!」

 

 

 まさか、天珠が知っていたとは...。

 

 ただ、おかげで何とかなりそうだ。

 

 

 そして、俺は、その時を待つ。

 

 

*  *  *  *  *  *  *  *

 

★那須玲 side

 

 強い。しぶとい。なかなか倒せない。

 

 少し、甘く見ていたのかも。

 

 

 私の今の相手、源優星。

 

 最初から彼が合成弾(ギムレット)を撃ってきたのには、驚かされた。

 

 データは見ていたけど、実際に撃ってくるのを見ると、やはり違う。

 

 

 くまちゃんが合流してくれたから攻め込めているけれど、もう少し合流が遅かったら...分からなかった、と思う。

 

 

「玲。どうする?彼、結構やるじゃん。」

 

「そうね...。」

 

 本当に、どうしようか。

 

 

 とりあえず、居場所を確認して、もう一発お見舞いしようとしたとき。

 

 

 ボッガァァァーーーンン!!

 

 派手な音とともに、私たちの近くの建物が壊され、倒れてきた。

 

 

 まずい!逃げないと!

 

 

 しかし、私たちが逃げ出した先には。

 

 

「っ!!・・瑠璃川さん。」

 

 柿崎隊の中でもっとも戦いたくない相手、瑠璃川渚がいた。

 

「!那須さん、熊谷さん。こんにちは。」

 

 彼女も少し驚いた様子だ。

 

 

 会ったからには...戦わないといけないわよね。

 

 

 間を図り、タイミングをうかがう。

 

「(瑠璃川さんには...茜ちゃんの分までやり返さないといけないんだからっ!)」

 

 

*  *  *  *  *  *  *  *

 

日浦茜がベイルアウトした頃。

 

★人見操志 side

 

 暇。

 

 

 って、何も言ってないです。はい。

 

 

 とはいえ、本当にそうなのだから仕方がない。許してほしい。

 

 

 柿崎隊長と照屋さんが合流して、一回こっちに来るような素振りを見せたから、準備していたのに、結局向きを変えてマップの東の方へ行ってしまった。

 

 

 これは僕も...移動しなきゃいけないのかな。

 

 でも、あまり人とは戦いたくないしなあ...って、隊長が何を言ってるんだと注意されそうだな。

 

 

 仕方ない。少し移動するか。

 

 幸い、東側にも高台はあるから、そこから狙撃チャンスを狙うことにしよう。

 

 

 そう思っていたのだが。

 

 

 なんで、こうなった?

 

 

 僕が行った高台にはすでに先客が。

 

 柿崎隊長と照屋さんがいた。

 

 

 ・・面倒なことになったな...。

 

 

 今から逃げ出しても、結局最後には戦うことになるだろう。

 

 だから、逃げ出すのはやめて、その二人と対峙することに。

 

 

 さて、どうしたもんかな...。




ランク戦、思ったよりもかかってしまった。一話で終わらせるつもりだったのに...。

ということで、いったんここで切って続きはまた次話ということでお願いします。
すみません。

《現状》
・虎太郎、茜...ベイルアウト

・操志VS国治&文香

・玲&夕子VS渚(VS天珠&優星?)

現状、こんな感じですね。次話で描ききりたい!


それでは。感想やコメント、お待ちしてます!

読んでくださり、ありがとうございました!!!
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