ドッペルゲンガーを極めた男 作:真っ黒赤目
その後、なんとか落ち着きを取り戻したモモンガはさっきまでの事を無かったことにするかのように、冷静に従者達に指示を出し、アルベドと少し会話をして何かを悟ったのかゲンガーと2人で話したいからと席を外させた
「で、モモンガさん」
「なんですか?」
「なんでログアウトしない上にNPC達が喋って表情も動いてるの?」
「アンタあれ全部アドリブかよ!?」
「面白そうなことには自分の論理感を捨てて全力で乗っからないとね(キリッ)」
「頭痛が…」
コイツ、何も考えてなかった…そうモモンガは確信した、恐らくそのままログアウトしてもメールで「気づかなかったの?ワロタwww9(^Д^)」とか送ってきただろう、実際罠にかかって似たようなものを送られてきたことがある
「というか俺と2人っきりにするとは、まさかモモンガさんに初めてを奪われてしまうのか!?いやでも俺ノンケですしー」
「…」スッ
「いやまじでスイマセン、無言でスタッフ此方に向けるのはやめてください死んでしまいます」
「ゲンガーさんこの程度では死なないでしょう?」
「時と場合による(真顔)」
厄介な事に超位魔法を喰らっても死なない、即死攻撃をかましてやろうとしても此方の殺気を感じるとひたすら逃げの一手、厄介にも程がある、心底味方でよかったと思った
「今アルベドに他の階層守護者を集めさせてますから、そこではちゃんと上位者として振る舞ってくださいよ?」
「だが断る」
「あっそうですか、ならもう絶対ナーベラルには近づけませんからね」
「争いは何も生まない、誠心誠意勤めさせていただきます(キリッ)」
「はぁ…」
単刀直入に言ってゲンガーはナーベラルが好きだ、大好きだ。今回の騒動でNPCが自我を持った事はモモンガ共々察したからなおのこと嬉しかったのだろう。何せ創造者たる弐式雷炎に嫁にくれと何度も決闘を挑んでいた。自分の持ち手である相手を模倣しないで正々堂々真正面から挑んでいたことからその本気具合が見てとれる。最終的には数えきれないほど連戦連敗しても諦めなかった事を気に入られてその権利を獲得したので、たぶん、きっと、いや絶対ナニかやらかす
「とりあえず闘技場に行きましょう…か?」
隣を見る、いない、さっきまでいた筈のド畜生腐れ異形種は何処にいった?この間僅か数秒でもはやさっきの言葉を忘れるほどに馬鹿になったのか?いやありえない、ナーベラルが絡んで約束を違えるなんてそんな…そんな…
「…」
嫌な予感がした、あの馬鹿がおとなしく「はいそうですか」と言うことを聞くわけがない、この場には既に居ない、条件にナーベラルを出したことで迅速に動いた、つまり
「あの人ナーベラルの所に行ったなぁ!?」
嫌な予感、的中
「ナーベちゃん、何処かなー」ルンルン
なお転移してきたモモンガに叩き潰されて闘技場に引きずられて行ったのはこの後僅か数秒の事であった