※現在執筆途中
ガンゲイル・オンラインにて
さっきまで戦場であった砂漠と廃墟の場所には1人の少女が立っていた。相手は全滅したのか、姿は見られない。と思えば、物陰から男が現れ少女にWinchester M1892ランダルの二挺小銃で攻撃をはかった。
男は二挺を華麗にスピンコックしながら発砲する。少女は目にも止まらぬ速さでフォトンソードを抜いたが、弾をうまく弾けずに耳をかすめた。
「甘いな」
男は邪魔そうな黒い前髪を流すと、二挺のうち一挺を向けて話を続ける。
「君が始末した連中は自動銃や鎖閂銃といったものがほとんどだったが、俺のスピンコックは弾道予測線が常にあちこちに向くからどこを撃たれるかはわかりづらい」
それでも少女はなにも聞いていなかったかのように赤い刀身のフォトンソードを構え、男に斬りかかった。男は身軽にジャンプして回避し、着地する前にスピンコックを終えて足が着くと同時に二挺とも発砲する。二発の弾は頭と膝をめがけて飛び、二つとも回避が難しいために少女は頭を優先して弾を切った。
男はすかさずスピンコックしながらの発砲をする。ループレバーを支点にスピンコックする間は引金に指はかかっていないため、弾道予測線はその度に上へ行って消えては回って下から戻ってくる。そのため、少女は出たり消えたり止まらなかったりの複雑な二つの線を見据え、弾を切るか避けるかをしなければいけない。
「どうした、キリトマニア。キリトちゃんだって流石に拳銃は持ってたぞ」
男はそう言って嘲笑いながら少女に攻撃するが、彼は大事なことを一つ忘れていた。Winchesterの弾倉は銃身の下に直列に弾を込める方式。ソウドオフとなったランダルは一挺につき装弾数はたったの5+1発、弾切れは恐ろしく早いのだ。
そのために、弾はすぐ切れた。
男は焦って二挺を捨てると、腰からM1911拳銃を抜くが遅かった。少女のフォトンソードが彼の首を切り落とし、男は割れて消えた。
「...馬鹿ね」
少女はアミュスフィアを外すと、ベッドの横にいた一歳下の弟を見た。
「勝ったよ」
少女はそう言うと、弟は少し微笑んだ。
「そりゃそうだよ。この僕が作ったアバターを元SAOプレイヤーが操作すんだから、オタクども程度に負けたりはしないはずさ」
自信ありげな弟は、自惚れながら少女の部屋を出た。
数時間後
少女にやられた男は在米中であった。保険に自動式拳銃は持っているものの、19世紀の装備だけであらゆる装備のプレイヤーを負かすことができるのが自慢の彼にとって、フォトンソードにやられたのはプライドにかなり響いた。
ストレス発散にまたアミュスフィアを装着すると、GGOに戻るのはばつが悪いからアメリカ内だけに流通してるソフトに接続した。
「リンク、スタート」
ウエストユニバース・オンライン(WUO)、そこは19世紀アメリカ西部を舞台としていた。
その荒野の中にある町に、男はアカウント名Djangoのアバターとしてバーに現れた。
腰に下げたガンベルトにはCOLT SAA civilianがあり、後ろにはWinchester M1892ランダルが二挺縦に下がっている。
アジア系のアバターはここではあまり好まれず、男は白人としてプレイしていた。
バーを見回すと、親しいバーテンの前のカウンターに座った。
「どうした、浮かない顔して(英語)」
親しいバーテンとは言うが、これはプログラムだ。日本のVRソフトほど優れたAIではないが、会話は成り立つ。
「GGOでフォトンソードにやられちまった(英語)」
「なんだねそれは(英語)」
勿論のこと、この時代背景に合わない情報は一斉プログラムされていない。
「お前もそろそろ学んだらどうだ、あ?(英語)」
Djangoはイライラを露にしてSAAをバーテンに向けた。バーの中では拳銃の撃鉄は起こせないシステムになっているために発砲はできない。
「落ち着け、ゆっくり話そう(英語)」
「結構(英語)。ストレス発散してくる」
そう言ってすぐにバーを出ると、DjangoはSAAをファニングして視界に入った四人の心臓を撃った。四人は派手に倒れると、割れて散った。
周りのプレイヤーがそれに気づくと拳銃やライフルを向けてくる。DjangoはSAAをベルトに回しながら戻すと、Winchester二挺を抜いてスピンコックしながら武装した男らを撃った。GGOと違い、着弾予測円はなく弾は決まった軌道を進む。そのためGGOプレイヤーとしては当てるのは容易。弾道予測線もないために相手が避けるのも難しい。
このWUO自体は西部劇の世界を満喫するためのソフトであり、戦闘ゲームではない。そのためにルールはないにも等しく、ある意味無法に近い感じも再現されている。ただし、保安官事務所、裁判所、バーだけはセーフティエリアとなっていて、銃器類の操作ができなくなる。とは言うものの刃物は使用できる模様。ちなみに、決闘を申し込むとその二人は外部からの攻撃が無効になる。
勿論のこと、町中でこんな騒ぎを起こせば保安官が馬に乗って現れる。
「Django、止まれ(英語)」
保安官は水平二連ショットガンをDjangoに向けていた。保安官も勿論プログラム。
騒ぎを起こして捕まるとアバターは牢に閉じ込められ、罪の重さに比例した期間中ログインできなくなる。ちなみに、この世界で死ぬと翌日までログインできない。
まあ、バーまで逃げてログアウトすればこっちのもの。セーフティエリア外では、保安官に目をつけられるとログアウトボタンがきかない。
だが、Djangoは逃げずに保安官を撃った。Djangoは保安官を撃つとどうなるかみたことがない。今回の目的の一つは、保安官は死ぬのか。
結果、死んだ。
「おぅ...やっちゃったか(英語)」
ライフルを持ったプレイヤーがDjangoの隣に来て、馬からブザマに落ちて死んでいる保安官を見てそう言った。
「死ぬんだな(英語)」
あっさりの結果にDjangoはそう呟く。
「早くバーに行ってログアウトしないと応援が戻って来ますよ。保安官殺しはかなり長期間ログインできなかった気がします(英語)」
「え」
Djangoは右手二本指を立ててUtilsを出すと、ログアウトボタンがまだないことを確認した。
「まじだる」