立花くんのゾンビな日々   作:昼寝猫・

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 この話から新章ですが・・・幼少編ももうちっとだけ続くんじゃ

 2014/10/22改訂

 これでだいぶマシかな?
 それでもSい発言は撤回しませんw
 個人的にドSな四方のセリフを使わせていただきましたwガハラさん、旦那、ネウ口、兵長・・・素晴らしい言い回しだよねw


アメリカ編
新世界


 さて、めんどくさいことの多かった一年でしたが、ようやっと気楽になってきました。

 

 お久しぶりです、立花洋介です。

 

 ・・・え?久しぶりじゃない?僕が話してるのは結構久しぶりじゃないかな?

 

 

 

 そうだね、一番大変だったことというと、アメリカ行きを決めたことじゃないだろうか?

 

 と言っても沖縄にいるころからある程度決めていたことだし、別に改めて考える事でもないわけれだけれど・・・問題は僕が床巣で築き上げた絆の方だった。

 

 それはもちろん、冴子ちゃんと麗ちゃんとのことが問題なわけだ。

 

 僕たちはなんだかんだで一番親しい友達だったし、色々あってからは正直依存みたいな関係になっている。

 

 僕もそういう傾向はあるんだけど・・・行って四年だし、休みのたびにどちらかがあいに行くか、来るかする、と考えればそれほど寂しくは感じない。

 ちょっと離れたくらいでどうにかなるような、そんな付き合いじゃあないっていう確信だってある。

 

 なにより公に銃を習うとするとすれば、アメリカほど適した場所はないわけで・・・それを考えればアメリカかカナダは絶対に長期間滞在すべき場所だった。

 正直一銃一免許制の日本で学べることなど、無に等しい。

 

 特に僕の覚えている限り、原作が開始すれば銃はあればあるほど役に立つ。射撃技能は必須の技能のはずだ。習わないという選択肢は無い。

 

 でもそれをまだ小学生でしかない二人に理解しろというのは、あまりに酷な事だ。

 

 

 健吾さんとだって親しくなった。

 

 貴理子さん、正さん夫妻とも親しくなった。

 

 パルクールを習っている生徒さん達とも、近所の人とも親しくなった。

 

 

 でも、大人の関係と子供の関係では、生きている時間の流れ方が全く違う。

 僕達子供にとって四年は、それは永遠とも言える時間なんだ。

 

 

 だからこそ悩んで悩んで悩みぬいて、それで早めに告げた方が良いと、そう僕は決めたんだ。

 

 

 

 

 

 まぁ悩んでいるちょうどその頃に、阿呆が二人にちょっかいを出してくれたせいで、気が付くのに遅れて結構な大事になったんだけど。

 

・・・でもあの後の二人の成長具合を考えると、むしろああなってよかったのかな?

 

 あの二人がそのうちやっかみを受けるのは、わかりきっていた事だし。結果はうまく転んだ。

 

 阿呆共とも、その後きっちりとけじめを着けておいたから後を引くこともないだろう。

 

 ちょっとやりすぎたかな~とは思ったけど、聞いてて胸糞悪くなるような噂のある中学生達だったし、いい教訓になったんじゃなかろうか?

 

 あれから彼らの悪いうわさもパッタリ止んだしね、うん。

 

 

 途中変なスイッチ入っちゃったらしく、気が付いたら

 

『臭いなぁ。いや、別に貴様が臭いとはいった訳じゃ無いのだ。確かに貴様は汚物だが』

 

『豚のような悲鳴をあげろ!』

 

『もう謝った・・・?わかりきったことをピーピー喚くな!』

 

『好奇心というのは全くゴキブリみたいだな・・・人の触れられたくないモノにばかり、こぞって寄ってくる。鬱陶しくてたまらない。神経に触れるんだよ、つまらない虫けらごときが・・・!』

 

 

 とか言っていた気もするが・・・気のせいだろう。

 

 

 

 

          閑話休題(それはさておき)

 

 

 

 

 本題は麗ちゃんと冴子ちゃんとどうなったかという話だ。

 

 色々考えてはみたが僕は、とっととアメリカへ行くと告げてしまおうと、と結論付けたんだ。

 

 ぎりぎりになって話をして、和解もできないまま遠くに行ってしまうよりも、早めに説明してとっとと思い出作りに励んだ方が建設的だと気が付いたからだ。

 

 「遅延は否定の最悪の形」というのは英国の歴史学者の言葉だ。

 

 考えてみると

「そんな大切な事を教えてくれなかったなんて、私たちのことなんてどうでもいいの!?」

 と問い詰められたとしよう。

 

 ここで言い訳をして、納得してもらえなかったならば、「告げなかった期間の長さ」こそが雄弁に彼女たちの大切さを否定してしまうわけだ。

 ならばとっとと告げて、言い訳もして、早く和解をしてしまえばそれほど傷も深くならないだろうという、そういう魂胆なわけだ。

 

 

 

 だからこそ僕は、彼女たちが立ち直った頃を見計らい、色々タイミングを考えながら、恐る恐る二人を呼び出して、いくつも言葉を用意しながら、できる限り誠実に僕の考えを彼女たちに告げた。

 

 もちろん原作云々を告げるわけにはいかないので、少し苦しい説明であることを、その時の僕も自覚していた。

 だから説明出来ない部分を、誠意をもって謝り倒すつもりだった。

 

 それが将来僕たちの役に、絶対にたつと信じていたからだ。

 

 

 正直、『俺』だった頃に受けた司法試験の結果を待っていた時(落ちた)より、なお緊張しながら話した僕に対して二人は・・・・・・・・・「ふ~ん」と一言だけ言った。

 

 全く持って、目玉が飛び出るほどにウッスイ反応だったのを、よく記憶している。

 

 

 

 後から考えると赤面ものだが、僕はその時は割と一世一代のソレのつもりだった。

 それ故に、そのウッスイ反応にしばらく頭が真っ白になってしまっていた。

 

 貴理子さんに聞いた話だが、僕は笑えるくらいポカンとして座り込んでいたらしい。

 

 あんまりと言えばあんまりな反応に、フリーズから立ち直った後も、二人が理解できてないのかと丁寧に説明しても

 

 

「・・・で?」

 

である。

 

 どうやら完全に僕の言ってることを完璧に理解したうえで、この反応だったらしく、不覚にも当時の僕はちょっと泣きそうになっていた。

 

 

 このくらいの年の子なら、普通親しい友達とか家族が遠くに行ってしまうとなったら、泣いて困らせたりするもんじゃぁないの?少なくとも前の俺はそうだったよ?

 

 そんな思いがぐるぐると頭をめぐる中、どうにかこうにか平静を保ちつつ、その日は解散した。

 

 実は裏で色々あったらしく、先に相談していた貴理子さんと母が先にケアをしていたらしい。

それで二人はある程度の理解を示していたらしく、納得行かない気持ちを、僕を困らせて発散させていたらしい。

 

 その後割と真剣に自分の立ち位置を悩んでいた僕の、その様子を見て鬱憤が晴れたらしく、必ず休みに会う事を約束しつつ二人にはお許しを貰った。

 

 いい結果に落ち着いたから文句は言わないけれど、相談した内容を先に言っちゃうのはマナー違反でしょう、貴理子さん、母よ・・・。

 

 

 

 とにかくそんな感じであっさり片付いてしまい、僕のアメリカ行きが決まった。

 

 結構いろいろ宥める手段を考えていたのだが、ぜ~んぶ無駄になってしまった。

 

 

 まぁ、アメリカ行くまで一年はあったので、その間に消化できたので無駄にはならなかったからよかったのだろうが・・・。

 

 

 

 

 とにかくそんなこんなで、アメリカ行きを麗ちゃんと冴子ちゃんに告げてから一年が経ち。

 

 

 

「Scuse me, are you Mr Yosuke Tachibana?(失礼、あなたが立花洋介さんですか?)」

 

「… I am, and you are…Mr.Nivans? According to your plate?(・・・そうですが、え~と、あなたは・・・ミスタニヴァンス?ネームプレートによれば、ですが)」

 

「I’m sorry, I’m your …ahh… friend’s friend? …I suppose?(ああ、申し訳ない。俺は・・・あ~・・・友達の友達?・・・になるのかな?)」

 

「Huh?(え~っとぉ・・・?)」

 

「Aahh…19XX,In Okinawa, ferry?(あ~・・・19XX年、沖縄、フェリー?)」

 

「……Oh! That man!...wait a minute, how the hell did he know I was comin to…(・・・ああ!あの人か!・・・ちょっと待ってくださいよ、一体全体どうやって僕が来るってことを・・・)」

 

「You really don’t wanna know that…but! I assure you no intention of harm. Provably just to tease you, you know?(それは知らない方が良いいと思うよ・・・でも!悪いことをしようってんじゃない事は俺が保証するよ。というかたぶん君をからかうためじゃないかな?)」

 

「Sounds like him…well, is it possible to see your ID? Just in case(確かに彼ならやりそうだなぁ・・・さて、あなたのIDを見せて貰っても構わないですか?一応念のため)」

 

「Wise choice.here(賢明な判断だ。ほら)」

 

「Thank you sir. Can’t suspect a man with a badge! Shall we sir? (ありがとうございます。バッジ持ってる人は疑えない!そろそろ行きましょうか?)」

 

「Call me Piers, I’m the “Teased buddy”(ピアーズと呼んでくれ、俺は『からかわれ仲間』さ)」

 

「OK then “Buddy” !Long flight, I’m Starving man!(オーケー『相棒』!長旅で腹が減っちまったよ!)」

 

「Haha, Seems like your catching up fast, I like it! Since your my “buddy” … I know a place that makes best Po boy, let’s go…oh, and…(HAHA、呑み込みが早いじゃないか、気に入った! じゃあ君は僕の『相棒』なわけだし・・・最高のポーボーイを作る店を知ってるんだ、そこへ行こう・・・あぁ、それと・・・)」

 

「Just a sec, gatta call that I’m meetin some one……K’ done. What was it?(ちょっと待って、人と会ってから行くって電話するから・・・・・・よし、終わった。なんだったっけ?)」

 

「We “TeamSIX” Welcome you. Welcome to America!!(我々『チームシックス』は君を歓迎する。ようこそアメリカへ!!)」

 

 

 

いま、僕はアメリカ、ルイ・アームストロングニューオーリンズ国際空港にいる。

 

 

     ルイジアナ州、ニューオーリンズ

 

 住民の銃の所持率が50%を超える、アメリカにおける銃天国の一つだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(I knew it?! It was Fxckin Team6, I knew it…!!(やっぱりかよ?!やっぱりチーム6だったか、クソッタレ!!))」

 

 

 

 

 







 これよりサブタイは楽曲名。


 やっちまった・・・思わず出しちまった・・・!でも後悔はしていない・・・(`・ω・´)キリッ
 ピアーズ・ニヴァンス・・・彼はいったいなにピアーズなんだ・・・!(棒)


 これからはしばらくショートエピソード書きながらアメリカ編を進めます。

 ぶっちゃけアメリカなんて行った事もないので、ボロが出る事もあるかも・・・?でもニューオーリンズ在住、元在住の読者なんていないよね!

 この話を書く上で、結構このアメリカ編と本編の二つがガチで書きたいところでありました。原作まで今しばらくのご辛抱を何卒・・・。


Po-Boy
 ルイジアナの名物サンドイッチ。フランスパン(フランス系)に揚た肉(黒人系)を挟んだめちゃイケ(死語)の料理らしい。画像検索した感じめっちゃ食いたい。
 ニューオーリンズはフランス料理と黒人料理の融合した独自の食文化が多いです。
 人によっては黒人料理と蔑む人もいますが、フライドチキン等揚げ物が南部黒人料理として有名。

一銃一免許制
 免許一つに付き、極例外を除いてその人以外、撃つどころか触る事すら許されない銃が一丁所持できるという事。そりゃそうだろうと強く思うけど、猟友会の人間が足りないと行政府も言ってるくらいなら、国営でいいから免許なしでも撃てるクレー射撃場を作ってくれよ・・・。

ピアーズ・ニヴァンス
 発売前はどうでもいいキャラと思いきや、発売後超絶人気の出たバイオハザード6のキャラクター。BSAAの将来をも担うと目されたほどの凄腕のスナイパーでもある。クリス編の最後は泣いた。
 最近画像検索すると腐向け画像が多くて少々いやんなる。
 陸軍な気もするけど、海軍に入隊してもらいました。

BGM
Jet - Are you gonna be my girl
Jaron & The Long Road to Love - Pray for You

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